2021年第1四半期の5Gスマホ市場シェア争いは、2位以下で中国のOppo社・Vivo社や、韓国サムスン社が猛追して各々シェアを伸ばしたものの、Apple社のiPhoneシリーズが首位を堅持しました。
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2021年第1四半期5Gスマホ市場シェアはApple首位を堅持!
世界的独立調査機関のストラテジー・アナリティクス社が発表した最新のデータによりますと、Apple社は2021年の第1四半期に推定4,040万台のiPhone 12シリーズを出荷しました。
これは台数ベースで言うと、単一企業としては揺るぎない「首位」として世界市場に君臨していることを表します。
Apple首位維持も前期比減少!?アジアのライバルベンダーと競争激化!
上記の数字は、Apple社が5,220万台を出荷した2020年第4四半期と比較して、23%の減少を示しているものの、世界の5Gスマートフォン市場におけるApple社の支配力が未だ堅持されていることを示します。
Apple社は、5Gを搭載した最初のiPhoneモデルを発売した3ヵ月間は、5G市場で好セールスを記録しましたが、それ以降は中国等のライバル企業が5Gの新モデルを発売し、競争は激化してきています。
猛追する中国のスマホベンダー!「Oppo」と「Vino」が驚異的伸び率!
中国のベンダーであるOppo社は、前四半期比55%増の2,150万台を出荷し、15.8%の市場シェアを獲得して第2位となりました。
同じく中国のスマホベンダーであるVivo社は、前四半期比62%増の大幅アップで、1,940万台を出荷して第3位にランクインすることができました。
強い韓国サムスン!中国シャオミは大躍進で5位ランク入り!
韓国のサムスン社は1,700万台の5G端末を出荷して第4位となり、市場シェアは12.5%にとどまりましたが、2020年第4四半期比で79%増の驚異的な伸びを記録しました。
中国のシャオミ社は1,660万台を出荷し、前四半期比41%増を売り上げ、12.2%の市場シェアを獲得し、第5位にランクインしました。
世界的アナリストによる「5G」時代の現状と今後の予測は!
ストラテジー・アナリティクス社のアソシエイト・ディレクター、Ville-Petteri Ukonaho氏は、こう語っています。
「サムスンは、Galaxy S21 5G、S21 ultra 5G、S21+ 5Gといった5Gの新モデルを、韓国、北米、欧州の一部で好調に展開している」
「一方、Apple社は、新しい5Gの iPhone 12が、ホリデーシーズンのギフトとして大好評を博した2020年第4四半期の大ヒットには届かず、前四半期比で23%減に留まった」
「2021年通年での、5Gスマートフォンの世界出荷台数は、2020年通年の2億6900万台から急増して、過去最高の6億2400万台に達すると予測している」
「5G」には超高速のミリ波と、普及しつつある6GHz帯の2種がある!
Apple社の「iPhone 12」のラインナップでは、全てのiPhoneが5Gに対応していますが、その全ての「5Gネットワーク」が同じというわけではありません。
超高速のmmWave(ミリ波)(注1)5Gと、速度は劣りますが普及しつつあるサブ6GHzの5Gがあるのです。
(注1):
ミリ波は、mmWaveまたはmmWとも呼ばれる周波数帯域であり、民生、通信、防衛、セキュリティなどの様々な高速通信環境で使用されています。国際電気通信連合(ITU)は、この周波数帯域を30 〜 300GHzの「極超短波」(EHF)と定義しています。この周波数帯域の電波は、1~10ミリの波長を持つため「ミリ波」と呼ばれています。
高周波数通信は、より多くの帯域幅と高速なデータ伝送を可能にするため、無線インフラ向けソリューションとして最適な選択です。さらに波長が小さいため、長波長(低周波)信号よりもmmWaveの大気減衰率は高くなります。このため通信範囲は制限されますが、この減衰特性により、同じ周波数の再利用や情報セキュリティの強化に活用することもできます。
(引用:RENESAS)