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繊細なタッチで絵が描ける!ペイントApp「彩えんぴつ」をご紹介

2021年5月24日

iPadで絵を描いてみたいという方も多いのではないでしょうか。ペイントアプリも多種多様あり「何がよいのかわからない」と迷ってしまいます。そこで今回は、初心者の方にもおすすめ。好きな場所で気軽に絵が描けるペイントツール「彩えんぴつ」をご紹介します。

ペイントツール「彩えんぴつ」

渡辺電気(株)の代表取締役を務める渡邉賢悟さんが開発・運営する「彩えんぴつ(いろえんぴつ)」は、iOS向けのペイントApp。場所を選ばずお絵かきを楽しめるツールです。

2010年10月リリース。当時はiOS向けのペイントAppはまだ数が少なく、アプリ開発の試験的な意味合いも込めていたそうです。

渡邉賢悟さんのコンセプトは、「ディジタルデバイス上の新しいリアリティの在り方の提案」。「彩えんぴつ」に関しても、「色鉛筆に近い風合いをディジタルで表現できたら」という考えのもと、開発・公開され現在に至ります。

「彩えんぴつ」の概要

今回の取材では、開発者としてのさまざまな背景や思いを多くうかがうことができました。Appの内容にも触れつつ、制作に関するその思いを詳しくご紹介します。

「絵を描くこと」その楽しさを感じてもらう工夫

線を描くこと、絵を描くこと、その作業自体に没頭し楽しんでいただけるように。アンドゥリドゥやレイヤーといった従来のディジタルの便利さは残しつつ、機械的な作業に囚われないよう画面構成や操作体系の工夫がなされています。

例えば

  • アイコンを押しながらスライド:ブラシサイズの変更が可能
  • ブラシアイコンをフリック:鉛筆と消しゴムを簡単に切り替え可能

このようにイメージ以上の機能を備えるよう、心掛けているそうです。

色えんぴつの風合い

渡邉賢悟さんが強くこだわっている部分、それはやはり色えんぴつの風合いです。しかし、必ずしも物理的な再現を目指しているわけではない、という点も特筆すべきところでしょう。

実際の色えんぴつの表現力を起点とし、参考にして「彩えんぴつ」を「ディジタル上の新しい画材」と位置づけ。新鮮なアウトプットを模索したAppを目指しているそうです。

ミニマムな画材、シンプルな機能

紙は5種類、筆の形状が2種類。それに加え消しゴムとぼかしツールを搭載しています。客観的には機能が多いとは言いかねる数かもしれません。

しかしこれは、「プリミティブな画材を重ね合わせて使うことで、個々の絵の個性が出る」その信念のもと、ミニマムな画材で展開しているのです。

近年、ディジタルのお絵描きツールが飛躍的に進歩。多くの方が美しいディジタル絵画、ディジタルイラストを描けるようになりました。これはAppの高度化が大きく寄与していることからです。進化自体は大変素晴らしいことですが、同時に複雑化の傾向も見受けられます。

このような背景など鑑みて渡邉賢悟さんは、画一的になるのではなく、色々なAppの在り方があってもよいのではないかと判断。多機能なペイントAppとは少し異なるベクトルのコンセプトを志向しているのです。

「彩えんぴつ」開発のきっかけ

開発者の渡邉賢悟さんは、もともと絵を描くことが趣味でした。

「彩えんぴつ」の開発以前にWindows向けペイントApp「ゆめいろのえのぐ」を開発・提供。またその当時、2D画像処理専門の研究に従事されていて、その知見を活かしたいと考えていたそうです。

その頃新しいPCが欲しいと思っていた時でもあり、通りがかった小売店にてふとMacBookを購入。それまでWindosしか使ったことがなかったそうですが、何か縁があったのでしょう。

MacのPowerPCのグラフィック処理に興味を持っていたこと、ちょうどiPhone Appが盛り上がり始めた時期ということも重なり、「彩えんぴつ」の開発をスタート。色鉛筆の風合いで、絵を描きたいという素朴でシンプルな思いがアイデアの源泉となったそうです。

おすすめしたい方々

絵を描くことが好きで、その行為自体を楽しみたい、どちらかというとディジタルツールに触れた経験が少ない方に向いているそうです。

一方で多くの機能が欲しいという方には、ディジタルツールの導入として、まず「彩えんぴつ」を楽しんでいただき、多機能な他のペイントAppとの併用をおすすめ。豊かなお絵描きライフを送っていただけるとのことです。

また「彩えんぴつ」は、可能でしたらiPadとApple Pencil(ver2推奨)をお使いいただけると、より魅力が伝わりやすいそうです。Apple Pencilの筆圧はもとより、傾きや向きにも反応。ダブルタップによるツール切替にも対応しています。より心地よく描画に専念できる設計となっています。

まとめ

長年利用している根強いファンの多く、ユーザーからは印刷への対応やレイヤーごとの写真の読み込み機能追加などのご要望もあるそうです。

また開発者ご自身としては、色鉛筆の風合いを工夫した新しいブラシを用意したいという思いもあるとのこと。ただ技術的な課題もあるため思索中だそうです。

先述の通りこのAppのコンセプトと使っていただきたい方々のイメージは明確です。多くの機能で埋めたくないという見解と、追加機能のバランスを常に悩みながら善処しているそうです。ユーザーの想像力やアイディアを表現するためサポート。そのスタンスが人気の秘訣なのでしょう。

今回は、iOS版「彩えんぴつ」をご紹介しました。絵を描くのが好きな方、初めてのディジタルペイントツールを検討されている方など、アプリをぜひチェックしてみてください。

彩えんぴつ App Store