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飲食店が風評被害に遭うとどうなる?事例・対策方法紹介記事

2022年11月24日

ありもないことをネットで拡散される「風評被害」。

国民総ネット時代と言っても過言ではないので、完全に撲滅するのは困難なのが現状です。

この記事では、飲食店が風評被害を受けた場合にどう言った損害を受けるのかやコロナ禍での風評被害の事例、対策などをご紹介します。

風評被害とは?

まず、風評被害とはどういったものや、風評被害に遭ってしまった場合の情報源についてご紹介します。

デタラメ・悪評による、経済的な被害

風評被害とは、デタラメや意図的な悪意のある評判によって経済的に損失を受けることを言います。

事実ではないこと経営している飲食店などのお店の売上が下がることだと理解してもらうとわかりやすいと思います。

記憶に新しい風評被害は、世界的なパンデミックであるコロナの影響で起きた風評被害や東日本大震災で被災した福島に関する風評被害です。

風評被害の情報源1:口コミ

不意表被害の情報源の多くは、口コミです。

現在は、SNSやWebサイトによる口コミで、飲食店を選ぶ際に”ぐるナビ”などの評価によっては風評被害に遭ってしまう可能性があります。

風評被害の情報源2:マスコミ

また、マスコミによる情報の発信も風評被害の情報源の1つです。

マスコミだけでなく、現在はかなり多くの方が自由に発信をできる時代です。

YouTuberやInstagrammer、TikTokerなどさまざまなプラットフォームで影響力のあるインフルエンサーと言われる個人が発信できてしまいます。

マスコミとは少し違いますが、インフルエンサーの発言1つで飲食店などの風評被害は簡単に拡大してしまいます。

風評被害の情報源3:統計データ

データ自体には問題がなくても、そのデータを受け取る側が誤った認識をしてしまうことで飲食店などが風評被害に遭ってしまう場合があります。

風評被害の情報源4:噂

どこから湧いてでた話かわかりませんが、風評被害の情報源が単なる噂ということも考えられます。

本当の話におひれがついて大きくなり、誤った情報として拡散されそれが噂として風評被害に変わってしまう危険性もあります。

火のないところに煙は立たないというので噂の中心には事実も含まれている可能性はありますが、変な噂をされるような行動には注意が必要です。

飲食店が風評被害に遭うと?

では、飲食店が風評被害に遭うことで起こりうる損害についてご紹介します。

信用の低下

飲食店に限ったことではありませんが、風評被害が広がることで、お店の信用が低下します。

どんな風評被害かにもよりますが、飲食店は特に食べ物を取り扱うので、信用が低下してしまうと売上の減少に直結します。

売上の減少

飲食店が風評被害を受けると、お客さんがよりつかなくなるので売上は当然減少します。

飲食店の経営には必要経費がかかるので、売上が減少するのは死活問題に繋がります。

採用への影響

飲食店が風評被害を受けると、イメージが悪いお店とみなされ従業員やアルバイトなどの人材を確保するのが難しくなります。

パワハラやセクハラと言ったハラスメントに関する風評被害を受けると特に求人を出しても人が集まることは少なくなるので大きな損害につながる危険性があります。

従業員の離職率増加

飲食店が風評被害の影響で信頼が下がり、売上が減少することで結果的に従業員の離職率が上がります。

売上がないと適切な数の従業員を配置することができなくなり、収入が減ってしまったことで離職率も増加してしまう危険性があります。

コロナで出ている風評被害は?

では、コロナによる風評被害の2つの事例をご紹介します。

神奈川県の事例

神奈川県の飲食店の事例として、2020年9月に風評被害を受けています。

外出自粛要請をされていた時期で、ある飲食店がお店を休んでいるだけで、「コロナが出たから休んでいる」や「クラスターが発生した」などの事実ではない噂が拡散されてしまいました。

フランチャイズなどの飲食店の場合はそこまで影響は大きくありませんが、個人経営の飲食店の場合は風評被害が死活問題につながることがあるので発信する人も細心の注意を払う必要があります。

長野県の事例

長野県の飲食店の事例として、2021年5月に風評被害を受けています。

長野県塩原市にあるフランス料理店では、実際には起きてもいないクラスターが起きたと風評被害を拡散され、お店に中傷の電話が頻繁にかかってきたという事例があります。

コロナ禍になってからもうすぐ3年が経過しているので、コロナに対して知識が増え、当初に比べて不安は緩和されつつありますが、こう言ったことで中傷するのは自身にも悪影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。

コロナの影響で飲食店に出る被害は?

では、コロナの影響で飲食店が被る被害についてご紹介します。

売上減少

コロナ禍になったことで、飲食店は売上が減少しました。

感染対策をするために席数を減らしたりテイクアウトを始めてできる限り売上を担保しようとさまざまな対処をしてはいますが、以前に比べると売上が減少した飲食店が大半です。

風評被害

前述していますが、コロナ禍になったことで飲食店は風評被害の的にされていることも確認されています。

定休日以外の休みを取ると、コロナになったと騒がれたり、人が足りなくなったなど事実ではないことを拡散されることで大きな被害が発生します。

また、中傷であった場合でも、その対処のために時間もお金もかかる可能性もあるので非常に大きな影響を受けてしまいます。

コスト増加

コロナ禍になったことで、飲食店では感染対策のためにアクリルボードを設置したり、消毒液をテーブルに設置するなどコスト面でも増加しています。

売上が減っているので、コストが上がることは実際には大きな打撃ですが、安心してお客様に食事を楽しんでもらうためには必要な経費なので補助金などで対処する必要があります。

閉店

コロナ禍によって閉店に追いやられてしまった飲食店は数えきれないほどあります。

大手企業が運営をしている飲食店であれば閉店まで追い込まれる可能性は軽減されますが、個人経営の場合は直撃してしまうため、多くの飲食店オーナーが泣く泣く閉店をという決断をしました。

風評被害に遭ったら?

では最後に、風評被害に遭ってしまった場合の8つの対策をご紹介します。

ご自身で飲食店などの店舗を経営している方は、風評被害は隣り合わせなので知識だけでもしっかりともっておきましょう。

対策1:情報収集

自身が経営するお店が風評被害に遭ってしまった場合、まずはどのような風評被害に遭ったのかや、風評被害を拡散した人など情報を収集しましょう。

何もわからない状況では対策を講じることはできません。

しっかりと情報収集をしてどのような対策を講じていくかの準備から始めましょう。

対策2:公的機関に相談

ネットなどで風評被害を見つけた場合、情報収集も重要ですが、公的機関に早急に相談するのも重要です。

放置しておくと、2次3次的に拡散していく危険性が生じます。

専門機関に相談してどのような対策を講じればいいかなども相談しておきましょう。

法務局

ネットでの中傷などには、全国に設置されている法務局に相談することができます。

対象の書き込みや投稿など削除要請の相談にも乗ってもらえるのでまずは法務局に相談してみるのがおすすめです。

警察

風評被害に遭った場合、警察にも相談可能です。

ただ、警察は「民事不介入」という決まりがあり、事件性がないと取り合ってもらえない可能性があります。

脅迫や実店舗への嫌がらせのような事件に発展する可能性があるような直接的な被害に遭った場合は必ず警察への通報は忘れずに行いましょう。

弁護士

風評被害をした相手を割り出したり、具体的に受けた損害に対して請求まで検討しているなら弁護士への相談もおすすめです。

対策3:声明文を出す

風評被害の相手がある程度特定できている場合、店舗のSNSなどを使って声明文を出すのも1つの対策としておすすめです。

声明文を出しただけで解決できるとは言い切れませんが、継続的に行われるようなら専門家への相談や開示請求することなども含めて声明文を出せば止めることができる可能性はあります。

対策4:弁護士に相談・依頼

風評被害に対して具体的に生じた損害賠償を請求したいと考えるなら、弁護士に相談がおすすめです。

具体的にどのように進めていくのかの相談にも乗ってくれますし、代理人として賠償を請求する相手とのやりとりも代わりに行ってくれます。

ただ、請求額が大きくないと弁護士費用だけかかって赤字になってしまうので料金なども含めて相談してみましょう。

対策5:証拠を記録

ネットで風評被害を受けてしまった場合、相手が削除する前にスクリーンショットなどを使って証拠を残すようにしましょう。

URLなどもわかっていると講じれる対策が増えるので、使わないかもと思っても証拠は多く残しておくことをおすすめします。

対策6:口コミ等の削除依頼を出す

飲食店などの評価サイトの口コミで風評被害を受けてしまった場合、そのサイト運営者に対して口コミやコメントの削除依頼を出すようにしましょう。

その口コミを見た人が風評被害を2次的に拡散させてしまうことを防ぐためのものなので、事実と異なるような悪意のある口コミを見つけた場合は対処してもらいましょう。

対策7:書き込み相手を特定

風評被害の相談を弁護士にした場合、書き込み相手を特定できる場合があります。

弁護士であればWebサイトの運営者に対して開示請求を行うことができます。

対策8:損害賠償請求

風評被害による損害が大きい場合は、損害賠償請求を行うようにしましょう。

弁護士や司法書士を通じて内容証明郵便を送付し、慰謝料を請求することができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?スマホが一般的になったことで、多くのユーザーが発信できる時代になりました。

ただ、事実と異なるような風評被害に対しては対策をすることで、拡散を止めたり風評被害をした相手に損害賠償請求をすることができます。

個人に対しては風評被害よりも誹謗中傷の方が耳にする言葉ですが、誹謗中傷に対しても法律が厳罰化されつつあるのでネット社会で身を守る方法は理解しておきましょう。