音声ファイルは様々な種類があります。その中でwavとmp3のそれぞれの説明はできますか。
wavとmp3を聞いたことがあってもそれぞれの特徴や違いについて説明するのは難しいですよね。今回の記事ではwavとmp3の違いや使い分け方法について解説していきます。
そもそもwavとmp3とは?
wavとmp3は音声ファイルの拡張子のことで、動画や音源を編集するときや、CDをパソコンに取り込むときに使われます。
普段の生活で耳にすることは少ないですが、移動時間に聴いている音楽や動画はwavやmp3に変換して利用しています。
wavとは?
wavとは圧縮していない音源のフォーマットです。CD音源と同じような音質なのが特徴です。ですがその分ファイルのサイズが大きくなっていしまうデメリットがあります。
5分の音源ですと50MBですがmp3のファイルと比べると約10~11倍データ量に違いがあります。
mp3とは?
mp3はwavファイルを非可逆圧縮したものです。wavとは違いデータ量が1/10 に抑えることができるのが特徴です。
非可逆圧縮とは圧縮をする前のファイルと圧縮を経たファイルの完全に一致しない圧縮法です。つまりmp3に圧縮したファイルをwavに変換することはできないのです。
wavとmp3の違いは?
先程はwavとmp3について軽く触れました。ここではwavとmp3で具体的にはどのような違いがあるのか解説していきます。
【wavとmp3の違い①】周波数が違う
1つ目の違いは周波数です。wavはほとんど音源と同じ状態なので周波数は変わらないのですが、mp3は圧縮が施されているので周波数の一部が切り取られています。
ですが実際に聴く分のは大きな影響はありません。
【wavとmp3の違い②】データ容量が違う
2つ目の違いはデータ容量の差です。wavとmp3では約10倍ほどの差があります。wavは圧縮していないファイルですので録音したものや取り込んだ音源と同様な状態であるからこそ容量も大きくなってします。
しかしmp3は人には聞こえない部分を圧縮しているのでデータ容量を減らすことができる仕組みです。
【wavとmp3の違い③】音質が違う
3つ目の違いは音質の違いです。mp3はwavを圧縮しているので音質が劣っています。違いはありますが多くの人は聴きていて違和感がありません。
理由としましては圧縮をするときに人間の聞き取れない音のみを切り取っているからです。人が元々聴き取れない音ですので変わらないと感じることは当然です。
人によっては音に響きや厚みに違いを感じる人もいますが、音質にこだわっていない限りは区別するのも難しいです。
【wavとmp3の違い④】圧縮方式が違う
4つ目の違いは圧縮方法です。wavは非圧縮で、音質が保たれるかわりに容量が大きくなります。それに比べてmp3の非可逆圧縮は聴くのに問題がない範囲で圧縮をするので容量がかなり抑えられる代わりにmp3からwavの変換ができないといったデメリットがあります。
他には可逆圧縮というのものも存在します。非圧縮と非可逆圧縮の間のような存在で容量を30%~40&抑えることができ、wavに変換することも可能です。
【wavとmp3の違い⑤】ビットレートが違う
5つ目の違いはビットレートです。ビットレートとは1秒間に含まれる情報量を数字で表したものを言います。ビットレートが上がると音質も上がります。
CD音源の場合、wavのビットレートは1,411Kbpsでmp3のビットレートは320kbpsになり大きな差が生まれます。
wavとmp3の使い分け方法
wavとmp3には5つの相違点がありました。使い分けをする中でファイルの重要性が基準になってきます。
それらの違いを踏まえた上でwavとmp3をどのように使い分けていくのかを解説していきます。
【使い分け①】動画編集はwav
動画編集に使う音声や音源はwavファイルで保存してきましょう。仕事で動画の編集する際には音質も大事になっていきます。
ですので高度の質を必要としないSNS用の動画などはmp3を使い長尺のYouTubeや番組の動画などにはwavを使うといった使い分けが良いでしょう。
【使い分け②】CDで編集するときはwav
CDの音源を編集するときにはwavでないと取り込めないところが少なくありません。ですがWindows Media playerでmp3に変化してから編集することができます。
とはいえmp3で編集するのでwavより音質は劣ってしまいます。
【使い分け③】スマホ・タブレットに保存するならmp3
スマホやタブレットに保存する場合はmp3に保存しましょう。以前説明したようにwavとmp3では約10倍ほどの容量の差があります。
スマホやタブレットは他にもゲームやLINEのようなアプリも入っているので容量が足りなくなってしまいます。ですので音質にこだわる方・容量を持て余している方以外は基本mp3で保存することをおすすめします。
【使い分け④】パソコンに保存するならwav
パソコンに保存する場合はwavに保存しましょう。wavからmp3の変換はできないので、パソコンの容量が少ないといった理由がない限りはwavで保存するほうがメリットが大きいです。
パソコンの容量の大きさを生かし、使用用途に分けてファイルを使い分けるようにすると良いです。
wavをmp3に変換する方法
スマホやタブレットなどあまり容量の多くないものに関してはmp3に変換する必要があります。その時に必要になるのが変換ツールです。
アプリをインストールが必要なものやオンラインツールで簡単にできるものなどありますので紹介していきます。
【変換方法①】iTunes
1つ目の変換方法はiTunesです。iPhoneやiTunesをインストールしたパソコンで簡単に変換することができます、
mp3だけでなくAACにも変換できるのが強み。 Androidユーザーが使用できないのは難点ですがiPhoneユーザーは気軽に使えるので便利です。
【変換方法②】Wav to mp3
2つ目の変換方法はWav to mp3です。複数個のファイルをまとめて変換できるのが強みです。Wav to mp3はソフトウェアではなくオンラインツールなので変換の容易さも特徴です。
全て英語表記ですが自動翻訳をすれば問題なく操作ができます。
【変換方法③】Online Audio Converter
3つ目の変換方法はOnline Audio Converterです。オンラインツールであり、品質・ビットレートやリバース再生やフェードインといった細かな設定も可能。
300種類のファイルフォーマットに対応しており、なお複数の動画からオーディオだけを抽出することができるのが特徴です。
映画や音楽の映像から特定の曲を取り出したいときに非常に便利です。
【変換方法④】Convert Audio
4つ目の変換方法はConvert Audioです。こちらは今までとは違いアプリケーションになっています。ビットレートや周波数・トリミングや再生速度を変更するといった細かな操作が可能。
共有の快適さや変換クラウドによってメモリやバッテリーを節約するように設定できることも強みです。
音楽ファイル形式の特徴まとめ
wavとmp3の特徴を表にしてまとめたものがこちらです。
ファイル形式 | 特徴 |
WAV | ・非圧縮のファイルで容量が大きい ・CD音源と同様の音質 |
MP3 | ・非可逆圧縮のファイルで容量が少ない ・聴く分に問題はないが音質は劣化している ・mp3からwavへの変換はできない。 |
まとめ
wavは非圧縮ファイルのため音質はCDと同様に鳴りますがその分データ容量が大きくなってしまうのが特徴。mp3は非可逆圧縮ファイルのためデータ容量はwavと比べ1/10に抑えられる代わり視聴に問題のない範囲で音質が低下してしまうのが特徴で、主にファイルの圧縮方法が違うため容量に大きな差がでます。
mp3はwavに変換することができないというデメリットがありますので、使用用途によってファイルの使い分けをしましょう。