Apple CarPlayが使えるクルマが増えていますが、通話・ミュージック・マップなどの分野で、Apple CarPlay対応アプリには、具体的にはどのようなものがあるのかをわかりやすく説明していきます。また、車載アプリとしての制限についても解説します。
目次
Apple CarPlayに対応しているアプリは?
Apple CarPlay対応のクルマでは、「クルマにiPhoneを接続すれば、iPhoneアプリがクルマの機能の一部のごとく利用できます。
これまで、車内で音楽を聴くには、CD/DVDを持ち込んだり、USBメモリに音楽データファイルをUSBに登録したりと手間が必要でしたが、Apple CarPlayではこうした手間が不要になります。
おもなApple CarPlay対応アプリとしては、以下のようなアプリがあります。
通話アプリ | Apple社通話アプリ |
---|---|
ミュージックアプリ | Amazon Music、Apple Music、YouTube Music、LINE Music、Spotify、AWA |
マップ・ナビアプリ | Google MAP、Apple社MAP、Yahoo!カーナビ、カーナビタイム、Waze |
メッセージアプリ | Apple社メッセージアプリ(SMS)、LINE |
カレンダーアプリ | Apple社カレンダーアプリ |
ポッドキャストアプリ | Overcast、Downcast、MLB3、NPR One |
ブックリーダーなど | オーディオブック、Audible、Audiobooks.com |
Apple CarPlay対応アプリは、すべて車載ディスプレイで使用でき、さらに、ノブ、ボタン、タッチパッド、タッチスクリーンといったコントロール機能とも連係しています。
あわせて、Siriでの音声コントロールが可能なアプリでは、音声で指示するだけで使えるよう、運転中の使用シーンを考慮した特別の設計なので、アプリに気をとられて運転がおろそかになるのを防止可能です。
なお、Apple CarPlayでは、iPhoneにインストールされているアプリがすべて使えるわけではなく、Apple CarPlay非対応のアプリは使えないことに注意しておいてください。
以下では、各アプリについて紹介していきます。
Apple CarPlay対応の通話アプリ
Apple CarPlay対応の通話アプリとしては、以下のアプリが使えます。
- 電話アプリ:Apple純正電話アプリ
iPhoneでは、電話をかける・出られなかった時にかけ直す・留守番電話を聴くといった場面では、iPhoneの画面を見ながら操作が必要でした。
しかし、Apple CarPlay対応の通話アプリであれば、上記のようなシーンのすべてで、Siriに声で指示するだけなので、運転の妨げになることを避けつつ、電話に即座に対応できます。
また、電話アプリ以外でも、例えば、LINE、Zoomなどでも通話や会議が必要ですが、車の運転中であっても、目を離さずに会話に加わることができるのです。
例えば、Zoomでは、iPhone/iPad用会議サービスアプリ「ZOOM Cloud Meetings 4.1.8」をApp Storeにて無料で配布しています。
この版からは、Apple CarPlayで連絡先を指定して電話することやビデオ会議に参加することが可能です。
ただし、オーディオのみでの参加で映像は使用できず、会議出席者には「安全運転中」つまりApple CarPlayからの参加がわかるように表示されます
Apple CarPlay対応のミュージックアプリ
Apple CarPlay対応のミュージックアプリとしては、以下のアプリが使えます。
- ミュージックアプリ:Amazon Music、Apple Music、YouTube Music、LINE Music、Spotify、AWA
さらには、ポッドキャストやブックリーダー(テキスト読み上げ)でも、以下のような、Apple CarPlay対応アプリがあります。
- ポッドキャストアプリ:Overcast、Downcast、MLB3、NPR One
- ブックリーダー:オーディオブック、Audible、Audiobooks.com
こうしたアプリを使用することで、車載コントロールから以下のような操作が可能です。
- アーティスト・アルバム・曲名の検索
- 再生中や再生予定の曲タイトルを確認
- SiriをDJ代わりにしてドライブ時にプレイリストをかけさせる
- SharePlayを使って、同乗者に選曲してもらう
また、iOS 17.2以降のApple CarPlayでは空間オーディオとドルビーアトモスの開発サポートを採用し、カーオーディオをより臨場感あふれるサウンドとするサポートを予定しています。
ドライブにミュージックは必須ともいえ、上記で説明したように、手軽に簡単にミュージックを楽しめるのが魅力のApple CarPlayはより普及していくでしょう。
Apple CarPlay対応のマップ・カーナビアプリ
Apple CarPlay対応のマップ・カーナビアプリとしては、以下のアプリが使えます。
- マップ・ナビアプリ:Google MAP、Apple純正MAP、Yahoo!カーナビ、カーナビタイム、Waze
カーナビはクルマ専用のカーナビがあり、わざわざApple CarPlayを使わなくてもよいと考える方も多いでしょう。
しかし、Apple CarPlayでマップを利用するメリットとして、以下のようなシーンが考えられ、今後普及していくことが想定されます。
- iPhoneの検索履歴を使って、自宅で調べた行き先を履歴から出せる
- 対応アプリが多いため、自分好みのマップ・ナビが使える
- 来る前に乗る前に、ルート設定をiPhoneでしておくことも可能
- Apple CarPlayなら検索履歴やピンからワンタップで目的地の設定が可能
今後、マップについては普及していくことが想定されます。
Apple CarPlay対応のメッセージアプリ
Apple CarPlay対応のメッセージアプリとしては、以下のアプリが使えます。
- メッセージアプリ:Apple純正メッセージアプリ(SMS)、LINE
Apple CarPlay対応のメッセージアプリなら、iPhoneをいちいち操作する必要は一切ありません。
Siriに送りたいメッセージを口頭で伝えれば、Siriがメッセージを送信してくれます。
また、運転中にLINEメッセージが届く、車載ディスプレイに誰からのメッセージかも表示されますが、Siriに口頭で指示して、受信メッセージを読み上げさせたり、返信することが可能です。
さらには、Siriに、連絡先リストに載っている人たちに到着予定時刻を伝えるよう指示することもできます
このように、メッセージの受信・内容確認・返信といった一連の流れを、ハンドルから手を離すことなく行えるです。
Apple CarPlay対応のカレンダー
Apple CarPlay対応のカレンダーアプリとして、以下のアプリが使えます。
- その他アプリ:Apple純正カレンダーアプリ
※カレンダー:ハンドルを握りながら、スケジュールを把握しよう。
カレンダーアプリでは、ドライビング中であっても、その日の予定などを即座に簡単に確認可能です。
また、予定を確認したら、予定の場所への移動ルートをチェックしたり、相手にアポ確認の電話や車中からの会議出席などもできます。
車載スピーカー・マイクを使用することで、両手をハンドルに置いてたままで、視線を道路から外すことなく、こうした一連の動作が完了できるのです。
Apple CarPlayでできないことは?
なお、Apple CarPlayでは、iPhoneにインストールされているアプリがすべて使えるわけではなく、Apple CarPlay非対応のアプリは使えないことに注意が必要です。
利用できない主な機能は以下のとおりです。
- YouTubeなどの動画視聴はできない
- テレビ視聴はできない
- ビデオ通話はできない
以下では、詳しく解説してきます。
Apple CarPlayではYouTubeなどの動画視聴はできない
まず、Apple CarPlayではYoutubeで動画視聴はできないようになっています。
Apple CarPlayはあくまで、ドライブをサポートする便利機能なので、運転事故につながりかねない、運転しながら動画を見るという機能が禁止されているのは当然のことなのです。
ただし、同乗者に快適なドライブを楽しんでもらえるよう、車載ユニットで動画を再生したい場合があるかもしれません。
そんな場合の方法としては以下のような方法がありますので参考にしてみてください。
- iPhoneをHDMIケーブルで車載ユニットに接続し、iPhoneの画面をミラーリング
- Apple CarPlay専用の映像出力機器toiPhoneをUSBケーブルで接続
- Youtube対応のカーナビを購入
Apple CarPlayではテレビ視聴はできない
Apple CarPlayには、テレビの視聴という機能は搭載されていませんし、iPhoneもテレビ(地デジ)に非対応です。
運転事故につながりかねない、運転しながら動画を見るという機能がApple CarPlayで禁止されているのは当然のことなのです。
どうしても、ドライブ中にテレビを見たいということであれば、テレビ機能のついてカーナビをクルマに取り付けることになります。
Apple CarPlayではビデオ通話はできない
ZoomやLINEなどビデオ通話やテレビ会議のできるアプリは、PCのみならず、iPhoneなどのスマホでも利用可能ですし、どこでもいつでもミーティングに参加できることから利用する方も多いでしょう。
しかし、クルマを運転中に使用するApple CarPlayでは、こうしたビデオ通話やテレビ会議の機能には制限がかかっています。
たとえば、Zoomでは、Apple CarPlayからは映像は使えず、音声のみの参加となり、他の参加者には安全運転中と表示されます。
また、Apple CarPlay上のLINEでできることは以下の4つであり、ビデオ通話やスタンプ送信は不可です。
- LINEメッセージの作成・送信
- LINEメッセージの読み上げ
- LINEオーディオ通話の発着信
- LINEメッセージの受信時の通知
ついビデオ通話を使いたくなるかもしれませんが、使用厳禁であることを肝に銘じておいてください。
まとめ
ここまで、ミュージック分野などでの、最新のApple CarPlay対応アプリの状況について説明してきました。
最近は多くの車種でApple CarPlayが搭載されており利用可能です。
あわせて、Apple CarPlay対応アプリでできないこと、禁止されていることも紹介しています。
今後のクルマ選びの参考にしてみてください。