「大島てる」は、全国の事故物件情報を公開しているサイトです。
新たに物件を借りたいときや、今住んでいる物件を調べたいときにも使えます。
この記事では、地図検索の使い方や、「やばい物件」を見分ける方法などを紹介します。
目次
大島てる物件公示サイトとは?
正式名称は「大島てる物件公示サイト」です。
「事故物件」だけを主に扱っている、ユニークなウェブサイトと言えます。
ちなみに「大島てる」は、管理人(サイト運営者)のペンネームです。
事故物件の共有サイト
大島てるのサイトで公開されているのは、殺人、自殺、火災、孤独死などで、人が亡くなった物件についての情報です。
一般のユーザーが情報を投稿できる仕組みで、いろんな事故物件情報が共有されています。その意味では「ウィキペディア」に似ているかもしれません。
事故物件の情報は地図(Appleマップ)に記載されているので、いつもの地図アプリを使う要領で事故物件情報をチェックすることができます。地名や建物名で検索することも可能です。
情報は一般ユーザーからの投稿がメイン
大島てるの事故物件情報のほとんどは、一般ユーザーによって投稿されたものです。
事故物件となった原因や事件発生日がまとめられています。情報は日々更新されて、データは増え続けています。
情報が間違っている場合は削除されますが、実際に死亡事件が起きていればオーナーや不動産会社の意向では削除に応じないという方針のようです。
今でも見られる?
一時的に「大島てるが見られない」という情報もあったようですが、サイトは現在も運営中で、通常通りの閲覧が可能です。
地域や物件名による検索もできます。
スマホで見ると、トップは地図なしで情報画面が表示されますが、物件名をタップすることで地図を開くことができます。
「事故物件」の定義
いわゆる「事故物件」と呼ばれますが、実は明確な定義はありません。
人が死んだ物件とはいっても、それが事故物件になるかはケースバイケースです。
国土交通省の「人の死の告知に関する新たなガイドライン」によると、事故物件とは自殺や他殺による死のほかに、特殊清掃が必要になる死が発生した物件を指す、と書いてあります。
物理的な瑕疵(傷や欠陥)や欠陥はなくても、「住む人が心理的な不安を感じる可能性のある物件」が事故物件だといえるでしょう。
たとえば、建物内で殺人事件が起こった場合などです。リフォームで事件の痕跡が一新されていたとしても、その部屋に住むことに心理的な抵抗感を抱く方は多いです。そのため事故物件は売却しようとしてもなかなか売れません。
また、事故物件には、その事実を購入者や借りる人に告知する義務があります。
賃貸借取引の場合は、特殊清掃等が行われてから3年です。その期間が経過したあとは告知義務はないとされます。
大島てるの事故物件の検索方法
事故物件を調べるには、大島てるのサイトにアクセスして、地図で調べたい地域を見るだけです。
事故物件はマップ上に「炎マーク」が付いているので、一目で分かる仕組みです。マークをタップすると、死因や住所、部屋番号などが表示されます。
スマホでサイトにアクセスしている場合は、最初の画面で地図が出ませんが「大島てる物件」をタップすると地図が表示できます。
①知りたいエリアの住所を検索
大島てるでは、住所検索も可能です。知りたいエリアの住所を、検索フォームに入力すると、地図が移動します。
例えば、東京都新宿区の物件を調べたい場合は、「東京都新宿区」検索窓と入力すると、新宿区役所本庁舎にピンが刺さるので、そこから地図を操作して事故物件を探すことができます。
「東京駅」や「スカイツリー」など、建物名で検索する方法も可能です。あまり有名な建物でない場合は、検索しても出てこない可能性があります。
②炎のマークをタップ
事故物件の詳細情報を見るには「炎のマーク」をタップしてみましょう。
炎のマークは事故物件情報が投稿されている場所を示していて、タップすると事故物件の情報が表示されます。
広い範囲で地図を見ている場合は、大きな炎に数字(17や300など)が表示される場合もあります。これは、その場所にたくさんの事故物件があるということです。地図を拡大すると、場所ごとの物件情報を見れるようになります。
大島てるの情報は本当?
大島てるのサイトの情報は、一般ユーザーからよせられたものです。事故物件となった原因や事件の発生日が、一般ユーザーによって投稿されています。
掲載されている情報が間違っていれば削除されます。しかし、実際に死亡事件が起きている場合は、オーナーや不動産会社の要請があろうとも、基本的には削除に応じないようです。
そのため、情報の信憑生はそれなりに高いと思っていいでしょう。
誰でも事故物件情報を投稿できるのでデマ情報もある
しかし、大島てるは誰でも事故物件情報を投稿することができます。
誰でも事故物件を投稿することができるので、当然ながらデマ情報もあるでしょう。
実際に事故物件の投稿を見てみると、明らかに噂レベルの投稿だったり、「不動産営業マンからここは事故物件と聞いた」などという、信憑性に欠ける投稿も発見しました。
不動産営業マンは決めて欲しくない物件があった場合、事故物件でないのにわざと事故物件と説明する場合もあるそうです。そのため、不動産営業マンから聞いたという情報はあまりあてにならないことも多いようです。
大島てるの事故物件情報は誰でも投稿できるということを覚えておき、その情報が本当に正しいのか確認するようにしましょう。
大家さんへの嫌がらせパターンも
また、大家さんへの嫌がらせパターンもあります。
大島てるは誰でも事故物件できるので、不動産の価値を下げてやろうとたくらんでいる同業者や、個人的に恨みを持っている人から、嫌がらせ目的で事故物件の情報を投稿する人もいるのです。
実際に大島てるに事実とは異なる情報を書き込まれて、不動産価値が下がってしまい困っている人もいます。
なので、大島てるの事故物件情報は誰でも投稿できるということを覚えておき、その情報が本当に正しいのかしっかりと探る必要があるでしょう。
事故物件などやばい物件を見分ける方法は?
事故物件やワケあり、いわく付きの物件の情報をまとめている「大島てる物件公示サイト」。
情報はそれなりに信用はできますが、実際に入居しようとする物件は、さらに詳細に調べたほうが安全です。
大島てる以外で、「やばい物件」を調べる方法は他にもあります。
物件情報欄の告知事項ありの記載・近隣の物件と比べて家賃が安い・マンション名やアパート名が変わっている・不自然なリフォーム・近隣の口コミや事故物件紹介サイトでチェックする、などの方法があります。
物件の情報欄に告知事項ありの記載
まずは、物件の情報欄に告知事項ありの記載があるということです。
SUUMOやアットホームで物件を見ていると、下の欄に「告知事項あり」の記載がある場合があります。「告知事項あり」の場合は、自殺・事故死・他殺の可能性があるということです。
自殺・事故死・他殺があったとしても、「告知事項あり」の記載がされていない場合もあります。その可能性も考慮して、実際に物件を案内してくれる不動産屋に事故物件の確認をしっかりしましょう。
近隣の物件と比べて家賃が安い
近隣の物件と比べても家賃が安い場合も、怪しいポイントです。
明らかに安そうな物件であれば気にしなくて大丈夫ですが、近隣の似たような物件と比べて明らかに家賃が安い場合は注意が必要です。
近隣の似たような物件と比べて、明らかに家賃が安いのは、なにかしら原因がある可能性があります。似たような物件に比べて家賃が安いとお得だと思ってしまいますが、必ず契約する前に不動産屋に事故物件の確認をしっかりしましょう。
マンション名やアパート名が変わっている
マンション名やアパート名が変わっている場合も、何か理由があります。
なぜマンション名やアパート名が変わっていると気を付けないといけないかというと、実際に事件や事故があった場合、ニュースなどでマンション名やアパート名が広く知られてしまうからです。
事件や事故があったマンションやアパートに住みたくないという人が多いので、マンション名・アパート名を変えることで事件や事故が起こったことを分かりにくくするという方法はよくされています。
そのため、マンション名・アパート名が変わっている場合は不動産屋に事故物件の確認をしっかりとしましょう。
不自然なリフォーム
続いて、不自然なリフォームがあるということです。
例えば床や畳が他の部屋と比べて新しいと感じたり、他の部屋は古いのにお風呂場だけ新しくなっていたりしていた場合、事故物件の可能性が考えられます。
全体的にリフォームされていたらリニューアルの可能性がありますが、不自然に1部屋だけリフォームされていたりお風呂場だけリフォームされていた場合は、事故物件を疑った方がいいでしょう。
インターネットで部屋の画像を見ても分からない場合もあるため、実際に内見をして不自然なリフォームはないかチェックしましょう。不自然なリフォームがある場合は、不動産屋に事故物件の確認をしっかりとしましょう。
近隣の口コミや事故物件紹介サイトでチェック
続いて、近隣の口コミや事故物件紹介サイトでチェックするということです。
まず、事件や事故があった場合は、近隣の人が意外とよく知っているケースもあります。特に昔から住んでいる人の場合、ネットには載っていないような事件や事故を知っている場合もあるので、近隣の口コミは要注意です。
また、大島てるのような事故物件紹介サイトで事故物件なのか探るというのも、いい方法です。信憑性に欠ける情報もありますが、もちろん本当の情報であることもあります。
近隣の口コミや事故物件紹介サイトも要注意です。
事故物件の告知義務について
日本の不動産取引においては、物件に重大な瑕疵(傷や不具合など全般のこと)がある場合には「告知義務」があります。
事故物件を売却(賃貸)する際は、売主(貸主)は買い手(借り手)に対し、人が亡くなっている事実を告知しなければなりません。告知義務の期間は、賃貸は原則3年、売買は無期限です。
告知義務を怠れば、買主・借主から多額の損害賠償金を請求されてしまいます。借主などから問い合わせがあった場合は、3年が経過していても正直に事故があったことを伝えなくてはいけません。
ただし、事故が発生してから相当の期間が経過している場合や、事故が物件自体の品質に影響を与えないと判断される場合は、告知義務が免除されることもあります。
告知されないで事故物件に住んでしまった場合はどうする?
いわゆる「事故物件」を賃貸に出すときには、不動産業者は借り手に対して事前に告知する義務があります。
告知がなく、知らずに入居した場合には義務違反です。そのときは契約解除や損害賠償が請求できます。
詳しく見ていきましょう。
契約の解除・損害賠償請求ができる
貸主などが告知義務を怠った場合、入居者は契約を解除したり損害賠償請求をしたりすることができます。
また、入居の結果として精神的苦痛を受けたり経済的損失を被ったりした場合は、入居者は契約の取消しや損害賠償を請求することも可能です。
事故物件の告知に関する判断基準は、事故の性質、発生からの経過時間、物件の交代回数などによって異なります。
実際に告知されずに済んでしまった場合は、専門家に相談しましょう。
まとめ
大島てる物件公示サイトは、事故物件の情報を集めて公開しているユニークなサイトです。
情報は一般ユーザーからの投稿ですが、訂正や削除もできるので(ウィキペディアのように)それなりの信憑生はあります。
ただ、実際に物件を賃貸したり購入を考えている場合には、さらに詳しく情報を集めることをお勧めします。