「私はロボットではありません」のGoogle認証が、何度チェックしても終わらないときがあります。
この記事では認証システム「reCAPTCHA」について、終わらない原因や対処法を紹介しています。
また認証が回避できるのか、出現頻度を減らす方法についても解説します。最後までお読みください。
目次
「私はロボットではありません」とは?
「私はロボットではありません」はGoogleの認証システムで「reCAPTCHA(リキャプチャ)」という名称です。
2007年にカーネギーメロン大学によってシステムが開発され、その後Googleが買収しました。
多くのWebサイトで広く利用されており、フォーム送信やアカウント作成、パスワードの必要なログインページなどで多く表示されます。
「reCAPTCHA(リキャプチャ)」の目的
reCAPTCHAの主な目的は、人間とbotを見分けることです。
bot(ボット)、つまり機械やプログラムによる攻撃には、大量のメールを送信する「スパム攻撃」や、パスワードを不正に突破する「アカウント乗っ取り」などがあります。
reCAPTCHAの認証システムは、これらのbot攻撃からユーザーを守ることを目的としています。
reCAPTCHAの種類と認証方法
reCAPTCHA(リキャプチャ)の認証方法には、大きく3種類あります。
- reCAPTCHA v1:歪んだ文字を解読するタイプ。現在ではほとんど使われてない
- reCAPTCHA v2:チェックボックス「私はロボットではありません」をクリック(画像認証の場合も)
- reCAPTCHA v3:自動的に判断(ユーザーの操作なし)
「私はロボットではありません」のチェックボックスをクリックさせるのは、「reCAPTCHA v2」といって、現在では比較的古いタイプの認証方法です。
最新バージョンの「v3」はバックグラウンドでボット判定をするシステムのため、ユーザーのアクション(チェックなど)は不要です。
「私はロボットではありません」の認証が終わらない原因
「私はロボットではありません」のチェックボックスをクリックしているのに何度も表示されたり、認証が終わらないときがあります。
これにはいくつか考えられる原因があり、それによって対処法があります。
主には、以下に解説するような「特定の行動」や「ブラウザの種類や拡張機能」によって改善できる場合が多いです。
①botと疑われる行動をしている
reCAPTCHAの認証システムは、操作をしているユーザーの行動を解析して、相手がbotではないかを見極めています。
具体的にはマウスの動きや速度、アクセスのパターンなどを見ていると言われています。
ただし、ユーザーの行動をバックグランドで解析しているのは最新の「reCAPTCHA v3」であって、チェックを入れるタイプの「v2」では、行動パターンは関係ない可能性もあります。
セキュリティのためにGoogleは公開していないため、具体的な行動は不明です。
②高速リロードやシークレットモード
同じページを高速でリロード(再読み込み)を繰り返すと、認証システムにbotと疑われやすくなります。
「私はロボットではありません」が繰り返し表示されて終わらないときは、高速リロードが原因になっているかもしれません。
また、ブラウザの「シークレットモード」を使ってログインページなどにアクセスしようとすると、認証がうまくできない可能性もあります。
③広告ブロッカーやプライバシー保護拡張機能を使用している
Googleの認証システム「reCAPTCHA」は特定のアプリに反応するという情報はありません。
しかし、ブラウザ拡張機能が「悪さ」をしている可能性はあります。
特に「広告ブロッカー」などの保護拡張機能は、ソースコードをフィルタリングする仕組みです。
これが影響して、「私はロボットではありません」の表示が繰り返し表示され終わらない場合があります。
「私はロボットではありません」の表示が終わらないときの対処法
「私はロボットではありません」の表示が終わらないときの対処法を紹介します。
以下の方法はパソコン・スマホ(iPhoneとAndroid)に共通するやり方です。
③「サイト越えトラッキングを防ぐ」をオフにする
こちらはiPhoneやMacでSafariブラウザを利用しているときの対処法です。
「サイト越えトラッキングを防ぐ」とは、簡単にいうと、Cookie(クッキー)をSafari上に残さないための機能です。
トラッキングデータがブラウザに収集されなくなるメリットがありますが、この機能が認証システムを阻害している可能性があります。(初めて訪れたユーザーだと認識されるため)
オフにするには、以下の手順で行います。
設定アプリ→Safari→「プライバシーとセキュリティ」→「サイト越えトラッキングを防ぐ」をオフにする
①別のブラウザで試してみる
ブラウザの特定の機能が悪影響を与えて、その結果bot認証が正しく行われないケースがあり、この場合も「私はロボットではありません」のチェックや選択が終わりません。
Safariを使っている場合はChromeで再アクセスしてみましょう。その逆も有効です。
また、「Brave」などの広告ブロッカー付きブラウザなどでは、頻繁に認証画面が表示されることもあるようです。
②アドオンを停止する
ブラウザのアドオン(拡張機能)が悪影響を与えて、認証が突破できない可能性もあります。
Chromeを使っているときはアドオン(拡張機能)を一旦止めてみましょう。
- Chromeを開く
- 設定を開く
- 「拡張機能」を選択
- オンになっている機能をオフにする
広告ブロッカーなどの拡張機能が入っている場合は、オフにしてからアクセスしてみると、認証をクリアできることがあります。
③Cookieとキャッシュの削除
キャッシュデータ、つまり過去の履歴データによって「私はロボットではありません」の表示が終わらない場合は、Cookieやキャッシュを削除することで改善することがあります。
ブラウザのメニューや設定にCookieやキャッシュの削除があるので試してみましょう。ChromeのCookieやキャッシュの削除手順です。
- Chromeを起動する
- 左上メニュー(…)をクリックし設定を開く
- セキュリティとプライバシーを開き、閲覧履歴データの削除をクリック
- 不要なデータにチェックを入れデータを削除をクリック
ただし、この操作をするとログイン情報なども失われてしまいます。パスワードなどは忘れずにメモしておきましょう。
④シークレットモードの利用を停止する
ブラウザのシークレットモードを使っていると、「私はロボットではありません」の表示が繰り返され終わらない場合があります。
シークレットモードの利用を停止して、通常モードで同じページにアクセスしてみましょう。
Google Chrome手順は以下です。
- Chromeを開く
- 右上のタブの切り替えをタップする
- 右側に表示されるシークレットタブの右上にある「閉じる」をタップ
⑤IPアドレスのリセット
IPアドレスをリセットすることで、「私はロボットではありません」の表示に対して対策をすることができます。
IPアドレスのリセットはWindowsとMacでは若干手順が違うのでそれぞれのリセット手順を紹介します。
Windows10
Windows10でのIPアドレスのリセット手順は以下の通りです。
- スタートボタンを右クリック>Windows Power Shell(管理者)をクリック
- ユーザーアカウント制御画面>はいをクリック
- Windows Power Shellが表示されたら「ipconfig /release」を入力しエンター
- 画面が切り替わったら「ipconfig /renew」を入力しエンター
Mac
MacでのIPアドレスのリセット手順は以下の通りです。
- >システム環境設定>ネットワーク
- 無線の場合はAirMac、有線の場合は「Ethernet」をクリックし表示されたら「詳細」をクリック
- TCP/IPタブを選択して「DHCPリースを更新」をクリックして更新する
⑥ネットワークの設定を調整する
フリーWi-Fiや社内のWi-Fiなど不特定多数の人が接続するWi-Fiを利用している場合、「私はロボットではありません」を繰り返し終わらない場合があります。
ネットワークの設定を調整することで改善することがあるので調整してみましょう。
⑦セキュリティソフトでウイルスチェックする
「私はロボットではありません」が繰り返し表示されて終わらない原因がウイルスの場合はセキュリティソフトを導入してウイルスチェックをする必要があります。
無料で利用できるセキュリティソフトもあるので、導入を検討してみましょう。
⑧ブラウザを再インストールする
ブラウザのプログラムのどこかに問題が起きていて「私はロボットではありません」の表示が終わらない場合は、ブラウザの再インストールもおすすめです。
ただ、再インストールするには一度アンインストールが必要になるのでそれなりに手間がかかるので注意しましょう。
「私はロボットではありません」にチェックを入れられないときの対処法
「私はロボットではありません」にチェックをするタイプ(reCAPTCHA v2)で、チェックが入れられないときの対処法を紹介します。
ここで紹介するのは基本的にiPhoneでの対処法ですが、Androidでも操作方法はほとんど同じです。
①セキュリティソフトを一時的にオフにする
ウィルスや不正プログラムを撃退するためのセキュリティソフトが、認証システムに悪影響を与えている場合には、一時的に機能を停止してアクセスすると認証を突破できることがあります。
ただし、セキュリティソフトをオフにするのはリスクのある方法です。
認証をクリアしたら、すぐにセキュリティソフトの設定を元に戻すことを忘れないようにしてください。
そのままにしておくと、セキュリティ機能が正しく動作しなくなってしまいます。
②デバイスの時刻が正しいか確認する
「私はロボットではありません」のチェックボックスにチェックを入れられない原因は、デバイスの時刻がズレていることがあります。
デバイスの時刻を正しく設定することで改善することがあるので、使っているデバイスの時刻を自動設定するように設定しましょう。iPhoneでは以下の手順で設定が可能です。
- 設定>一般>日付と時刻
- 「自動設定」を有効にする
③Cookieの設定を有効にする
Cookieの設定を無効にしていると「私はロボットではありません」のチェックが入れられないことがあります。Cookieの設定の手順は以下の通りです。
- 設定>Safari>すべてのCookieをブロックを無効にする
iPhoneでは有効にしてしまうとブロックしてしまうので、有効ではなく無効にするようにしましょう。
④JavaScriptの設定をオンにする
JavaScriptがオフになっていると「私はロボットではありません」のチェックが入れられない場合があります。JavaScriptの設定手順は以下の通りです。
- 設定>Safari>詳細
- JavaScriptを有効にする
まとめ
Googleの認証画面が終わらないトラブルについてまとめます。
- 「私はロボットではありません」はGoogleの認証システム
- 「reCAPTCHA」の認証方法は数種類あり、画像選択やチェックを入れるのはv2
- botからユーザーやウェブサイトを守ることが目的
- 終わらないのは、システムからbotではないかと疑われている可能性
- 高速リロードやシークレットモードが悪さをしているか
- 広告ブロックのブラウザや拡張機能が原因の可能性もある
- 一旦拡張機能をオフにすることで解決する場合もある
- セキュリティソフトを一時的にオフにする場合は、忘れずに元に戻すように注意
いずれreCAPTCHAのバージョンがv3になれば、チェックが不要になるはずです。
また、bot認証そのものを回避したり、出現頻度を減らす方法は、はっきりしたことは分かっていません。