Apple Watch

Apple Watchの「心電図」の使い方。使える機種や精度は?

  • Apple Watchの機能「心電図」って何?
  • 心電図では何がわかるの?
  • 測定結果は信頼できる?

このような疑問にお答えします。

Apple Watchに搭載された「心電図」アプリを使って、不整脈の疑いを早期発見できるのです。

当記事では心電図が使える機種や使い方の紹介もしています。

Apple Watchの「心電図(ECG)」とは?

Apple Watch(4以降)には「心電図」というアプリが搭載されています。

心電図とは、心臓の筋肉が収縮する際に流れる電気活動を記録したものです。ECG(Electrocardiogram)とも呼ばれます。

「心電図」は、Apple Watchを着けている手首から直接心電図を記録します。

心電図機能で分かること

Apple Watchの心電図アプリは、Apple Watchのセンサーを使って、心臓の鼓動と心拍リズムを記録します。

アプリでは、「心房細動」と呼ばれる不整脈を検出することができます。心房細動(AFib)は、心臓の拍動が不規則になる病気です。心房細動は脳梗塞などのリスクを高めるといわれています。

他にも、Apple Watchの「心電図」機能では以下のような記録を測定できます。

  • 心拍数・・・1分あたりの心拍数
  • 心拍リズム・・・心拍のリズムが正常かどうかを判定
  • 心電図波形・・・心臓の電気的な活動を記録
  • AFibの可能性・・・心電図波形からAFibの可能性を判定

機能の仕組み

Apple WatchのDigital Crownと本体裏面には電極が内蔵されています。心電図アプリは、ここからの電気信号を感知・測定されます。

Digital Crownに触れると回路が機能し、心臓を通る電気信号がアプリに記録される仕組みです。

30秒後に測定は完了し、心拍リズムから以下のいずれかに分類されます。

  • 洞調律(異常なし)
  • 低心拍数
  • 高心拍数
  • 心房細動
  • 判定不能

Apple Watch「心電図」機能の使い方

「Apple Watch」の「心電図」機能の使い方は簡単です。

アプリを起動して、Apple Watchを着けているのと反対の手の指でDigital Crownに触れる、あとは30秒静かにじっとしているだけです。

「心電図」機能を利用する前に「Apple Watch」のアップデートも忘れずに行っておくとよいでしょう。

series4以降。SEは非対応

心電図の機能を搭載しているのは、Apple Watch Series 4以降です。4以降の通常モデルと、Apple Watch Ultra モデルは全ての機種が心電図アプリに対応しています。

2024年の最新はSeries 9なので、現在入手できるほとんどのモデルで利用可能な機能といえるでしょう。

ただし、Apple Watch SEモデルは心電図アプリには対応していません。

事前の準備

Apple Watchの「心電図」機能を使うためには、事前に「ヘルスケア」アプリでの設定が必要です。

iPhoneで「ヘルスケア」を開き、画面に表示される指示に従って「心電図」を設定してください。

「ヘルスケア」アプリとOSを最新バージョンにしておく必要があります。「心電図」機能を利用する前に「Apple Watch」のアップデートを行い、watchOSを最新バージョンにしておきましょう。

【使い方】心電図を使う手順

Apple Watchの「心電図」を使用する手順は、以下です。

  • Apple Watchで「心電図(ECG)」アプリを開く
  • 腕を机や膝の上に置く
  • Apple Watchを装着していない方の手の指をDigital Crownに当てる
  • しばらく動かないでじっとする
  • 記録が終わると結果 (分類) が表示される

症状を追加したい場合は「症状を追加」をタップ、「保存」して、症状がある場合はそれを記入し、「完了」をタップします。

心電図の結果は、iPhoneの「ヘルスケア」からも閲覧可能です。アプリを開いて、右下にある「ブラウズ」をタップして「心臓」→「心電図(ECG)」の順番にタップをすると、結果が表示されます。

Apple Watch「心電図」の結果は信頼できる?

Apple Watchの心電図の測定結果は信頼できるのでしょうか?

Apple Watch心電図センサーの精度は非常に高いとされています。特に心房細動(不整脈の一種)を検出できる確率は98%ともいわれています。

ただし、心電図アプリは「医療機器」ではありません。心電図アプリで異常が検出された場合は、ただちに医師の診察を受けましょう。

不整脈の診断には高精度で測定ができる

Apple Watch の心電図アプリの測定精度はかなり高いということです。

Apple公式サイトによると、約600人の被験者による臨床試験でテストした結果の精度は98%以上だったといいます。洞調律で99.6%、心房細動は感度 98.3%で判定可能ということです。

公式サイトの発表なので、多少は「盛って」いることも考えられますが、かなり高い精度で不整脈を検知できることは間違いないのでしょう。

ただし、臨床検査の結果には、制御された環境下での使用状況が反映されています。心電図アプリを実際に使う場合には、判定不能や分類不能になる心電図の数が増える可能性があります。

Apple Watchの「心電図」を使うときの注意点

Apple Watchの「心電図」アプリの測定精度は、かなり高いことは分かりました。

しかし、いくら心拍を測定するセンサーが高性能とはいえ、それが医療機関の代用になると考えるべきではありません。

不整脈などの早期発見には役立ちますが、最終的な判断は必ず医療機関に行って行うようにしましょう。

また、ペースメーカーを使用している人は使わないでください。

心筋梗塞などは調べられない

Apple Watchのセンサーでは心筋梗塞などの発見はできません。

測定できるのは主に「心拍リズム」です。脈拍リズムの測定は可能(高精度)ですから、脈が規則正しいか、それとも「不整脈(心拍リズムが一定ではない)の疑いがあるのかを判別する材料にはなります。

しかし、他の以上(心筋梗塞など)の検知はできないことは知っておくべきでしょう。

あくまでも参考データ程度に留めておくことです。自分だけで判断はせず、最終的には医療機関の診断を仰ぎましょう。

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