Sorareでは報酬を仮想通貨ではなくカードとしてもらうことがありますが、この場合は税金はかかるのかということについて、一般社団法人 日本仮想通貨税務協会(jcta)は以下のような見解を示しています。
- 実務上は、NFT同士の交換については交換時のNFTの時価の把握が困難であることも考えられます。合理的な労力を払うことによって交換時の時価が把握できない場合には、課税上弊害がない限り円貨や他の仮想通貨との交換時に取引を認識することも容認されるものと思われます。
難しいことが書いてありますが、カードを報酬としてもらった際、もらう前ともらった後で価値に差がある場合はその差分だけ所得が生じているという考えになるといいます。
ただ、最終的にETHに変換した時の利益を計算するという見方もありまだどちらの計算方法が採用されるかはわかっていません。
カードを交換したときは?
Sorareで獲得したカードを交換した場合、カードの原価を引き継いでレート計算を行うことになっています。
例えば、カードを1ETHで売却した場合、1ETHの収入となります。
ここから獲得したカードの仕入原価(なければ0円)を差し引いて税金の損益計算を行い、所得がどれだけになったのかを決めるという計算方法が採用されています。
ただここもまだ未確定な部分が多くあり、Sorareに関しての税金計算方法は変わるかもしれません。
NFTにかかる税金は?
さて、Sorareだけでなく数多くのNFTゲームが乱立していますが、NFTの税制に関してはどうなっているのでしょうか。
2022年2月時点では、NFTに関する税務上の取り扱いについては国税庁から何か発表があるわけではありませんし、明文規定もありません。
そのため、NFTに関する税制はまだ未確定で、税理士さんによって見解が分かれるということを許容していることになります。
既存の税制から判断しNFTに適用させることになっています。
ちなみに、NFTに限らず税制について理解を深めることは難しく、税金面を判断することにおいて専門的な知識が必要になることが多いため、実際に確定申告を行う場合は税理士や税務署に相談することをおすすめします。
NFTの所得区分は?
NFTの売買などにより生じた所属に関しては「雑所得」に区分されると考えられています。
基本的にNFTは仮想通貨・暗号資産と同じ扱いを受けており、仮想通貨の利益計算が「雑所得」として行われているため、NFTも同様に計算されています。
ただ、
- 営利目的でのNFTの転売
- NFTデジタルアートとしての販売
などの場合は「雑所得」ではなく、
- 譲渡所得
- 事業所得
として区分されることも少なくありません。
今行なっているNFTに関するビジネスがどの所得に該当するのか判断に迷う場合は、税理士や税務署に相談をしましょう。
NFT取引で利益が発生するタイミングは?
さて、実際にNFTを取引して利益が発生することがありますが、どのようなタイミングで利益が発生していると考えればいいのでしょうか。
考え方によっては課税されるタイミングも変わってきますので、ここはしっかりと押さえておきましょう。
NFTの購入時
NFTの購入時として、
- 1ETHでNFTを購入した
- 当時の1ETHと購入時の1ETHに価格差が生じている
などの場合、値上がり益を損益計算に組み込むことが考えられます。
例えば、
- 購入時:1ETH=3万円
- NFT取得時:1ETH=10万円
の場合、差分の7万円が利益として計算されることになります。
ちなみに、この7万円は「雑所得」として計上されます。
NFTの売却
続いて、NFTの売却です。
NFTの売却はもちろん税金の損益計算を行いますが、「売却価格 ー 売却したNFTの取得原価」で計算が行われます。
ただ、売却時のNFTが購入時のNFTの価格を下回っている場合は「損失」として計上します。
また、これが「雑所得」に該当するかどうかはどういった売買を行ったかによって変わってきますのでケースバイケースで判断しましょう。