今回は iPhone 上でウイルス感染が検出されたので今すぐスキャンしてください!という警告が表示された時の対処方法について紹介します。
▼え?YouTubeでもウイルス感染者が続出してるって本当?!
iPhone や iPad 、 Android 端末などでネットサーフィンをしていると、「悪意のあるウイルスに感染しているおそれがあります。今すぐOKしてスキャンしてください!」という警告が表示されることがあります。
特に、大人のサイト巡りをしている時に多いです。
また動画の横にあるバナーを間違えてクリックしてしまい、URlが3度ほど切り替わってApp Storeが開き完全に怪しいアプリが表示されてインストールを強要されることもあります。
今回はこれらの表示がされた場合にどう対策していくか、本当に感染していた場合、どのように対応すればいいのか紹介します。
目次
本当にウイルスに感染しているのか?
「悪意のあるウイルスが検出されました。今すぐOKしてスキャンしてください!」という警告表示や、App Storeが開いて「Onavo Extend」という怪しいアプリのインストール画面が表示されると不安になります。
しかしこの場合、ウイルス感染していません。
こうしたメッセージが表示されても絶対にクリックしないようにしましょう!
iPhoneがウイルス感染しているか調べる方法
悪意のあるウイルス・・・といったメッセージの表示以外でも、iPhoneの動きが悪く感染しているのでは?と思うこともあります。
本当に感染しているのであれば、すぐにでも対処が必要です。
iPhoneがウイルス感染しているかどうか、調べる方法を理解しておきましょう。
ホーム画面・Appライブラリをチェックする
自分では何もしていないのに、気が付いたら勝手にアプリがインストールされていた・・という経験を持つ人も少なくありません。
ホーム画面をみて知らないアプリがあったら、何もせずそのままアンインストールしましょう。
またAppライブラリもチェックします。
Appライブラリというのは、iPhoneにインストールされているアプリを確認できる機能です。
ホーム画面の右端までスワイプしていくと表示できます。
ここに知らないアプリが表示されていたら、マルウェアの可能性があるため、アンインストールを行うか専門業者に調査してもらいましょう。
バッテリー状態をチェック
iPhoneをほとんど使っていないのに、数時間程度でバッテリーが0%になる場合、マルウェアに感染しているか、バッテリーが経年劣化しています。
バッテリーの経年劣化であればいいのですが、使い始めて1年もしていないのにバッテリーの状態が悪い時にはマルウェアを疑いましょう。
バッテリー容量をチェックしてみて、「最大容量が90%」と劣化していない状態なのに、バッテリーがどんどん消耗していく場合は、専門業者に調査してもらう方が安心です。
iPhoneのストレージ量をチェック
ウイルスにもさまざまな種類があり、スパムを送るウイルスのほか、バックグラウンドへ勝手にデータを送信するウイルスもあります。
バックグラウンドで外部にデータを送信するようなウイルスに感染していると、ストレージの使用量が大きく消費します。
「ストレージに空き領域がありません」と警告表示されてからおかしいと気が付くことも多いです。
写真を数万枚も保存している、また購入してからかなりの年月が経過しているわけでもないのにこうした状態になる場合は、ウイルス感染が疑われます。
デバイスの使用状況レポートをチェック
iPhoneの機能のなかには「スクリーンタイム」という機能があります。
こちらをオンにしておくことで、デバイスの使用状況をレポートによって確認可能です。
設定方法は以下となります。
スクリーンタイムの設定
- 設定を開く
- スクリーンタイムを選択
- 「すべてのアクティビティを確認する」
このように設定しましょう。
こうしておくことでデータ使用量の大きいアプリを把握できます。
何のアプリなのかわからないアプリのデータ使用量が大きい時には、マルウェアの可能性も高いです。
なぜこのような表示がされるのか?
「ウイルス感染が検出されました」という表示の多くは広告でしょう。
ユーザーに不安感を抱かせて、半ば強引にクリックさせてアプリをインストールさせることで不正に広告収入を得ることが目的の詐欺広告です。
こうした表示については気にする必要もありませんが、絶対ウイルスに感染しないということもありません。
iPhoneやiPad端末の脱獄を行っている場合、脱獄アプリのインストールでウイルスに犯される危険があります。
iPhoneはウイルスに強いためウイルス感染は少ない
iPhoneは基本的にウイルスに強い媒体です。
ウイルスへの感染リスクが少ない理由は、ウイルスを無効化する機能が搭載されているほか、AppleStoreによる厳しい審査があるからです。
iPhoneのOSには、ウイルスを無効化する機能が備わっています。
パソコンには感染してもiPhoneでは感染しないということも多いです。
iPhoneはAppleが独自に開発したiOSというOSを利用しています。
このOSについてソースコードの公開はありません。
そのため脆弱性を悪用するような攻撃ができないのです。
またウイルスに対して定期的なアップデートで、徹底的にウイルスを排除するシステムが導入されます。
こうした強硬な対策のほかに、AppleStoreによって厳しく審査されますので、ウイルス感染の心配は少ないでしょう。
iPhoneはウイルス感染に強いが感染リスクは存在する
パソコンやAndroidなどと比較して、ウイルス感染リスクが非常に低いiPhoneですが、感染リスクが全くないわけではありません。
現在世界中で1日当たり「120万種」ものウイルスが生成されています。
新しいウイルスの攻撃手法も日々進化しているので、iPhoneのウイルス対策であっても悪意のある脅威から100%保護することはできません。
ウイルス感染が怖い場合には、AppleStoreで信頼度の高いセキュリティアプリを導入しましょう。
【ウイルス感染かもしれない症状】①勝手に再起動を繰り返す
何もしていないのにiPhoneが勝手に再起動を繰り返す場合、ウイルス感染が疑われます。
勝手に電源がついたり消えたり・・こうした症状はバッテリーが劣化した時などにもみられますが、もしかするとウイルス感染によって「不正な通信」をしているかもしれません。
【ウイルス感染かもしれない症状】②iPhoneの動きが重い・バッテリーの消耗が激しい
複数年利用してきたiPhoneは経年劣化やキャッシュデータによって動作が重くなることもあります。
複数年利用していないのに、iPhoneの動きが重いと感じるときやアプリデータがストレージを圧迫しているような場合、ウイルスに感染している可能性があります。
ウイルスによってバックグラウンドでデータ通信を行っているのかもしれません。
【ウイルス感染かもしれない症状】③見覚えのない通信・アプリのインストールが行われていた
インストールした覚えがないのに、いつの間にか知らないアプリがある・・・というときには、ハッキングによって遠隔操作されていることも考えられます。
不正に遠隔操作し、他人のiPhoneへ勝手にインストールしたアプリを起動して利用している場合、以下のような症状が出てくるでしょう。
- バッテリーの消耗が速い
- iPhoneが熱い
- 使っていないのにデータ使用量が大きくなっている
【ウイルスに感染かもしれない症状④】「ウィルスに感染しました」などの警告と覚えのない請求
「ウイルスに感染しました」といった警告が届くのは、ほとんどが偽物です。
ただしこうした警告文にウイルスが添付されていることがあるため注意しなければなりません。
ウイルスに感染したかもしれないので、このアプリを導入しましょうと推奨されアプリを導入したら、ウイルス感染したという人もいます。
警告文が表示された場合は、通知を削除もしくはブラウザのバックボタン(戻るボタン)で前のページに戻るようにしましょう。
また「正規のセキュリティアプリ」から警告通知が来た場合には、ウイルス感染している可能性が高いため、セキュリティアプリの指示に従い対処することが必要です。
iPhoneがウィルス感染した場合の対処法
本当にiPhoneがウイルス感染した場合には、以下のような方法で対処しましょう。
- iPhoneをネットワークから隔離
ウイルスが感染しないように、感染していないご家族のiPhoneなどをネットワークから隔離しましょう。
Wi-Fi、Bluetoothも接続をオフにし、モバイル通信も接続しないようにします。 - 見覚えのないアプリは削除
ホーム画面に表示されているアプリのほか、設定からアプリを確認し、見覚えのないアプリがあったら削除します。 - パスワードの変更
ウイルスによっては個人情報やパスワードを流出することもあるため、すぐにパスワードを変更しましょう。 - iPhoneを初期化する
iPhoneを初期化するとiPhoneの中のデータは全てなくなります。
ウイルス感染の原因もどんな動作をしていたのかもわからなくなるため、原因を究明したい場合は、初期化しない方がいいと思います。
ウイルス感染のリスクはYouTubeでもある!
見逃したドラマやアニメなどをYouTubeを利用して視聴している方は多いですよね。
でも実は、それってかなり危険なリスクが潜んでいるのです。
ウイルス感染のリスクがあるのは変なWEBサイトだけではなく、YouTubeでも同じです。
感染リスクがあることを理解し、YouTubeなど動画サイトの利用が多い方は、セキュリティソフトの導入を検討したほうがいいでしょう。
まとめ
「ウイルス感染が検出されました」という警告文は、ほとんどがセキュリティソフトの詐欺広告などで、感染はほぼないといっていいでしょう。
しかしこうした警告文が表示されない場合でも、iPhoneがウイルス感染してしまうこともあります。
警告文が表示されても表示されなくても、日ごろからiPhoneへのセキュリティ対策をしっかり行っておく方が安心ですね。
執筆者:Apple Geek