ポケットWiFi

ポケットWi-Fi(モバイル Wi-Fi)の仕組み。どんなときに使う?

  • ポケットWi-Fiって何?
  • どんな仕組みか知りたい

そんな疑問に答えます。

外出先や引っ越し、ネット回線の開通待ちなどに役立つ「ポケットWi-Fi」について、その仕組みについて解説します。

メリットやデメリット、また「スマホのテザリング」との類似点についても紹介しているので最後までお読みください。

ポケットWi-Fiとは

「ポケットWi-Fi」とは、インターネットに接続するための持ち運びできる通信端末です。

携帯電話用の電波を利用してWi-Fiが使えて、小型で持ち運びできる特徴があります。

どこにいても、スマホ・タブレットやパソコンなどをネットに接続できます。

ちなみに「Pocket Wi-Fi」はソフトバンクの独自商標です。一般的には「モバイルルーター」や「モバイル Wi-Fi」などと呼ばれることが多いです。

Wi-FiとLANについて

Wi-Fiと混同されがちなものとしてLAN(ラン)があります。

「Wi-Fi」は通信規格の名称で、Wi-Fiは無線LANの一種です。

LANは「Local Area Network」の略称で、限られたエリア内でパソコンなどの機器同士をケーブルでやり取りを行えるものです。

比較のために、Wi-Fiと有線LANの違いを見て見ましょう。

 Wi-Fi有線LAN
設置性
電波が届く場所ならどこにでも設置できます。さらに中継用の機器を使って電波の範囲を簡単に広げられます。ケーブルを使用しないので工事も必要ありません。ケーブルが届く範囲に設置できます。場合によっては工事が必要です。
速度
最大9.6Gbps※(規格値)でのデータ転送が可能。一般的な家庭用商品は最大4.8Gbps※(理論値)の通信速度です。
※転送する機器同士が対応している場合に限ります。
最大10Gbps※(規格値)でのデータ転送が可能。
※転送する機器同士が対応している場合に限ります。
設定
ワンタッチで自動的に設定できます※。接続する機器によっては暗号キーの設定を手動で行う必要があります。
※AOSS/WPS対応機器が対象
ケーブルで機器同士を接続すれば利用可能。場合によっては機器ごとに手動で設定する必要があります。
対応機器
スマホやタブレット、ゲーム機などのWi-Fi対応機器とLANポートを搭載したパソコンやデジタル家電など、ネットワーク対応したほとんどの機器を接続できます。パソコンやデジタル家電など、LANポートを搭載したネットワーク対応機器を接続できます。

有線LANは速度や安定性に優れています。

Wi-Fiは設置性(どこでも使える)などが優れた点です。

ポケットWi-Fiの通信の仕組みはスマホと同じ

ポケットWi-Fi(モバイルWi-Fi・ルーター)で通信できる仕組みについて解説します。

仕組みはスマホとほぼ同じです。iPhoneなどのスマートフォンは、基地局から飛んでくる電波を使ってインターネットを使えます。

ポケットWi-Fiも、スマホと同様に電波をキャッチします。

違いは、さらに外部機器へと送信もできることです。

Wi-Fiとは

Wi-Fi(ワイファイ)とは、コンピューターやスマホなどの端末を無線でネットワークにつなげる技術のことです。(Wireless Fiidelityの略)

Wi-Fiを利用するためには「Wi-Fiルーター」という機器が必要です。Wi-FiルーターはWi-Fi機器と電波の送受信を行うための機器で、無線LANの親機とも呼ばれます。

空気中に飛んでいる携帯基地局からの電波をWi-Fiに変換できるのが Wi-Fiルーターです。スマートフォンも同じ仕組みを持っています。

Wi-Fiを利用してできることは、インターネット接続以外にも色々です。スマホの写真をプリンターで印刷したり、Wi-Fi対応家電を遠隔から操作することもできます。

ポケットWi-Fiの仕組み

ポケットWi-Fiは光回線(有線LAN)とは違ってケーブルを必要としません。

ポケットWi-Fiは携帯電話が使用している「移動体通信回線」という電波を使っています。

通信業者が設置している、基地局からの電波をポケットWi-Fiがキャッチします。電波の種類はスマホと同じ「4GLTE回線」です。

ポケットWi-Fi(モバイルWi-Fi・ルーター)を使用するには、SIMカードが必要です。

docomoなどのキャリア・もしくはMVNO事業者と契約すると送付されるSIMカードを、ポケットWi-Fiの機器に挿入して使います。スマホと同じ仕組みです。

ポケットWi-Fiを使うメリット

ではポケットWi-Fiを使うメリットを見ていきましょう。

ポケットWi-Fiを使うメリットにはいくつかあるので1つ1つ見ていきます。

【メリット】①持ち運びが自由

ポケットWi-Fiは、持ち運びが簡単です。

その名の通り「ポケットに入れて持ち運ぶ」ことも可能です。

外出先でタブレットやパソコンを使うとき、携帯電話と同じようにインターネットに接続できます。

【メリット】②回線工事が不要

ポケットWi-Fiを使うのに回線工事は不要です。

光回線を使うには、事前に開通工事をする必要があります。立ち会い工事の日程を調整したり、予約してもすぐには業者が来てくれなかったり、時間がかかります。

ポケットWi-Fiなら届いたその日からネット接続が可能です。工事を待つ必要がなく、すぐに使えることがモバイルWi-Fiの便利な点です。

【メリット】③固定回線と比較すると安価

ポケットWi-Fiは固定回線と比較すると安価です。

プランにもよりますが、通信料金は固定回線を契約するよりも安い場合が多いです。

月々の通信料金を安く抑えることができる点もモバイル端末のメリットといえます。

【メリット】④臨時的な「間に合わせ」で使える

例えば引越しをすると、すぐにネット回線を使えないことがあります。

開通工事をすれば使えるようになりますが、予約をしていないと、時期によっては数ヶ月待ちになってしまうことも珍しくありません。

その点、ポケットWi-Fiなら届いたその日から使うことができるので、待ち時間か不要です。

ポケットWi-Fiを使うデメリット

ではポケットWi-Fiを使うデメリットを見ていきましょう。

ポケットWi-Fiを使うデメリットにもいくつかあるので1つ1つ見ていきます。

【デメリット】①固定回線より通信速度が遅い

ポケットWi-Fiはスマートフォンと同じ電話を利用しています。そのため、固定回線と比べると通信がどうしても不安定で、速度も遅いことが多いです。

光回線は開通工事までに時間がかかる反面、通信が安定しています。しかしポケットWi-Fiはなかなか通信が安定しません。

速度に関しても、ポケットWi-Fiの方が不利です。WiMAXの場合は最大速度が1.2Gbpsと表記されていますが、実際は100Mpbs程度です。

また、利用者が多い都心などでは通信速度が安定しない場合もあります。

【デメリット】②無制限でも速度制限の可能性がある

ポケットWi-Fiの中には「通信量無制限」というプランもあります。

しかし、無制限でも全体の通信状況によっては速度制限を受けることがあります。

通信会社の中には「データ通信量無制限」をアピールしているところが多いですが、実質は完全な無制限とは呼べないものが多いのが現状です。

契約内容などをよく読んでみると、「ネットワークを継続的かつ著しく大量に占有する通信をされた場合、速度や通信量を制限することがあります」のような但し書きがあります。

多くの場合、100~200GBくらいの利用で通信制限がかかるケースが多いようです。

また、時間帯や場所によって条件があることにも注意しましょう。

【デメリット】③回線によっては電波が届かないエリアも

ポケットWi-Fiは90%の人口カバー率などと書いてあることもあります。しかし実際には、回線によっては電波が届かないエリアもあります。

地方や地下鉄などでは、ポケットWi-Fiが使えない場所があるので、事前に確認しておきましょう。

契約をするときにはそのポケットWi-Fiが自分のエリアで使えるのかどうかを判断する必要があります。

【デメリット】④複数人で使用するのには向いていない

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