スマホブラウザSafariやChromeで「about: blank」表示もあり得ます。これはウィルス感染という意味ではなく、「白紙のページ」「真っ白なページ」を意味しています。「about: blank」が表示される原因と対処法について説明します。
目次
「about:blank」はウイルス感染?直し方は?
スマホやPCでWebサーフィンをしていて、サイトを開こうとしたら真っ白な画面が表示されて、「about:blank」がURLの代わりにアドレスバーに表示されることがありますが、これはどういう意味でしょうか。
突然真っ白な画面が表示され、しかもアドレスバーにURL以外の文字列が表示された。これだけ見ると、もしやウイルスに感染したのではと不安になるかもしれません。
以下では、「about:blank」とはどういう意味なのか、ウイルス感染との関連はどうなっているのかについて、順を追って解説していきます。
「about:blank」そのものはウィルスではない
まず結論から言うと、「about:blank」の表示は、ウイルスに感染したという意味で表示されるものではありません。
スマホではブラウザとして、iPhoneならsafari、AndoridスマホならGoogle Chromeを使ってWeb検索をすることが多いでしょう。
「about:blank」は検索した結果、表示するものが何もなかったという意味で、ブラウザ自体が真っ白な画面を表示しているのです。
つまり「about:blank」は、この真っ白な画面の名前を意味するものです。
「about:blank」はURIスキームの1つ
「about:blank」は、この真っ白な画面の名前と説明しましたが、これは、safariであれGoggle Chromeであれ同じ表示となります。
というのも、「about:○○〇」は、URIスキームとしてブラウザでの共通規約で定められたものだからです。Chromeでは〇〇〇には以下のようなものがあります。
about: | Google Chromeの詳細なバージョンを表示 |
about:about | Google Chromeで使える特別なURIの一覧を表示 |
about:blank | 真っ白なページを表示 |
about:dino | ゲームdinoを起動 |
「about blank」と表示される原因とは?
「about:blank」は単に真っ白なページが表示されるのみで、ウイルスに感染したわけではありません。
Web検索でURLを指定したとき、そのページが見つかなければエラーが表示され、「about:blank」のページが表示されるわけではありません。では、「about:blank」が表示されてしまう原因は何なのでしょうか。以下で、その原因を説明します。
【原因】①ブラウザの設定に問題がある
「about:blank」が頻繁に表示される場合は、スマホで使用しているブラウザの設定を確認してみましょう。説明したように、スマホのブラウザは、iPhoneはsafari、AndroidではGoogle Chromeがデフォルトになっていますが、いずれのブラウザでも、表示するものが何もない場合は、「about:blank」が表示されます。設定を確認してみた方ががよいでしょう。
「about:blank」は真っ白な画面なので表示の負荷が最も少ないページなので、通信量節約のことを考えてホーム画面を「about:blank」に設定することもあります。
【原因】②迷惑アプリのせい
場合によっては、インストールしているアプリを疑ってみることが必要なケースもあります。
例えば、以下のような症状がスマホに表れるような場合は、マルウェアなどの悪意のあるアプリがインストールされているかもしれません。
- スマホに知らないメールの受信や迷惑電話の着信が増えたような気がする
- スマホのホーム画面にやタラと広告が表示される
こうした場合、マルウェアや迷惑アプリの影響で、真っ白なページである「about:blank」が表示されているかもしれないのです。
また、アプリにバグがないかをSNSなどで確認してみることも有効でしょう。
【原因】③ポップアッをブロックした
古い形式のウェブサイトでは、広告の表示などにポッポアップと呼ばれる別画面を表示する場合があります。迷惑広告や迷惑勧誘などが多いため、safariにしろGoogle Chromeにしろ、ポップアップ画面を表示しないようにする設定が可能となっています。
このため、ポップアップ画面がスマホのブラウザによってブロックされると、結果的には、「about:blank」の真っ白な画面が表示される結果となるのです。
ポップアップのブロックは、ブラウザの設定により解除できますが、万一悪意のあるサイトを開いた場合には、大量のポップアップ画面が表示されて操作に支障をきたすリスクもあります。
ゲームやちょっと怪しいサイトにアクセスする可能性がある場合は、ポップアップブロックはオンのままが無難です。
スマホで「about blank」が表示された場合の対処方法
上記では、「about:blank」が表示される原因を説明してきました。
以下では、スマホのブラウザであるsafariやGoogle Crhomeで、「about:blank」が表示される場合の対処法を説明します。
【スマホ対処方法】①ホーム画面を「about:blank」以外に設定
スマホでブラウザの起動時やホームボタン押し下げ時に、真っ白な画面の「about:blank」が表示される場合は、ブラウザの設定でホーム画面を「about:blank」に設定している可能性があります。
以下の手順で、ホーム画面の設定を確認して、「about:blank」以外に設定し直しましょう。
about blankの直し方【Android】
Androidスマホで、ホーム画面のURLを変更する手順は以下のとおりです。
Google Chormeを開く→設定(︙アイコン)を選択→トップページを選択→URLを確認→ホームページに設定するURLを入力
なお、Googleをホームページに指定する場合は、「Chormeのホームページ」を選択するか、「https://google.com」と入力します。
これでabout:blankとAndroidスマホで表示されなくなるはずです。
about blankの直し方【iPhone】
iPhoneで、ホーム画面のURLを変更する手順は以下のとおりです。
ホーム画面を開く→設定を選択→壁紙を選択→壁紙を選択をタップ→壁紙画像から選択するあるいはカメラ内の写真などを指定する
この手順で設定することで、iPhoneでabout:blankが表示されなくなるはずです。
【スマホ対処方法】②ポップアップブロックアプリの設定を変更する
iPhoneの標準ブラウザであるsafariでは、デフォルトで、広告のポップアップをブロックする機能がオンになっています。
ほとんどのサイトの画面では、広告のポップアップをブロックを指定しても表示が崩れたりすることはありませんが、まれに、表示が崩れたり、「about:blank」の真っ白が画面となったりすることがあり得ます。
その場合は、いったん、広告ブロック機能をオフにするとよいでしょう。手順は以下のとおりです。
iPhoneの設定を開く→Safariを選択→ポップアップブロックをオフにする
なお、ポップアップブロックのオフは一時的な処理とし、サイトの閲覧が終わり次第、オンに戻しておくことをおすすめします。
【スマホ対処方法】③ウイルス対策アプリを導入する
マルウェアなどに感染したことが原因で「about:blank」の真っ白な画面が表示される可能性は低いのですが、ウイルスやマルウェアが心配な場合は、スマホにセキュリティソフトをインストールしておくと安心です。
セキュリティソフトには、迷惑アプリ対策やフィッシング詐欺対策などの機能を搭載しているものもあります。スマホでネット通販をよく利用する場合は、有料ソフトであっても、被害を防ぐためには有効です。
なお、Androidスマホ向けの無料セキュリティソフトには、危ないものもあるので、Google Playストア以外からはダウンロードインストールを避けた方が無難です。
以下では、無料で利用できるおすすめウイルスソフトを紹介します。
アバスト モバイル
アバストは無料のandroidスマホ向けセキュリティソフトです。日時を設定しておくと、自動でウイルススキャンを実行してくれます。
スキャンボタンにより手動でスマホのセキュリティチェックが可能。問題があれば、指示に従って対策を実行できます。さらに、アプリロックにも対応しています。
デバイス保護機能はあまり豊富とはいえませんが、偽サイトのチェックなどに優れており、スマホでネットサーフィンを行う人向けです。
Mobile Security & Antivirus(ESET)
廉価なセキュリティソフトとして人気のESETのモバイル版です。無料版では、ダウンロード時やアプリのインストール時にウイルスチェックを行ってくれます。また、手動チェックで、スマホ内のアプリに不正なアプリがインストールされていないかをチェックできるのも便利です。
有料のプレミアム版では、メールの着信ブロックやウイルスチェックの自動スケジューリングが可能となります。なお、プレミアム版は30日間は無料です。
ウイルスバスター モバイル
ウイルスバスター モバイルは、トレンドマイクロ社の総合セキュリティソフトのウイルスバスターのモバイル版です。有料アプリですが、30日無料体験版があります。不正なアプリの検出のほか、LLINEアプリなどメッセンジャーアプリ内の不正URLのチェックも可能です。
また、フィッシング詐欺防止のために不正なWebサイトの検出など、ウイルスチェック以外の機能も豊富です。
PCで「about blank」が表示された場合の直し方
以下では、PCを使っているときに「about:blank」が表示された場合の直し方についてを説明します。これらには大別して、3つの原因が考えられます。
ブラウザの設定でデフォルトになっていたり、ポップアップブロックが働いている、またはセキュリティガードがかかっているなどがあり得ます。
これらについて、順を追って見ていきましょう。
【PC対処方法】①ブラウザ設定を確認する
PCでも、ブラウザのホーム画面にどのサイトを表示するかを設定できます。頻繁に「about:blank」の真っ白な画面が表示されるようであれば、ブラウザの設定を確認して、ホーム画面のデフォルトページとして、「about:blank」を設定していないかを確認してみましょう。
以下に、GoogleChromeでの確認手順を示します。
Google Chromeを開く→画面右上の設定アイコンを選択→デザインを選択→ホームボタンを表示するの下のURLを確認する。
ホームボタンを表示するがオフになっていると、URLは表示されませんので、オンにしてから確認してください。
また、新しくページを指定するには、カスタムアドレスを入力する欄にURLを入力します。
【PC対処方法】②ポップアップブロック機能を変更する
PCでGoogle Chromeなどのブラウザではポップアップブロック機能は標準でオンになっています。ポップアップをブロックした影響で画面が崩れ、その結果として「about:blank」が表示される場合があります。
該当の画面をどうしても見たいという場合には、ポップアップブロックの設定を変更することで解決する場合もあります。
Google Chromeの場合の変更手順は以下のとおりです。
Google Chromeを開く→画面右上の設定アイコンを選択→プライバシーとセキュリティを選択→サイトの設定を選択→ポップアップとリダイレクトを選択→許可の項目を選択
なお、「about:blank」が表示されるサイトの閲覧を完了したら、ポップアップブロックはオンに戻しておきましょう。
【PC対処方法】③セキュリティソフトの設定を確認する
セキュリティソフトで画面表示やポップアップをブロックしている影響から「about:blank」の真っ白な画面が表示されてしまうこともあり得ます。
セキュリティソフトの設定を変更した後では「about:blank」の真っ白な画面が表示されない場合は、セキュリティソフトの不具合の可能性もあります。メーカのQAなどを確認して不具合がないかを確認し、また、最新バージョンでない場合は最新バージョンにアップグレードしておきましょう。
以下では、ウィルスバスターでの設定を例として、ブロック解除の手順を説明します。
ウィルスバスターのメイン画面を開きます→設定を選択→例外設定を選択→Webサイトを選択→+追加を選択→URLを追加/編集するを選択→表示したいサイトのURLを入力→Webサイトを許可をOK
スマホのウイルス感染の対策を行う
以前はスマホをターゲットにしたウイルスはほとんど見かけなかったのですが、最近は、スマホもウイルス感染のリスクが高まっています。以下では、スマホでウイルスに感染したために気を付けるべき点を説明します。
【ウイルス対策】公式ストア以外のアプリをインストールしない
スマホが便利なのは自分が欲しいアプリを簡単にダウンロードインストールすることで、スマホを自分用にカスタマイズできるからです。そして、インターネット上には多数のアプリが無料で使用できるように公表されています。
しかし、アプリの中には、悪意を持ったものが多数混じりこんでおり、うっかりインストールしようものなら、個人情報の漏洩やフィッシング詐欺サイトの誘導など被害を被る場合があります。
アプリはうたい文句や広告に惑わされず、身元や証明書など信頼できるかをチェックしたうえでインストールしましょう。
また、AppleストアやGoogle Playストアなどの公式サイト以外からはダウンロードしないようにする方が安全です。
【ウイルス対策】アダルト系サイトを利用しないようにする
アダルト系サイトなどでは、画面を開いてうかつにクリックすると、それだけでウイルスや迷惑アプリをダウンロードしてしまう仕組みのモノがあります。
後ろめたさから対策が後手に回って被害を拡大してしまうこともあり得ます。くれぐれも注意してください。
まとめ
本記事では、スマホやパソコンで「about: blank」という真っ白な画面が表示される原因と対処方法を説明しました。ウイルス感染が原因というケースは少ないと考えられるので、あわてずに、本記事を参考に対処してみてください。