Apple Vision Proの重さはHMDとして装着して快適な範囲でしょうか。また、重さがApple Vision Pro利用の弱点となるという懸念はないでしょうか。本記事では、Apple Vision Proの重さを中心に装着感などを解説します。
Apple Vision Proの重さはどのくらい?
29024年2月に発売が開始されたアップルのHMDであるApple Vision Proは、アップルでは空間コンピュータとよぶXRデバイスです。
XRデバイスによくあるゴーグルタイプのHMDデバイスですが、装着感はどうなのでしょうか。
ここでは、装着感の重要な要因である、Apple Vision Proの重さについて解説していきます。
Apple Vision Proの重さは600〜650グラム
Apple Vision Proの重さは、Apple Vision Proの公式サイトでの表記によれば、600〜650gということです。
この重さには、Apple Vision Pro本体のみならず、ライトシール・ヘッドバンドの重さも含まれています。
そして、購入品には2種類のヘッドバンドが付属。
- 後頭部で支えてダイヤルで締め付けるタイプ、
- 頭を締め付けるバンドに頭頂部を支えるバンドが付属するタイプ
この2種類のヘッドバンドの重さが異なるので、600〜650gという幅があるのです。
なお、バッテリーは本体とは独立した外付けタイプであり、その重量は353gです。
バッテリー用の電源アダプタやUSB-Cケーブルも付属するので、iPhoneのように自分で電源アダプタを用意しなくて済みます。
Apple Vision ProとMeta Questの重さを比較
すでに、いくつかのXR(クロスリアリティ)デバイスが発表されていますが、それらと比較して、Apple Vision Proの重さはどの程度といえるのでしょうか。
以下に、その中でもメジャーなMeta Questとの比較表を添付します。
Meta Questは旧FaceBookのメタ社(Meta)が展開するスタンドアロン型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)です。
製品名 | 重量 |
---|---|
Apple Vision Pro | 600〜650g |
Meta Quest 2 | 約503g |
Meta Quest Pro | 約722g |
Meta Quest 3 | 約515g |
こうしてみると、そんなに軽くはないが、Meta Questの上位モデルであるMeta Quest Proほどは重くなく、平均的な重さよりやや重いクラスといえるでしょう。
Apple Vision Proの弱点は重さ?
発売当初ながら人気の高いApple Vision Proですが、当然のことながら、弱点と言える点もあるはずです。
最近では、Apple Vision Pro重さも大きな弱点のひとつとして注目されています。
そこで、ここでは、Apple Vision Pro重さがなぜ快適な装着に対しての弱点となり得るのかを、わかりやすく説明していきますので、参考にしてください。
Apple Vision Proの重さはiPad Pro並み
600〜650g程度の重さってどんなものなのでしょうか。
例えば、12.9インチ(約32.5cm)のiPad Proの重さが682gですから、これを頭にのせているようなもので、結構な重量感を感じるかもしれません。
また、一般的に、自転車用のヘルメットの重さは250~400g程度、バイク用のヘルメットの重さは1.5~2kg程度といわれていますので、
Apple Vision Proを装着したときの重さは、自転車のヘルメットよりは重たくて、バイクのヘルメットよりはかなり軽いといったところです。
とはいえ、ちょっと人気の帽子をかぶるのと比べればかなりの重さを感じるはずで、快適にかぶるとはいえないかもしれませんね。
Apple Vision Proはバランスも悪い
Apple Vision Proは形状的には、スキー用のゴーグルのようなもの。
スキー用のゴーグルなら、せいぜい150g程度であり、装着してバンドで固定すれば、鼻にのせておいても、あまり重さが気になりません。
しかし、重さが600〜650gもあるApple Vision Proでは、その重量のほとんどが前面の本体部が占めていますので、顔を下方へ押しやる力が強いなどバランスが悪いといえ、快適な装着の妨げになる可能性もあるでしょう。
また、ヘルメットのように頭全体で重さを支えられればよいのですが、バンドで頭に締め付けているだけなので、おでこや鼻にかなりの圧力がかかってしまうなど、快適に装着するには重さの配分が前面に偏っていると言わざるをえません。
長時間の着用には「重すぎる」と報告
上記で説明したことからわかるように、重さが600〜650gもあるApple Vision Proをバンドで頭部に締め付けて固定する方法では、おでこや鼻に負担がかかるため、あまり長時間装着するのには向いていません。
実際にApple Vision Proの体験レポートでも、重さの配分が前面に偏っていて下向きの圧力が強くバランスが悪い状態で、長時間使用するには重すぎるとの声が多く報告されています。
この点を考慮してか、頭頂部用バンドが付属しており、改善されるものの、このバンドも含め、バンドの締め付け調整に手間がかかったりで、フィットが難しいという意見も多いのです。
別接続のバッテリーはiPhone 15が2台分
Apple Vision Proでは、バッテリーは外付けとなっており、重さは353gであり、これはiPhone 15の2台分程度に相当します。
Apple Vision Proは重いので基本的には室内での利用を想定されており、外付けとはいえバッテリーは常時接続が必要です。
このため、モバイルでの利用を行う場合には、Apple Vision Pro本体のほか、自分のスマホを含めると、iPhone3台分の重さを持ち運ぶことになります。
外付けバッテリーの最大出力は13V・6Aで、容量は3166mAh。
このバッテリーで、公称ではApple Vision Proの駆動時間は最大2時間程度とされていますが、体験レポートなどでは、映画鑑賞などなら3時間持ったという報告もあります。
Apple Vision Proは快適に使える?
Apple Vision Proの使い勝手はどんなものでしょうか。
Apple Vision Proはそれなりの重さがありますが、快適に使えるモノでしょうか。
頭頂部のバンドが付いたストラップが発表
Apple Vision Proは600~650gとそれなりの重さがあるので、他のHMDデバイスと同じようなヘッドバンドのみで装着するには、ヘッドバンドの締め付け具合などの微妙な調整が必要です。
そこで、アップルは頭の上部で支える頭頂部バンドも製品に付属させ、
これにより、ヘッドバンドのみで支えるよりは快適に装着できるようになっています。
ただし、重いのでどうしても重心が顔より前に食てしまうのは避けされず、長時間の装着には、重さは弱点になり得るとの体験レポートも見受けられます。
重さという弱点を上回る装着感と操作感
では、Apple Vision Proの重さは弱点という声もありますが、全体としてApple Vision Proの出来栄えはどう評価されているのでしょうか。
各種の体験レポートなどでは、他のHMDデバイスに比べてはるかに装着感がよいというレポートが多いようで、1時間程度の利用であれば快適に利用できそうです。
また、Apple Vision Proの操作感ですが、ユーザーインターフェースはiPhoneやMacBookのUIを踏襲しているので、アップルユーザーであれば、比較的スムーズンに利用できそうという意見が多いです。
指のジェスチャーや視線の利用、Siriでの音声入力など、空間コンピューターとして新しいUIを使うのも楽しい体験となるでしょう。
まとめ
ここまで、Apple Vision Proの重さを中心に、装着感や操作感について解説してきました。
Apple Vision Proは600〜650gとそれなりの重さがありますが、その装着感や操作感は、重さを弱点と感じることはないというレポートが多いようです。
日本での発売が待ち遠しいですね。