ChatGPTとは、アメリカの非営利団体「OpenAI」が開発した対話型生成AIで、自然なやり取りや回答精度の高さから注目を集めています。
この記事では、ChatGPTの有効な使い方やアカウント登録手順、質問のコツについて紹介します。
目次
ChatGPTの有効な使い方を紹介
ChatGPTはビジネスや教育現場など、様々な場面で活用されています。
従来のAIとは違い、与えられたデータを学習し、その情報を基に独自のアウトプットを生み出します。
これまでは難しかった文章や画像の作成など、クリエイティブな使い方も可能です。
この章では、ChatGPTの有効な使い方について紹介します。
テキストによる会話
ChatGPTの有効な使い方の1つ目は、テキストによる会話のやりとりです。
人と対話するような自然なやり取りが、ChatGPTの特徴です。
学習した大量のテキストデータに基づいて、幅広い話題に対応できるだけでなく、悩みに対して解決策を提示したり、ユーモアを交えたジョークを言ったりすることもできます。
また、こちらの感情を理解して共感を示すなど、いっそう人間との会話に近づいています。
一方で、通常は機械的な口調での返答が多く、自然な会話を楽しむには問いかける際の言い回しや、状況に合わせて口調を変化させるよう指示するなど使い方にも工夫も必要です。
文章の作成・要約・添削
ChatGPTの有効な使い方の2つ目は、幅広い種類の文章作成です。
歌詞・ブログ記事・ビジネスメールなど様々な形式の文章が短時間で完成します。
また、文章を作成するだけでなく長文を要約をしたり、文法の間違えや誤字脱字の確認・修正を行ったりすることも可能です。
ChatGPTの文章は、文章作成・要約・添削のどれをとっても完成度が高いといえます。
しかし、随所にAI特有の言い回しや表現が残っている場合があるので、最終的には人間の目で確認を行うことが重要です。
アイディアの提案
ChatGPTの有効な使い方の3つ目は、学習した膨大なデータを活用したアイディア提案です。
例えば、マーケティング戦略や新製品のコンセプㇳやビジネスプランなど多岐にわたります。
ChatGPTは膨大なデータから提示した条件に沿って、新しいアイディアをスピーディーかつ大量に出力可能です。
また、新規のアイディアだけでなく、既存のアイディアをブラッシュアップしたり、問題解決策を提案したりできるため、新たな可能性を導き出すことも期待されています。
ChatGPTは活用方法が豊富
ChatGPTには、まだまだたくさん有効な使い方があります。
ここからは、上記では紹介しきれなかった有効な使い方を一覧で紹介します。
ChatGPTの使い方は、まだまだ無限の可能性を秘めているといえるでしょう。
ChatGPTの活用方法一覧 | プログラミング・コード添削 |
---|---|
翻訳 | |
リサーチ | |
議事録の作成 | |
Excel関数 | |
問題作成 | |
創作(歌詞や小説など) | |
データ抽出や分析 |
ChatGPTが対応できないこと
技術の進歩によって、ChatGPTができることは日々増えています。
一方で、URLの参照や感情の理解など苦手なこと・対応できないこともあります。
ChatGPTはツールであり、人間のすべてを代替できるわけではありません。
この章では、ChatGPTができないことについて紹介します。
今後さらに開発が進み、現在はできない使い方ができるようになる日もそう遠くはないでしょう。
正確な情報の取得と担保
ChatGPTが対応できないことの1つ目は、正確な情報の取得と担保です。
ChatGPTは膨大なデータを駆使して、難しい質問に対してもスピーディーに回答を示します。
しかし、アウトプットされた情報が必ず正しいとは言い切れません。
ChatGPTは、開発元のOpenAI社が収集した大量のデータを学習し、ユーザーの指示に対して続きそうな質問の文章を予測して回答を出力しています。
あくまでこれまでのパターンから予測して導き出した回答のため、情報の正確性を担保することは困難といえます。
URLの参照
ChatGPTが対応できないことの2つ目は、URLを参照する使い方です。
URLが占めるページの内容には、個人情報や気密情報が含まれている可能性があり、プライバシーやセキュリティの観点から、特別な権限やライセンスがない限り閲覧できないよう設定がされています。
実際にURLへのアクセスを前提とした指示を入力すると、外部のウェブサイトへはアクセスできない旨のコメントが返ってきます。
現時点では、有料版GTP-4にてURL提示でその中身の情報を抽出するのが限界です。
最新情報に関する質問と回答
ChatGPTが対応できないことの3つ目は、最新情報に関する回答を求める使い方です。
OpenAI社では、定期的に新しいデータをChatGPTに学習させているとしていますが、具体的な更新時期は公開していません。
また、ChatGPTはインターネットにアクセスし、情報を収集することが可能であるものの、アクセスできる情報源に制限があることや、膨大な情報に対して処理能力が追いつかないなどの要因も挙げられます。
最新情報に限らず、ChatGPTの情報の正誤性について自身で確認する作業が必要です。
ChatGPTの登録手順
ChatGPTは、ブラウザ・アプリ・LINEから利用できます。
ChatGPTを利用するためには、事前のアカウント登録が必要です。
アカウントの登録が完了すれば、誰でも無料で使えます。
この章では、ChatGPTのアカウント登録の手順をブラウザ版を例に挙げて紹介します。
スマホもPCも共通なので、よく利用するデバイスでアカウント登録にチャレンジしてみてください。
公式サイト「ChatGPTを試してみる」をクリック
OpenAIの公式サイトにアクセスし、「ChatGPTを試してみる」をクリックします。
公式サイトアクセス時点では、すべて英語表記であるため、翻訳設定から日本語を選択し、英語を常に翻訳にチェックを入れておくとアカウント登録が進めやすくなります。
サインアップを選択して登録画面へ進む
画面が切り替わったら、右上にあるサインアップを押下します。
既存のアカウント、または新規メールアドレスで登録
サインアップを押すと、アカウント作成画面に遷移します。
アカウント作成には、新規のメールアドレスまたは、既存のGoogleアカウントやAppleアカウントで登録できます。
必要事項を記載して登録完了
メールアドレスの登録が完了すると、名前と生年月日を入力するフォームが出てきます。
名前と生年月日を入力して、同意するボタンを押したらアカウント作成は完了です。
ChatGPTから情報を引き出す質問・使い方のコツ
ChatGPTは膨大なデータの中から、ユーザーの質問に対して続く可能性の高い文章を予測して回答しています。
そのため、ユーザーが意図した内容とは異なる回答が返ってくることがあります。
その理由は、AIの強みである膨大なデータが様々な可能性を検討し、ユーザーの予想を超えた範囲にまで考えが及ぶためです。
この章では、ChatGPTをより使いこなすための質問のコツを紹介します。
具体的な指示を出す
質問のコツ1つ目は、具体的な質問をすることです。
ChatGPTは、抽象的な表現や曖昧な質問を苦手としています。
主語述語が認識しづらかったり、こそあど言葉が多かったりする文章では、ChatGPT本来の能力が発揮できません。
そのため、「どのような情報がほしいのか」「何が知りたいのか」を明確にし、質問に盛り込むことが重要です。
例えば、翌日の東京都の天気について知りたい場合、「明日の天気は?」と聞くよりも「〇月✖日の東京の天気は?」と聞いたほうが、知りたい情報に近い回答が返ってきます。
前提とする条件などの情報を与える
質問のコツ2つ目は、前提条件を指定することです。
ChatGPTは膨大なデータを保持しており、質問に対して複数の回答を持っています。
明確な基準がない質問では、ユーザーが求める回答が絞り込めず、欲しい情報との間に差が生まれやすくなります。
求める情報を引き出すためには、条件を設定し、ChatGPTが迷わないようにすることが重要です。
ChatGPTに前提となる条件を伝えることで、必要な情報と不要な情報を判断するため、自身で情報を整理する必要もありません。
質問を重ねて足りない情報を補う
質問のコツ3つ目は、繰り返し質問して足りない情報を補うことです。
ChatGPTは、文脈が複雑になる長文を苦手としています。
そのため、細かい条件を盛り込んで長文で質問するよりも、一つ一つの質問文を短くして回数を重ねる方が効率的に求める回答を得られます。
また、質問を繰り返すことでより情報を深堀することが可能です。
自身の知りたいことが曖昧な場合は、あえて不明瞭な質問を投げて返ってきた情報から質問を繰り返すことで、自分の要望がはっきり見えてくることもあります。
出力項目や形式を指定する
質問のコツ4つ目は、回答の出力形式や項目を指定することです。
ChatGPTは回答の条件を指定しない場合、長い文章で出力する傾向があります。
そのため、質問の際は内容に関する条件のみでなく、出力文字数や文章スタイルなどの回答の条件も合わせて指定するのがおすすめです。
文字数を制限することで、要点を絞って返してくれるためより求めている情報に近づきます。
ChatGPTの使い方に関する3つの注意点
ChatGPTと上手に付き合っていくためには、日々進化を続けるAIもすべてにおいて完璧ではないと理解しておくことが必要です。
この章では、ChatGPTの使い方に関する3つの注意点について解説します。
誰もが無料で利用できるツールだからこそ、一人一人のリスクに対する意識が重要です。
情報漏洩のリスクを考慮する
ChatGPT利用時の注意点の1つ目は、情報漏洩のリスクを考慮することです。
ChatGPTは、インターネット上の情報やユーザーが入力した内容を学習して回答を生成しているため、入力した個人情報も学習データとして蓄積される可能性が考えられます。
また、漏洩のリスクはアカウント情報にも伴い、実際に認証情報のハッキングによる個人情報流出の事例も発生しています。
ChatGPTはWEB上で一般公開されており、入力内容はシステム改善や学習のために活用される可能性があると理解したうえで利用することが重要です。
情報の正確性を疑う
ChatGPT利用時の注意点の2つ目は、情報の正確性を疑うことです。
ChatGPTは膨大なデータに基づいて回答を返しますが、そのすべてが必ず正しい情報とは限りません。
AI技術の分野ではハルシネーションとも呼ばれ、AIが事実に基づかない情報を最もらしく伝えることを表します。
日々進化する技術のなかで、ChatGPTは自然な文章を生成するため、AIの誤った情報に人間が気づきにくいといった特徴があります。
ChatGPTが出力する情報を鵜呑みにせず、複数の情報源から情報の信ぴょう性を判断することが必要です。
最新の情報に対応できないことを理解する
ChatGPT利用時の注意点の3つ目は、最新の情報には対応できないことを理解することです。
ChatGPTが学習データに基づいて回答を返すため、最新の情報においては対応が難しいのが現状です。
もし回答を得られても、不正確な情報である可能性が高いといえます。
また、以前から存在するテーマであっても、急速に変化する分野の情報や更新性があるものについては、最新の情報に基づいた回答は得られないでしょう。
最新の情報を得たい場合は、必ず情報の正確性を確認するように心掛けてください。
まとめ
ChatGPTは、私たちの日常の様々な場面で活用されています。
アカウント登録のみで誰もが無料で利用できるため、従来よりもAIが身近な存在となりつつあるでしょう。
ChatGPTは、これまで時間のかかっていた作業を効率的に行います。
しかし、ChatGPTはあくまでもツールであり、人間のすべてを代替できるわけではありません。
また、ChatGPTのできることが増え続ける一方で、多くの課題を抱えているのが現状です。
例えば、セキュリティー問題や情報の正確性の担保に加え、フィッシング詐欺や偽情報の拡散など犯罪に悪用されることも懸念されています。
ChatGPTは使い方ひとつで、プラスにもマイナスにもなります。
利用者一人一人がリスクを理解し、正しい知識をもって活用することが重要です。