最新のiPhoneを購入して早速Wi-Fi接続して楽しもうと思ったのに、いきなり接続が切れてしまった、ということを経験した人も多いでしょう。「新品を買ったのになぜ!」と怒りの気持ちを持った人もいるかも知れません。でも、サポートに電話をする前に以下のことをチェックしてみましょう。
フリーのWi-Fiスポットは繋がりにくい
「Wi-Fiが繋がらない!」というトラブルは、特に無料で利用できるホットスポット経由の接続の場合に頻発します。
この場合、iPhone側にこれといった原因があるわけではありません。無料のWi-Fiスポットはそもそもインフラ整備のコストをかけてないので、同時アクセスするユーザーがちょっと増えると接続が不安定になる傾向が強いのです。
この場合、サービス側が設備を増強するか、利用者数が少なくなるのを待つかのいずれかでないと事態は改善されません。「無料なんだからこんなもんだ」と諦めるしかないでしょう。
なお、各キャリアが提携して、そのキャリアのユーザーならば無料で使えるホットスポットというのがかなりあります。こちらは完全フリーのスポットと比べるとかなりマシなインフラ整備がされていますので、こちらが使える場所では完全フリーのものから乗り換えて使った方がよいでしょう。
これだけは試したい3つの対処方法
場所を移動してみる
次にやるべきことは、非常にシンプルですが「場所を移動する」ということです。無線通信は、無線の親機と子機との間に遮蔽物があると、極端に通信状況が悪化してしまうことがあります。ですから、移動してみて遮蔽物の陰から出ると、劇的に通信状況が改善されることが珍しくないのです。
同じ場所でもアンテナの角度によって感度が変わることもあります。まずはぐるっと回ってみて状況が改善するかどうかを確認し、それでも変化がなければ何歩か移動して接続しなおしてみましょう。すべてのパターンで有効だと断言はできませんが、状況が会っている場合には劇的な変化が見られます。
ケースから出す
スマホケースが電波の遮蔽物になっているケースが、しばしば見られます。
ビニール製のケースである場合、さほど通信の邪魔にはなりませんが、厚めの皮であったり金属製のケースであったりする場合、Wi-Fi通信が邪魔されて「切れやすくなる」恐れがあります。
スマートフォンのケース作りの伝統があるメーカーの場合、内部の無線アンテナの配置などにも配慮して本体を設計しますから、ケースをした状態でも電波が遮断されることはあまりありません。
ただし、不慣れなメーカーの中にはデザインだけを優先して無線のアンテナの位置を無視してしまうことがあるので、Wi-Fiがつながらないという事態に陥ることがあるのです。
なお、不慣れなメーカーであっても最低限通話の確認は行いますから、3Gまたは4Gのデータ通信中に切れやすくなることは滅多にありません。そこまでいったらかなりの不良品ですから、即座に別のメーカーのケースと交換することをおすすめします。
iOSをアップデートする
iPhoneはiOSというシステムで動作するコンピュータに、音声通話の機能を追加したようなものです。
iOSのシステムは慎重に何度もチェックを受けた状態で出荷されていますが、それでもプログラムである以上、不具合(バグ)が皆無であるとは言えません。特に、新しいバージョンのiOSがリリースされたばかりの状態だと、この不具合は多めになると言われています。
メーカー側は、iOSを送り出した後でもテストを続け、不具合が見つかったら修正していきます。Wi-Fiまわりの不具合がiOSに由来するものであった場合、その後その部分を修正した新しいアップデートが提供される可能性があります。通常、この手の不具合修正は、セキュリティアップデートと同時にこっそり行われるケースが多く見られます。
アップル側がセキュリティアップデートを公開すると、ユーザーのiPhoneにはその旨が表示されます。kの表示を見つけたら、「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」の順番にタップし、セキュリティアップデートを適用します。
アップデートにはそれなりの時間がかかることがありますので、実行する前にはバッテリの残量が十分かどうかチェックしましょう。アップデートファイルのダウンロードと適用が終われば、システムが再起動され使用可能になります。
運がよければ、Wi-Fi関係の不具合も、これによって解消されることがあるはずです。
以上が、Wi-Fi接続のトラブルを解消する方法ですが、iPhoneのWi-Fi関係の設定は大部分が自動化されており、ユーザーができる部分はあまり多くはありません。従ってどうしても、場所を変えるとかケースを外すとかの単純な方法に頼らざるを得なくなります。ただこうした原始的な方法が、案外効果的だということもまた事実です。