iPhoneで通信を行うためにはSIMカードが必要です。ただ、SIMカードがどんな働きをしているのかや入れ替えを行うことでどんなことが起こるのか理解していない人もいます。
この記事では、SIMカードの入れ替え方などを紹介します。
目次
【iPhone】SIMカードの入れ替え手順
まずは、iPhoneのSIMカードを入れ替えする手順をご紹介します。
SIMトレイの位置
iPhoneのSIMトレイの位置は、シリーズによって若干の違いがあります。まずはそこから確認をしていきましょう。
画面を上にして左側側面
画面左側側面にSIMトレイが付いているiPhoneのシリーズは以下の通りです。
- iPhone14シリーズ
- iPhone13シリーズ
- iPhone12シリーズ
アメリカで購入したiPhone14シリーズにはSIMトレイ自体が付いていないのでeSIMを使うようにしましょう。
画面を上にして右側側面
iPhone11以前のiPhoneのSIMトレイは画面を上にした時の右側側面にあります。
一部のiPhone11などの一部のシリーズではデュアルSIMを搭載できる仕様になっているため2枚入れることができるSIMトレイになっています。
SIMカードの種類
SIMカードには3種類のカードがあります。
- SIM(通常)
- microSIM
- nanoSIM
iPhone6s以降のiPhoneでは全てnanoSIMなので、現在Appleの公式で販売しているiPhoneでは全てnanoSIMで使うことができるiPhoneです。
iPhone6以前のiPhoneでは他のSIMカードですが、ハブを使うことで以前のiPhoneにnanoSIMを挿入して使うことは可能です。
入れ替え手順
では、iPhoneのSIMカードの入れ替え手順をご紹介します。今回は、MNPで新たなSIMカードを用意した場合の手順をご紹介します。
- 入れ替えする前にiPhoneをシャットダウンする
- SIMピン(iPhoneの箱に入っている)を用意し、側面のピンホールに押し当てる
- SIMトレイを取り出す
- SIMトレイからSIMカードを取り出す
- 新たなSIMカードをトレイに装着する
- SIMトレイをiPhone本体に挿入する
- iPhoneの電源を入れる
電源をシャットダウンせずに入れ替えすることも可能ですが、念のために電源を落としてから入れ替えをすることをおすすめします。
【iPhone】SIMカードの入れ替えが必要になるタイミング
SIMカードは日常的には入れ替えをすることはありません。
ただ、稀にSIMカードの入れ替えが必要になるタイミングが訪れる場合があるので覚えておきましょう。
①MNPでの乗り換えする場合
現在大手キャリアでも毎月の携帯料金が安くなりつつありますが、それでも格安SIMやオンライン限定のプランには敵いません。
ドコモやau、ソフトバンクのオンライン限定プランへの乗り換えをする際、キャリアのショップへ持ち込んでもサポートをしてもらえることはありません。
ahamo/povo/LINEMOに乗り換えた場合は自分でSIMカードの入れ替えや設定が必要なので覚えておきましょう。
②故障してレンタルした(または別の)iPhoneを使う場合
iPhoneを故障させてしまって修理をする場合、基本的にはAppleで修理や交換をします。
AppleにiPhoneを送って修理をする場合、SIMカードを抜いて送る必要があります。
以前使っていたiPhoneや、一時的にレンタルしたiPhoneを使う場合はSIMカードの入れ替えが必要です。
③海外で現地のモバイル通信を使う場合
現在はコロナ禍の影響もあり、海外旅行に出かける方も減っていますが、ビジネスで海外に行く場合、Wi-Fiではなく現地のキャリアを契約した方が安く使えるので契約することもあると思います。
最新のiPhoneの場合はeSIMも使えるので、必ずしもSIMカードの入れ替えは必要ではありませんが、物理のSIMカードを契約する場合は入れ替えが必要です。
④SIMカードの不具合
iPhoneを落下させてしまったりすると、稀にSIMカードが認識しなくなる不具合が発生します。
そういった場合には、SIMカードの抜き差しをして改善されるかどうか試してみる必要が出てくるため、SIMの認識エラーが出たら抜き差しをしてみましょう。
【iPhone】SIMカードを取り出せない場合の対処法
通常問題がなければSIMトレイが取り出せないことはありませんが、iPhoneに強い衝撃が加わったことがきっかけでSIMトレイを取り出せない場合があります。
ここからは、SIMカードを取り出せない場合の対象法をご紹介します。
ピンを無理やり押し込むのはNG
SIMカードを取り出す際、SIMピンを使って取り出しますが、ピンを押してみて取り出せないと感じた場合、無理やりピンを押し込むのはやめましょう。
強い衝撃が加わっていて、内部に基盤などが影響をしているとiPhone自体の修理が必要になる場合があるので絶対にやめましょう。
対処法①キャリアのショップもしくはApple Storeに持ち込む
SIMトレイが取り出せない場合、可能であればキャリアのショップやApple Storeに持ち込んで専門家に相談するようにしましょう。
ショップやApple Storeが近くにない場合は、街の修理店などで相談するのもおすすめですが、相談料が発生する可能性もあるので注意しましょう。
対処法②SIMピンがない場合はクリップなどで代用する
SIMピンは、iPhoneを購入すると付属されていますが、iPhoneの箱や簡単な説明書に付いているので捨ててしまったという方もいると思います。
その場合は、ペーパークリップがあれば伸ばして代用することが可能です。
ピンホールに入るサイズであれば代用は可能ですが、あまりに鋭いものだと本体を傷つけてしまう可能性があるので注意しましょう。
【 iPhone】SIMカードを取り出したらどうなる?
iPhoneやSIMカードに詳しい方なら、SIMカードを抜いた際にどんなことが起こるのか理解できていると思いますが、詳しくない方は不安に感じる方もいると思います。
ここからは、SIMカードを抜いた場合どんなことが起こるのかご紹介します。
そもそもSIMカードには何が記録されている?
そもそもSIMカードがどんなものなのかご紹介しておきましょう。
SIMカードにiPhoneに保存されたデータがコピーされているのではないかと思っている方もいますが、そういったデータは一切入っていません。
SIMカードは、iPhoneを通信環境下で使えるようにするためだけのカードなので、基本的にはSIMカードが入っていないからといってデータが消えるようなこともありません。
取り出し時のバックアップは必要?
SIMカードを取り出す際に、バックアップが必要ではないかと気になる方もいると思いますが、前述した通りデータが消えることはないので、バックアップは不要です。
SIMカードを抜いたiPhoneは使える?
最も気になる点として、SIMカードを抜いたiPhoneが使えるのかどうかだと思います。
実際にSIMカードを抜いた場合の使えなくなる機能をまとめました。
- アクティベーション
- 電話やメール
- モバイル通信
SIMカードが入っていないiPhoneでもWi-Fi環境下なら基本的な操作は可能です。
ただ、デフォルトの通話アプリを使った電話やSMSはキャリアのネットワークを使って行う機能なので使うことはできないので覚えておきましょう。
【iPhone】別のSIMカードと入れ替えたらどうなる?
iPhoneに適したSIMカードであれば誰が契約したSIMカードでも入れることは可能です。では他の契約者が契約したSIMカードをiphoneに入れ変えた場合、どのようになるのか紹介していきます。
SIMカードを入れ替えると何が起こる?
他の契約者のSIMカードを自分のiPhoneに挿した場合、その契約者の番号でiPhoneを使えるようになります。
通信した場合は対象のSIMカードからデータ量を消費しますし、通話をした場合は対象のSIMカードでの通話料が発生します。
SIMカードを入れるときの注意点! SIMロックに注意!
大手キャリア(ドコモ/au/ソフトバンク)で購入したiPhoneの場合、初期状態ではSIMロックという他のキャリア(MNO/MVNO関係なく)で契約したSIMカードでは使えない場合があります。
他のキャリアのiPhoneでは動かすことができない場合もあるので注意しましょう。
【iPhone】SIMカードを入れ替える際の注意点
では、SIMカードを入れ替える際の注意点を3つご紹介します。
SIMカードの取り扱いに注意
SIMカードにはデータを読み込むためのIC部分があります。
入れ替えを行う際に、IC部分に傷が付いてしまうとSIMカードが破損して読み込まれなくなる可能性があるので取り扱いには細心の注意を払いましょう。
SIMトレイが歪んだり破損してしまったら?
SIMカードをiPhoneに読み込ませるにはSIMトレイに嵌め込んで本体に挿入します。
SIMトレイが歪んだり破損してしまうと、iPhoneの修理をするか、ネット通販で代用的なSIMトレイを用意する必要があります。
SIMカードだけでなく、SIMトレイの取り扱いも注意しましょう。
サイズの違うSIMを差し込みたいときの対処法
iPhone6s(2015年モデル)以降のiPhoneではnanoSIMを採用しているので、それ以降のiPhoneでは問題ありませんが、iPhone5sなどを一時的にでも使いたい場合はSIMカードのハブを使う必要があります。
ただ、ハブを使ったからといって必ずしもSIMカードを読み込むというわけではないので注意しましょう。
SIMロック解除を自分でする方法と注意点
大手キャリア(ドコモ/au/ソフトバンク)で購入したiPhoneには、SIMロックがかかっている場合があります。
ドコモでは2021年8月下旬以降からは全てSIMフリーに、auでは2021年10月以降はSIMフリーになっているのでロック解除の手続きは必要ありません。
オンラインページでのSIMロック解除なら無料
どこのキャリアでも、オンラインページを使えば無料でSIMロック解除が可能です。
そこまで難しくはないので、マイページにアクセスしてSIMロック解除を行ってみましょう。
ショップでSIMロック解除を依頼すると手数料が発生
ショップでもSIMロック解除は行ってくれます。ただ、解除手数料として3,000円程度の支払いが発生するのでオンラインで解除することをおすすめします。
おすすめの格安SIM
では、おすすめの格安SIMをご紹介します。
おすすめ①ahamo
ドコモから乗り換えるならサブブランド「ahamo」。ドコモの回線を使えるので安定した速度で使える上に、ドコモから移行する場合は予約番号などの発行やSIMロックの解除が不要ということでおすすめです。
おすすめ②povo/UQ Mobile
auから乗り換えるならサブブランドの「povo」もしくは「UQ Mobile」がおすすめです。
povoもUQ Mobileもau回線を使うことができるので、通信速度は非常に安定している上にある程度の速度も見込めることができます。
povo
povoは自分で必要な分だけカスタマイズできるので、主回線というより副回線が必要な方におすすめです。
ただ、オンライン専用プランなので、ある程度自分でできるという方以外はおすすめできません。
UQ Mobile
UQ Mobileは、格安SIMのキャリアですが、その中では店舗を全国に展開している数少ないキャリアです。
回線はpovo同様au回線を使える上に、なにかトラブルが生じた場合に店舗があるので安心して使うことができます。
おすすめ③LINEMO/Y! mobile
ソフトバンクから乗り換えるのにおすすめなのはサブブランドの「LINEMO」もしくは「Y! mobile」です。
LINEMO
LINEMOはソフトバンクのオンライン限定プランです。
安いプランなら1,000円/月程度で利用できる上に、LINEにかかる通信量が発生しないというのが特徴です。
Y! mobile
Y! mobileはソフトバンクのサブブランドですが、auのUQ Mobileのように全国に店舗を展開している格安SIMです。
おすすめ④楽天モバイル
第4のキャリアとして注目を浴びているのが「楽天モバイル」。
第4のキャリアと言われていますが、格安SIMと比べても遜色のない料金で使えるのが特徴です。
ただ、今まで1GB以内であれば無料で使えていたプランがなくなり月々1,000円程度はランニングコストが必要になったことで今までよりはおすすめできない格安SIMです。
格安SIMのよくあるQ&A
では、格安SIMで気になるQ&Aをまとめてみました。
Q1:格安SIMで使える端末は?
格安SIMで使える端末は、そのキャリアによってさまざまです。
最新のiPhoneを購入した場合、上記で紹介したような格安SIMでは問題なく使えますが、古いiPhoneの場合は推奨端末から外れてしまう場合もあるので注意しましょう。
Q2:格安SIMの回線って?通信速度は?
上記で紹介した格安SIMの回線は、ドコモ/au/ソフトバンクのサブブランドの場合は同じ回線を使っているため通信速度が遅く感じるなどは特にありません。
大手キャリアから回線を借りている格安SIMでは上記キャリアに比べると不安定になる場合もあるので注意が必要です。
Q3:番号ポータビリティで今の番号を使える?
現在はMNPが使えるので、電話番号を変更することなく格安SIMに乗り換えることができます。
大手キャリアで取得したキャリアメールも追加料金を払えば持ち出しができるようになったので、そのあたりも加味して乗り換えをしましょう。
Q4:ネット専用SIMカード、ネット + 通話用SIM カードがある
格安SIMにはネット専用のSIMカードや、ネット+音声SIMカードの取り扱いをしている格安SIMもあります。
ネット専用の格安SIMを契約すれば上記の格安SIMよりも安く使える場合もあるのでとにかくコストを抑えたいなら探してみるのもおすすめです。
Q5:LINE 、Twitter 、Facebook 、Youtube通信量が無料になる?
LINEやSNS、YouTubeが無料になるようなオプションを用意している格安SIMもあります。
格安SIMのキャリアも各種さまざまなサービスを提供しているので、料金だけでなく、k自分がどう使うのかも理解して乗り換えを検討することをおすすめします。
海外でのSIMカードの入れ替え
海外に今使っているiPhoneを持って行って、SIMカードを契約する場合、SIMロックの解除をしていないとSIMカードを契約しても使うことができません。
最新のiPhoneだからといって使えるとか使えないという問題ではないので、特にソフトバンクのiPhoneを使っている方は渡航前にしっかりと準備をすることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
iPhoneのSIMカードの入れ替えは難しいことはありません。
ただ、無理やり入れ替えをおこなってしまうとSIMカードやSIMトレイが破損してしまうこともあるので注意して行いましょう。