Instagram(インスタグラム、以下インスタ)では、年齢認証の方法として「セルフィー動画」が導入されました。
インカメラで自撮りした動画を送信する「セルフィー」について、安全性やセルフィー認証がうまくいかないときの対処法などを解説します。
目次
インスタの認証セルフィーとは?
インスタグラム(インスタ)の「セルフィー認証」は、ユーザーの本人確認や年齢を正しく確認するための方法として導入された新手法です。AI技術を用いて利用者が本人であるかを認証します。
ちなみに「セルフィー(selfie)」は、自分自身を撮影すること。日本でいうところの「自撮り」に相当する英語です。
セルフィー動画は、スマホのインカメラで自分の顔を撮影して、指示される顔の向きなどを撮影して年齢や本人であることを確認します。
従来の「本人確認書類のアップロード」以外の認証方法としても使うことが可能です。
セキュリティ対策の一環
インスタの本人確認に「セルフィー認証」が開始されたのは2022年から(日本で正式に導入されたのは2023年から)です。
セキュリティ対策、特に10代のユーザーが快適かつ安全にインスタを使うために、プラットフォーム側は様々な取り組みを進めていますが、その一環です。
たとえば、年齢制限(13歳未満はインスタのアカウントが作成できない、13歳~17歳は保護者の監督下での利用推奨)や、デフォルトの非公開設定があります。
また、コメントやメッセージの受信制限、有害コンテンツ( 暴力、いじめ、性的コンテンツなど)の対策など、未成年を保護する取り組みを進めています。
本人確認書類の代わり
インスタのアプリ利用開始時に行う認証は、以前は本人確認書類のみでした。現在では「セルフィー認証」つまり自撮り動画による認証」でも代用できるようになりました。
これは、運転免許証など「写真付きの身分証明書」を持っていない10代のユーザーにとっては、本人確認書類の代用にもなります。
セルフィー動画は、自分の顔をさまざまな方向から撮影して、本人確認を行います。
動画を送っても安全なの?
自分の顔を撮影したセルフィー動画を企業に送信するのは怖い、プライバシーが心配という人もいるでしょう。
しかし、公式サイトによると、送信されたセルフィー動画は本人確認のみに利用され、30日後には完全削除される旨が記載されています。
もちろん、送信したセルフィー動画が公開されることもありません。
セルフィー認証が要求されるタイミング
インスタでセルフィー動画による本人認証が要求されるのは、以下のようなタイミングです。
- アプリの利用を開始するとき
- アカウント作成したとき
- 生年月日を、18歳未満から18歳以上に変更しようとしたとき
インスタをインストールしたとき
アプリをインストールして、新たにインスタを始めるときに、セルフィー認証が要求されます。
これは「確実な本人認証」を行うことが理由でしょう。また、スマホを機種変更したときに、再度セルフィー認証を要求されることがあります。
また、ユーザーがインスタに登録した生年月日を、18歳未満から18歳以上になるよう変更しようとすると、「本人確認書類のアップロード」または「セルフィー動画の録画」いずれかの方法による年齢認証を求められます。
セルフィー認証がうまくいかない原因
セルフィー認証では、スマホのインカメラを使って自分自身の顔の動画を撮影します。
セルフィー動画の撮影中に、アプリ側から「ゆっくり右を向いてください」などの動きの指示が与えられるので、それに正しく従えば認証は完了します。
ただ、セルフィー認証がうまくいかない(認証してくれない)ケースが報告されています。原因として考えられるものを紹介します。
使っている端末が重い場合
使っている端末が重かったり、不安定だったりすると、セルフィー動画送信が正常に完了しない場合があります。
ストレージの空き容量がないとうまく作動しないことがあります。何度もセルフィー動画送信要求のメッセージが表示されてしまうことになりかねません。
端末の状態が不安定だったり、高負荷の状態の場合は、インスタの動作も不安定になり、セルフィー動画の撮影中に、アプリがフリーズしたり、動かくなってしまう可能性があります。
端末が重い場合は。以下の方法を試してみましょう。
- 不要または未使用のアプリのアンインストール
- 不要なデータの削除
- アプリのバックグラウンドでの動作を終了
関連アプリに起因する原因
インスタ関連の「自動アプリ」を利用していると、利用規約に違反しているとみなされる可能性があります。例えば、以下のようなアプリは注意が必要です。
- フォロー・アンフォローを自動でおこなうアプリ
- 自動的にフォロワーに返信する機能をもつアプリ
インスタが、これらのアプリを検知した場合は、セルフィー動画による認証を求めるメッセージが表示される可能性が高いのです。
また、こうした機能の利用頻度が高い場合は、利用規約に違反するとして、垢BANの対象になり、インスタを使用できなくなることもあり得ますので注意しましょう。
インスタアプリの仕様や不具合が原因
また、最近は収まっているようですが、インスタ側の不具合が原因で、セルフィー動画の処理が正常に完了しないケースもあるようです。
何度もセルフィー動画メッセージが表示されたり、さまざまなユーザーに利用規約とは無関係にセルフィー動画メッセージを表示している可能性もあります。
セルフィー動画を送信してもロックが解除されない場合の対処法
アプリの指示通り、正しくセルフィー動画を撮影して送信したのに、アカウントのロックが解除されない場合があります。考えられる原因としては以下です。
- 認証完了に時間がかかっている
- アカウントに何らかの問題がある、または不具合
対処法を2つ紹介します。
時間をおいて何度か試す
インスタのセルフィー認証は「Yoti」というAIを利用したシステムによって本人確認を行なっています。
しかし、AI認証だからとはいって、作業がすぐに完了するとは限りません。
なかなか認証が完了しないときは、時間を空けて何度か試してみましょう。いつの間にか認証が完了されていた、というケースもあるようです。
別のアカウントからログインしてみる
アカウントに問題があるケースもあります。特に不正などを行なっていなくても、なかなか認証が完了しない場合は、別のアカウントからログインを試みてみるといいかもしれません。
アプリ側の不具合の可能性もあります。その場合も別アカウントからのログインは有効です。
インスタのセルフィー認証はやらないとダメなの?
インスタのセルフィー認証は、必須ではありません。生年月日を18歳未満から18歳以上に変更するときは、セルフィー認証または本人確認書類のアップロードのいずれかを選択できます。
もともと18歳以上のアカウントの場合は、セルフィー認証をしなくてもアカウントを利用することは可能ですが、以下の点に注意が必要です。
- 一部の機能が利用できなくなる可能性
- アカウント乗っ取りのリスクが高くなる
- 年齢制限のあるコンテンツが表示される
アカウントがロックされてしまう
一部の例外として「以前からインスタを使っていたアカウントなのに、セルフィー認証がクリアできずログインできなくなってしまった」という報告もありました。
これは、インスタの本人認証がクリアできず、アカウントがロックしてしまった状況だと考えられるでしょう。
インスタのログイン時に、度々セルフィー動画での認証を求めるメッセージが表示されるという現象も報告されています。
放っておいても大丈夫?
セルフィー認証は必須ではありませんが、要求されたら従うほかありません。
SNSでの報告では、セルフィー動画を送信することなく1週間ほど放置したところ、アカウント認証が解決しているという声があるのは確かです。しかし、この情報は不明確であり、多くの場合ロックは解除されません。
セルフィー認証による本人確認を要求するメッセージが表示されたら、セルフィー動画を撮影・送信して、アカウントロックの解除を待ちましょう。
ただし、送信後2週間が経過してもアカウントロックされないされないケースもあり、このユーザーは、インスタのヘルプに連絡して解決したようです。
セルフィー動画を撮影するときのポイント
インスタのセルフィー動画を撮影する際は、以下のような点に気をつけましょう。
- 明るい場所で撮影する
- 背景がシンプルであること
- 顔全体を撮影する
- 顔に影がかかっていないこと
- 眼鏡や帽子は外す
- 髪で顔が隠れていないことを確認する
AIによる認証ですので、思わぬポイントでエラーが発生することも考えられます。顔の向きや動きなど、指示に従いましょう。
セルフィー動画を撮影して送信するやり方
セルフィー動画メッセージにも記載されているとおり、セルフィー動画を撮影してインスタに送信して認証されれば、アカウントロックを解除することができます。
利用中の端末から、指示されたセルフィー動画を撮影してみてください。セルフィー動画の撮影が不可能な環境の場合は、写真フォルダに保存している自撮り画像をアップロードすることでも対応が可能な場合もあります。
この対応が可能かは、アカウントの状態などに依存しますので、セルフィー動画を撮影する画面の指示に従ってください。
パソコンのインスタでセルフィー動画を要求されたときの送信手順
セルフィー動画メッセージが表示されるのはスマホだけではなく、PC版インスタでもセルフィー動画メッセージが表示されます。
以下では、その場合にどのように対処すればよいかを説明します。
パソコンでセルフィー動画送信にはBluestacksを利用
パソコンでセルフィー動画を送信するには、Bluestacksを利用する方法がおすすめです。
パソコンのブラウザ版インスタでは、フィードに投稿はできますが、動画や複数枚の画像は投稿できません。また、ストーリーズにも投稿できないのです。
このため、PCからは、セルフィー動画を撮影してインスタに送信することができません。
そのため、スマホアプリのエミュレータであるBluestacksを起動して利用するのです。Bluestacksを起動すれば、その環境のなかでインスタアプリを起動し、セルフィー動画を撮影して送信することが可能になるのです。
Bluestacksの公式サイトはこちら。
Bなお、luestacksは無料でダウンロード・インストール可能です。
パソコンでのセルフィ―動画送信の手順
Bluestacksでセルフィー動画を撮影・送信する手順は以下のとおりです。
Bluestacks起動→ビデオアイコンを選択→録画用アプリのインストール→インストール完了時、Bluestacksのビデオアイコンが赤く点灯→インスタ動画へのアクセスを「許可」→指示された向きのセルフィー動画を撮影→「セルフィー動画を確認」の旨の表示
まとめ
インスタのセルフィー(動画)認証は、2023年から導入された本人確認の方法です。
18歳未満から18歳以上に登録を変更するときなどに要求されることがあります。
認証がどうしてもうまくいかない場合は、インスタのヘルプからインスタ運営に連絡してみましょう。