「スタディプラスは危ない？」と感じる保護者も少なくありません。このアプリは、学生の学習を効率的に管理するために広く活用されていますが、他人との比較やSNS機能による依存のリスクが懸念されています。
また、学習以外の目的での利用も報告されており、保護者の管理が重要です。この記事では、スタディプラスのリスクと安全に活用するための対策について解説します。
目次
スタディプラスとは？
スタディプラスは、学習の進捗管理とモチベーションの向上をサポートするアプリです。ユーザーはアプリ上で学習時間や教材の進捗を記録でき、各教科の学習時間を振り返ったり、週間や月間で学習の傾向を確認できます。
また、記録はグラフ化されるため、視覚的に学習のバランスを把握しやすく、苦手分野の発見や目標設定の見直しにも役立ちます。さらに、スタディプラスは学習管理だけでなく、SNSとしての機能も充実しており、他のユーザーとタイムラインで勉強状況を共有したり、コメントや「いいね！」で励まし合うことが可能です。
特に受験生には、同じ目標を持つ仲間との交流がモチベーション向上の助けとなるため、人気があります。
学習記録アプリとしての役割と利用者層
スタディプラスは、主に学生を対象とした学習記録アプリとして、学習進捗の可視化や目標管理をサポートする役割を担っています。利用者は自分の勉強時間や進行状況を記録し、視覚的に学習の達成度やバランスを確認することが可能です。
このデータの可視化は、学習の偏りを認識しやすくするため、特に受験生や集中学習が必要な層に支持されています。高校生や大学受験生など、学習を記録・共有したい学生が主な利用者層ですが、最近は社会人の副業やリスキリングのための利用も増加しています。
友達と勉強状況を共有できるSNS機能
スタディプラスのSNS機能は、学習管理だけでなく、他のユーザーと学習状況を共有し、互いに励まし合うことができるのが特徴です。この機能を通じて、同じ目標を持つ仲間や友人と学習記録をタイムラインで公開し合い、「いいね」やコメントで学習のモチベーションを高める効果があります。
さらに、同じ志望校を目指す学生や資格取得を目指す社会人とつながることで、競争意識が生まれ、自分も頑張らなくてはという意欲を引き出すきっかけにもなります。また、友人を検索して追加したり、特定の学年や志望校のコミュニティに参加することで、勉強に役立つ情報交換や悩みの共有も可能です。
こうしたSNS的なつながりが、スタディプラスの利用者層である高校生や受験生に人気の理由です。
記録機能や目標設定の使い方
スタディプラスの「記録機能」と「目標設定」は、学習を効率的に管理するための重要な要素です。勉強内容を教材ごとに記録でき、学習時間や進捗を細かく管理することで、自身の努力を視覚化し、モチベーションの維持につながります。
記録方法は、ストップウォッチ機能、タイマー、手動入力など複数のオプションがあり、勉強に合わせた柔軟な利用ができるのが魅力です。また、勉強内容にコメントを添えたり、学習量を入力したりすることで、次の学習計画に役立てることもできます。
スタディプラスが危ないといわれる理由
スタディプラスは学習管理に役立つ一方で、その使い方によっては危ないと言われる理由がいくつか存在します。学習時間や進捗を簡単に管理できるアプリですが、SNS機能や他人との比較が可能な点など、利用者にとっては予期しないリスクが生じることもあります。
ここでは、スタディプラスが危ないといわれる理由について紹介するので、参考にしてください。
他人との比較によるストレス
スタディプラスでは、ユーザーが自分の学習進捗や勉強時間をタイムライン上で共有する機能があり、これによって同じ目標を持つ仲間同士で励まし合える反面、過度な比較がストレスを招くことがあります。特に、自分の進捗が他人よりも遅れていると感じた場合、プレッシャーを感じたり、自信を失ったりするリスクが指摘されています。
また、友だちの学習状況や「いいね」数の変化に過度に反応することで、焦りや不安が生じ、勉強自体がストレスの原因になりかねません。スタディプラスでは、他人の学習ペースに左右されず、自分自身の目標に集中できるような対策が求められています。
SNS機能による依存リスク
スタディプラスでは、ユーザーがタイムラインで勉強の記録を共有し、友だちの学習状況に「いいね」やコメントをすることが可能です。しかし、SNS機能に夢中になりすぎると、勉強時間以外にもスマホを頻繁にチェックする習慣が強化され、学習から注意がそれる原因になります。
頻繁にアプリを開くことで、他のSNSにアクセスするきっかけとなったり、友だちの勉強状況への「いいね返し」やメッセージのやり取りが負担に感じる場合もあります。こうしたやり取りはSNS依存を引き起こし、スマホを過剰に使用する要因となりやすく、集中力低下やモチベーションの減退を招く恐れもあるので注意が必要です。
学習の質よりも「時間」や「記録」が目的化する恐れ
スタディプラスは学習時間の記録や進捗の可視化に役立つツールですが、学習時間を重視するあまり、学習の「質」が二の次になる危険が指摘されています。たとえば、勉強時間を増やすことが目的となり、ただ長時間学習することで満足し、効果的な学習方法に集中しないケースがあります。
さらに、アプリにはタイムライン機能があり、他ユーザーの学習状況が見えるため、周囲のペースに影響され、量や時間を競うようになる可能性もあるからです。こうした習慣は学習の本質から外れてしまうため、アプリの利用を通じて効果的な勉強方法を身につけたいと考える場合は、時間記録にこだわりすぎないよう注意しましょう。
個人情報のリスク
スタディプラスは、勉強の進捗や目標を共有できるSNS機能を含んでいるため、プライバシー管理が不十分な場合、予期せぬ形で自分の学習状況や個人情報が公開される恐れがあります。
具体的には、他のユーザーと学習進捗を共有する機能があるため、個人情報が見られたくない第三者に誤ってアクセスされるリスクがあります。また、アプリ内のコミュニケーション機能を悪用して個人情報の開示を求められるケースもあるため、設定や使用上の注意が必要です。
スタディプラス側も、ユーザーのプライバシー保護を図るために投稿監視や通報機能などのセキュリティ対策を講じています。しかし、利用者自身も公開範囲の設定や、アプリ上での情報共有には細心の注意を払うことが重要です。
安全にスタディプラスを利用するためのポイント
スタディプラスを安心して活用するには、いくつかの安全対策が重要です。このアプリは学習の記録や仲間との共有機能が特徴ですが、適切な使い方を意識することで、より効果的に活用しながらもリスクを最小限に抑えられます。
ここでは、スタディプラスを安全に利用するためのポイントについて、簡単に紹介していきます。
プライバシー設定の管理
スタディプラスを安全に利用するためには、プライバシー設定の適切な管理が欠かせません。スタディプラスでは、学習状況やプロフィールの公開範囲を「全員」、「相互フォローのみ」、「非公開」の3段階で設定でき、個人の好みに合わせた情報共有が可能です。
例えば、他のユーザーに見られたくない情報を非公開にすることで、予期せぬプライバシー漏洩のリスクを軽減できます。さらに、プロフィール情報も詳細に設定可能であり、学年や志望校の登録によって同じ目標を持つ仲間とつながりやすくなりますが、個人情報が特定されない範囲での設定が重要です。
また、迷惑ユーザーに対してはブロック機能を使用し、コメントのやりとりを制限することもできるため、安全な学習環境を保ちながらスタディプラスを利用しましょう。
使用時間の制限
スタディプラスを安全に利用するためには、使用時間の管理が重要です。スタディプラスは学習管理や記録を助ける便利なアプリですが、SNS機能や他のユーザーとのつながりにより、長時間使用するリスクもあります。
これが過度になると勉強への集中が削がれたり、依存状態に陥る可能性が生じます。そのため、使用時間を制限し、学習の効率化を図ることが重要です。
たとえば、スマホにタイマーを設定し、決まった時間内での利用を心がけることで、学習の集中力が維持され、使用時間も適切に管理できます。また、スタディプラス自体のタイマー機能を活用すると、学習の目標時間を管理しやすくなり、適切な休憩も取り入れられます。
他人との比較を避ける
スタディプラスを安全に利用するためには、「他人との比較を避ける」ことが重要です。このアプリでは他のユーザーの学習状況が確認できるので、進捗や勉強時間を自然と比較しやすくなり、自己肯定感を低下させる原因となります。
過度な比較は、自信を失うきっかけとなり、劣等感を抱かせるなど、精神的なストレスの要因にもなります。そのため、スタディプラスを利用する際は、他人のペースや成果に気を取られず、自分自身の目標と進捗に集中することが大切です。
比較を避け、自分の成長に目を向けることで、ポジティブな学習習慣が身につき、アプリを効果的に活用できるようになります。
個人情報の共有に注意
スタディプラスを安全に利用するためには、個人情報の共有に十分な注意が必要です。スタディプラスでは学習進捗や成果を共有するSNS機能が利用できますが、個人情報の取り扱いに関するリスクも伴います。
具体的には、他のユーザーとの会話やプロフィールに氏名や連絡先などを載せないようにし、公開範囲を「相互フォローのみ」または「非公開」に設定することが重要です。これにより、不特定多数のユーザーに個人情報が露出するリスクを防げます。
また、アプリの設定で公開範囲やブロック機能を活用すると、不快なやりとりを防ぎ、自分に適した環境を整えることが可能です。さらに、スタディプラス運営側も定期的に投稿内容を監視し、安全対策を講じているため、利用者も設定の確認をしつつ、自己防衛意識を持って安全に利用するようにしましょう。
有料版と無料版の違い
スタディプラスの有料版と無料版にはいくつかの違いがあり、それぞれ異なる機能が提供されています。無料版では、学習記録や目標設定、友だちと勉強状況を共有するSNS機能など、基本的な学習管理が可能です。
無料版では、広告表示や、利用できるイベントカウントダウンが限られています。一方、有料版は、広告が非表示になるほか、SNSタイムラインのカスタマイズ機能が追加され、「お気に入り」や「ミュート」によって必要な投稿のみを表示できるなど、より快適な利用が可能です。
また、試験日やイベントまでの日数をカウントダウンする機能も強化され、学習計画を効果的にサポートしてくれます。有料版は、月額600円または年間4,800円で提供されており、特に受験生や資格取得を目指す利用者に人気です。
スタディプラスのメリットとデメリット
スタディプラスのメリットとデメリットには、以下のような点があげられます。
■メリット
- 学習の「見える化」：スタディプラスは勉強時間や内容をグラフ化し、どの教科にどれだけの時間を費やしているかが一目で分かります。これにより、学習の偏りや苦手分野を把握しやすくなり、改善につなげやすい点がメリットです。
- モチベーションの向上：タイムライン機能で友人の学習状況を見て刺激を受けたり、「いいね」やコメントを通じて励まし合うことができます。特に目標設定や成果の共有によって、学習に対するやる気を持続しやすくなります。
- 基本無料で利用可能：スタディプラスの基本機能は無料で利用できるため、学習管理アプリに費用をかけたくない学生にも人気です。必要に応じて、有料版でのカスタマイズ機能も選択できる柔軟さがあります。
■デメリット
- 他人との比較によるストレス：友人の学習状況や成果が見えるため、つい比較してしまい、劣等感を抱くことがあります。過度な比較が学習の妨げになる場合もあるため、自分のペースを大切にする意識が必要です。
- 勉強の質よりも「記録」や「時間」が優先されやすい：スタディプラスは学習時間の記録が中心ですが、これが学習の「質」よりも時間を重視する原因になります。勉強の内容や理解度よりも、記録を増やすことが目的化しないよう注意しましょう。
- SNS機能の依存リスク：アプリ内での交流が便利な一方、SNS機能によってスマホを長時間の使用につながり、勉強から気がそれる可能性があります。他人の学習ペースに影響されすぎないよう、適度な使用が重要です。
スタディプラスを上手に利用することで学習効果を高められる一方、リスクも伴います。これらのメリットとデメリットを理解し、自分に合った使い方で安全に活用することが大切です。
【スタディプラス】おすすめ/おすすめできない人
スタディプラスをおすすめできる人とおすすめできない人を紹介していきますので、自分はスタディプラスに向いている人間なのかどうかが知りたいと考えている人はぜひチェックしてみてください。
おすすめの人
スタディプラスをおすすめできる人は、勉強仲間と情報を共有して、心強い仲間と勉強したいと考えている人にスタディプラスはおすすめできるので、ぜひ仲間と勉強したい人は使ってみてください。
おすすめできない人
スタディプラスをおすすめできない人は個人で勉強をしたい、自分のペースで自分のやり方で勉強を進めていきたいと考えている人です。そういう人にはスタディプラスはあまりおすすめできません。
まとめ
「スタディプラスは危ない？」と心配される保護者に向けて、このアプリの注意点と対策を解説してきました。他人との比較がストレスになることや、SNS的な利用により依存が生じる可能性があります。
適切な設定や利用内容の見直しによって、スタディプラスを効果的かつ安全に活用できるでしょう。