Mac用のAppleSilicon M1に、ARMが採用されています。Appleの既存の設計方針と電力の最適化、でAMDやIntelと並ぶクオリティが求められるでしょう。
実は、AppleでのSoCをiMacやMacBookなどに使うには心配の声がありました。プロセッサーの物理設計的に、ピーク運用に耐えられるのだろうか、という懸念からです。もとよりPC向けであるIntelやAMDの場合は、デスクトップPCで長時間作業するのに適切なCPUの作りになっています。しかし、もとよりスマートフォン向けのARM「CPU」では、頑丈さに欠ける可能性があるようです。
MacBook Air程度の容量が少なめのPCであれば、上でも少し触れたような「big.LITTLE」が有効かもしれません。
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windowsには「ARM」CPU対応版がある
実はwindowsには既に「ARM」CPU対応版が存在しています。2020年に発売された、「Surdface Pro X」です。
Surface ProのwindowsはARMアーキテクチャのプロセッサ対応
Surface Proのwindowsを見てみましょう。これは、ARMアーキテクチャをベースに作られたSoCの「Microsoft SQ2」が対応しています。
また、ARMに対応したMicrosoftEdgeの開発版である「Canary Channel」は、動作が早いというメリットがあります。
例えば同じブラウジングアプリでもChromeベースのChromium(Beta版)で3秒程度かかったページを、Canaryでは1秒で表示できたという実績があります。
ARMベースのwindows用独自プロセッサ開発の報道も
Microsoftは、Windows用の独自プロセッサの開発をしているとの報道がありました。上で書いたようにユーザー向けに販売する「Surface Pro」とは異なり、サーバ用途だけに限定するようです。
以前は、企業ごとのデータセンターやサーバールームにて、サーバ群が運用されていました。現代は、Microsoftをはじめとするパブリッククラウドに大規模なインフラをもつ企業にサーバ群の比重が移りつつあります。
そのような現状の中、Microsoftは、内部利用を前提としたARMサーバの開発を計画しています。ARMプロセッサ版のWindows Serverを実際に用いたシステム運用を目指しているのでしょう。
「ARM」CPUは Intel「CPU」に対抗できる?
Macにも採用されたという「ARM」CPUは、結局のところ「ARM」CPUは、intelのCPUと比較してどうでしょうか。
時代の流れとしては、intelからARMへの移行が進んでいますが、intelもまだまだ負けてはいません。
コンピュータでIntelからARMへの移行が進行
Apple社はデバイスもOSも自社開発というビジネスモデルが特徴的だったため、ARM「CPU」の導入は目立ったニュースになりました。しかし、コンピュータ業界では既に、intelからARMへの移行が進行しているとのことです。なぜ、そのような流れができているのでしょうか。
これには、開発環境の複雑化や、プラットフォームの統合を目指すという意図が背景にあります。ARMアーキテクチャという一つの基本設計から、複数のプラットフォームを独自にサポートできるという経済的なメリットが大きいのです。
Intelも小型低消費電力CPUを開発
PC向けのCPUのイメージが大きかったintelも、実は最近、小型低消費電力の「intel」CPUを開発しています。
その名も「Lakefield」で、大きなコアと小さなコアを組み合わせているのが特徴です。ARM「CPU」でいうところの「big.LITTLE」に、技術的には似通っています。
intel製「Likefield」の大きなコアと小さなコアにどのように処理を割り振るか、それは搭載した企業の腕の見せどころになるでしょう。実際に、Microsoftが「Surface Neo」に搭載すると発表しています。