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【CPU温度の悪影響】②CPU寿命が短くなる
CPUは動作していれば発熱します。そして、CPUをはじめ部品は高温が続けば劣化が進んでしまいます。
以前は、熱暴走という言葉をよく耳にしました。これは、CPU温度が100℃近い状態が続くことでPCが正常に動作しなくなることを指していました。
現在のPCでは、CPU温度が高い状態が続いて危険な場合は、PC側でクロック周波数や電圧をコントロールしたり、スロットリングというCPU動作を鈍くする仕組みにより熱暴走を防ぐようになっています。
熱暴走状態が継続してしまうとCPUの故障につながります。CPU温度を適正な範囲に収めることが重要です。
【CPU温度の悪影響】③処理性能の低下
上記でも説明しましたが、CPU温度が高い状態が続く場合は、PC側メカニズムで、CPUのクロック周波数を下げたり、CPUに供給される電圧を下げたりします。
この目的は、CPUの動作速度を制限して発熱を抑えるためです。
結果的には、CPUの性能を落とすことで発熱を抑えているのです。このように、CPU温度が高熱になってしまうとCPUの動作性能が低下し、PCの処理性能が低下してしまいます。
CPU温度を下げるための工夫とは?
PCを購入したばかりの時はCPU温度を確認するなどCPU温度に気をつかうことはあまりありません。しかし、使っているうちに、平均的なCPU温度が上昇してしまうことがあります。
上記で説明したように、CPU温度がある程度高くても適正な範囲内であれば問題ないのですが、PCの劣化などを考慮するとなるべく低い温度にCPU温度を保つことが重要です。以下では、CPU温度を下げるための方法を説明します。
【CPU冷却法】①PCの置き方を改善
最近はPC筐体も小さくなり場所を取らなくなってきましたが、それでも、ディスクトップタイプの場合は、邪魔にならないように、机の下や机のわきなどに設置しがちです。
また、リモートワークの普及などにつれ、ノートPCに別売りのモニタやキーボードをつなげて操作性を上げることも増えており、その場合は、ノートPC本体は、ディスクトップPCと同じく邪魔にならない場所に引っ込めがちです。
しかし、こうしたPCのレイアウトでは、冷却ファンの空気の出入り口をふさいで風通しを悪くする場合が多く、CPU冷却を阻害してしまいがちです。
また、ノートPCを机にベタ置きするのも熱がこもる原因になります。
PCのレイアウトを見直して、空気の流れをよくすることがCPU温度を下げる第一歩です。
【CPU冷却法】②部屋の温度を下げる
PCの冷却方法には水冷という方法もありますが、最近の普及型のPCではほとんどが空冷式です。つまり、熱を持ったCPUに冷却ファンで風を当てることで熱を逃がすのです。
したがって、空冷式ではCPUに当てる風が冷たい方が冷却効率がよいことになります。
PCを設置している部屋の温度が高かったり、直射日光が当たったり、寒い季節に暖房用の風が当たったりするのは避けるのが賢明です。
【CPU冷却法】③冷却ファン&筐体を掃除する
PCを長い間使っていると、どうしてもPC内部にほこりが溜まってしまいます。CPU冷却では、ファンを回して、空気をPC外から吸入し、熱くなった空気をPC外に排出しています。
こうした空気の流れによってホコリを冷却ファンやPC内に吸い込んでしまうからです。冷却ファンの音が高くなることは溜まっている証拠です。
PCケースの通風孔を掃除してホコリを取り除き、ケースの蓋を開けることができるなら、冷却ファンのホコリも取り除きましょう。
【CPU冷却法】④冷却パッドやラックを使用する
最近はノートPCもゲームができるほど高性能化しており、そのため、発熱量が高くなっています。ノートPCの冷却に効果があるのが冷却パッドの上にノートPCを置くことです。冷却パッドは熱吸収効果のある素材のを使い、製品によってはパッド自体にファンを備えるなどして、ノート自体の熱を吸収してくれる便利アイテムです。
ぱた、ディスクトップPCの場合は、ラックにPCを乗せて、床面から距離をとるという方法も効果的です。PCを机や床に直置きすると、どうしてもPCの底面が熱を持ち、冷却効率を落としてしまいます。ラックに乗せることで底面も風通しがよくなり冷却効果が高まります。
【CPU冷却法】⑤CPUグリスを塗り直す
CPUの熱をCPUから逃がすためにヒートシンクという部品がCPUに取り付けますが、密着性を高めるためにCPUグリスをCPUとヒートシンクの間に塗ってあります。
長い間PCを使っていると、このグリスが熱で劣化して固まってしまい、CPUからヒートシンクへの熱の移動効果が低下してしまうことがあります。
この場合は、CPUグリスを塗り直すことで改善できます。ただし、CPUグリスの塗り直しにはPCを分解するスキルが必須です。PCに詳しい方以外はCPUグリスの塗り直しは止めましょう。