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ディープフェイクの作り方。PCやスマホアプリでも作成可能。メリットやデメリットも紹介

2024年1月23日

ディープフェイク(AIを使って精巧な偽物を作る技術)は日々進化しています。

詳しくない人でも、簡単にパコソンやスマホアプリからも簡単にディープフェイクの動画を作成できるツールがあるのです。ディープフェイクの作成アプリや、フェイク動画を紹介します。

ディープフェイクは詐欺などの犯罪行為に使われることもあるため、利用の際は注意が必要です。


ディープフェイクとは?

ディープフェイク(deepfake)とは、「ディープラーニング(deeplearning: 深層学習)」と「フェイク(fake : 偽物)」を合わせた造語です。

主に顔を入れ替えた動画のことを指していることが多いですが、体を入れ替えた写真や動画、さらには声を合成した音声ファイルも作成できます。

アメリカのトランプ大統領のフェイク動画が作成されたことは、大きな話題になりました。

ディープフェイクは、すでに日本でも身近な技術といえるでしょう。

日本では「3年A組」という菅田将暉主演のドラマで、作中にフェイク動画が使われ、クオリティの高さが話題になりました。

ディープフェイクはどうやって作っている?

ディープフェイクは、人工知能(AI)と機械学習技術を使用して、本物と見分けがつかないような偽物の動画や画像を作成します。

特定の人物の顔などを模倣するためには、大量のデータセット(元となる画像など)が使用されます。本物の顔を学習するAIモデル(学習の手法のこと)や、その顔をターゲットの顔に置き換えるモデルなどが使われ、それらを「訓練する」というプロセスがプログラムによって行われているのです。

これにより、リアルで説得力のある映像が生成されます。

ディープフェイクの作り方をパソコンとスマホに分けて紹介

映画のようなハイクオリティなディープフェイク動画を作成するには、専門的な知識や技術が必要です。

しかし、ある程度の出来栄えのフェイク動画くらいなら、パソコンやスマホのアプリを使って作成することも可能です。

ディープフェイクが簡単に作成できる、おすすめのツールやアプリを紹介します。

パソコン(WEB)でディープフェイクを作る!

パソコン用のディープフェイク作成のツールには、無料で利用できるツールもあります。

より完成度の高いフェイク動画を作成するためには、有料の課金をすることで機能がパワーアップできる仕組みのサービスが多いです。

会員登録が必要であったり、利用時間に応じて料金を請求する仕組みのツールが提供されていますので、それぞれのツールの特徴についてご紹介します。

【Deepfakes web β】ハイスペックPC不要!テレビでも紹介された作成ツール!

「Deepfakes web β」は、元となる2つの動画をオンライン上のディープフェイクを作成する動画作成サービスにアップロードするだけで、特別なスキルがなくてもフェイク動画を作成することができるサービスです。

また、「Deepfakes web β」は有料サービスで、利用するには会員登録が必須となっているため、メールアドレス等の必要情報を入力し、登録を行なってください。

利用料は、25時間の使用権が4,980円で販売されています。4,980円は高額に感じる人もいるかもしれませんが、高度な処理性能を有したGPUを使用するため、これ以上の値下げが難しいとされており、価格に見合った価値のある高性能なツールです。

操作に慣れるまでは、作成に時間がかかってしまうかもしれませんが、慣れてしまえばその後は短時間で簡単に別の動画や写真の顔をすげ替えることができます。特殊な技術を持っていなくても簡単に高いクオリティのフェイク動画が作成できるおすすめのツールです。

【FakeApp】解説動画あり!無料で使える

上記の「Deepfakes web β」は有料ですが、「FakeApp」は無料でファイ駆動がの作成ができるツールです。AIテクノロジーを駆使し、写真上の顔を動画上へインサートすることができるようになっています。

完成した動画は、非常にクオリティが高く、リアルなフェイク動画を作成することができます。

対応スペックは以下の通りです。

ハードウエア

OSWindows7 / Windows10
MEM制限なし
CPU8GB以上
GPUNVIDIA製品/CUDA対応製品/MEM2GB以上

 

 

 

 

ソフトウエア

fekeapp ver2.2
CUDA9.0
microsoft visual basic 2015+update

 

FakeAppの解説動画はこちらから見ることができます。

簡単で、さらに無料でフェイク動画が作成できる便利なツールですので、個人で楽しむ分には問題ありません。

ただし、他人に迷惑や損害を与えないことは前提として理解した上で、フェイク動画の制作を楽しむようにしてください。

【Avatarify】著名人とリモート会議?ZoomやSkypeで使えるツール

「Avatarify」は、取り込んだ顔写真が話しているかのように見せて、zoom等のオンライン会議に参加することができるデープフェイク作成ツールで、2020年3月に開発されました。2020年7月はにiPhone版もリリースされていますが、ここではPC版についてご紹介します。

Avatarifyにアップロードした顔写真がアバターの役割を果たし、WEBカメラで自分の顔を読み込むことで、自分の表情に合わせてアップロードした顔写真が動く仕組みになっています。

Avatarifyを利用するには、プログラミングの知識がある程度が必要になることと、利用するPCに関してもある程度ハイスペックなゲーミングPCを用意する必要がありますので、誰でも気軽に使えるわけではないという点に注意してください。

なお、Avatarifyは自分の顔(表情)とアバターがリンクするように作成されたフェイク動画の作成ツールですが、現段階においては声を変化させることはできませんので、話す時の声はご自身の声のままです。

スマホでも作れるディープフェイク!

ディープフェイクを作るには、パソコンがなくても可能です。スマホでディープフェイクを作成できるアプリもあります。

パソコンのアプリに比べると、やや機能面で見劣りがするものもありますが、手軽に使えるのがスマホアプリのメリットです。

スマホ用ディープフェイク作成アプリには、iOS用とAndroid用の両方があります。

【Xpression(iOSのみ対応)】簡単で安全に使える!

Xpression」は、Androidのスマホには対応していませんが、フェイク動画をiPhoneで作ることができるアプリです。また、日本のベンチャー企業である「EmbodyMe」が開発したサービスのため、安心してダウロードして利用することができます。

先ほどご紹介したPCを利用するツールのように、顔を入れ替えた動画を作成することはできませんが、表情や口元の動きを入れ替えることができるサービスです。

Xpression」は、「EmbodyMe」の技術力の高さをアピールするために作成されたとされており、技術的には顔の入れ替えを行うことも可能なレベルの技術を有している可能性もあります。

しかし、フェイク動画は悪用される危険性が高いため、安全にフェイク動画を楽しむために顔の入れ替えまでは行わない形のアプリとなっています。

【Doublicat(Android、iOSどちらも対応)】Androidスマホにも対応!

「Doublicat」は、iphoneだけでなく、Androidスマホでも使うことができるアプリです。選択した顔に、著名人等の顔をはめ込みGIF動画を作るることができます。

このスマホアプリは無料で利用することも可能ですが、オリジナルのGIF動画を作成したい場合や、無料で利用する際にアプリに表示される広告を表示したくない場合は、有料プランに課金することで解決することができます。また、アプリのインストール後に、英語表記で有料プランへの加入を勧める画面が出ますので、無料で使いたい場合は誤って有料プランを申し込まないよう注意が必要です。

「Doublicat」は、アプリ上に記載される言語は英語になっているため、慣れるまでは使いにくいと感じるかもしれませんが、サービス自体は安全に利用でき、使い方も慣れれば比較的難しくなく、無料でいつでも手軽にフェイク動画の作成を楽しめるアプリです。

【Face Swap】Tik Tokの開発元が密かにした?本格的に作りたい人向けツール

「Face Swap」は、デープラーニング機能を使って、2つの顔の画像を入れ替えることができるサービスです。このツールでは動画を作成することは出来ず、あくまで静止画のフェイク画像のみの作成が可能となっています。

しかし、以下の手順を踏むことで、顔を入れ替えたフェイク動画を作成することが可能です。

  1. 「ffmpeg」という無料ツールを使い、動画から静止画を切り取る
  2. 「Face Swap」を利用して静止画の顔を入れ替える
  3. 「ffmpeg」で切り取った静止画を結合する

「Face Swap」は本格的なディープフェイクを作成したい人向けに作られたツールのため、利用者にはプログラミングの技術が必要です。また、仮想環境の作成からセットアップなどの作業も必要になるため、必要なツールのインストールを行わなくてはいけません。

ディープフェイクを簡単に作ることができるツールではなく、本格的な開発者向けのツールとなっています。

【番外編】海外で話題を読んだディープフェイク作成ツール

ここまで、PCやiPhone、アンドロイドスマホで実際にフェイク動画を作成することができるツールやアプリをご紹介しましたが、ここからは、日本では残念ながら使うことができないけれど、海外を賑わせたディープフェイクの作成ツールをご紹介します。

【DeepNude】即閉鎖!男の夢をかなえた(?)話題のアプリ

2019年6月に公開されて話題を呼んだ「DeepNude」というサイトがあります。簡単に説明すると「ヌード画像のディープフェイクが作れる」というサービスです。

芸能人やモデルなどの顔を、グラビアなどの別人のヌード画像を、ワンクリックで合成してしまうというものです。

現在サイトは公開禁止になっています。このサービスで作られたディープフェイクのヌード画像がダウンロードできるサイトがありますが、ウィルスに感染してしまうなどの報告が多数出ていますので、手を出さないことをお勧めします。

【ZAO】大人気アプリの利用規約が問題に?

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