「アプリケーションの強制終了」ダイアログは、キーボードショートカットを使用しても起動することができます。
キーボードショートカットを使用する場合、「Command+Option+Esc」を同時押しすることで起動できます。
また、もしキーボードショートカットなどが機能せず、「アプリケーションの強制終了」が開けない状態になってしまった場合、Macのシステム自体を強制終了・再起動する必要があります。
Macを強制終了するには、数秒間電源ボタンを長押しします。
なお、強制終了は、操作不能などの理由で、通常通りにシャットダウンできなくなってしまった場合のみ、使用するようにしましょう。
目次
「アクティビティモニタ」の起動方法
Windowsタスクマネージャーの主要機能である、CPUやメモリの使用率などの確認・管理機能は、Macの場合「アクティビティモニタ」で使用できます。この項目では、「アクティビティモニタ」の起動方法を3種類紹介します。
起動方法①Finderから
Finderからアクティビティモニタを起動する場合、以下の手順で起動できます。
- Finderを開く
- ショートカットキー「Commandキー」+「Shiftキー」+「Uキー」を同時押し
- 表示されたユーティリティフォルダから、「アクティビティモニタ」を選択して起動する
起動方法②Launchpadから
アクティビティモニタは、アプリケーションとしてLaunchpad内に表示されています。Launchpadからアクティビティモニタを起動する場合は、以下の手順で起動できます。
- Launchpadを起動する
- Launchpadの一覧画面から「その他」フォルダを選択
- フォルダ内のアプリケーションから「アクティビティモニタ」を選択して起動する
起動方法③Spotlightから
Spotlight検索では、Mac内にあるアプリケーションやフォルダ・ファイルなどを、一括に探しだすことができます。アクティビティモニタも例に漏れず、Spotlightから起動することができます。Spotlightから起動する手順は、以下の通りです。
- 「controlキー」+「スペースキー」を同時に押してSpotlight検索を起動する
- 「アクティビティモニタ」と入力して、検索する
- エンターキーを押して、起動する
「アクティビティモニタ」の使い方
アクティビティモニタを起動すると、Windowsタスクマネージャー同様、現在の使用状況が一覧表示されます。
上部のタブから「CPU」「メモリ」「エネルギー」「ディスク」「ネットワーク」を選択し、その情報を細かく確認・管理することができます。
それぞれのタブで確認できる情報は以下の通りです。
【CPU】タブで確認できる情報
- プロセス名
- %CPU
- CPU時間
- スレッド
- アイドルウェイクアップ
- PID
- ユーザ
特定のプロセスを選択しダブルクリックすると、そのプロセスの詳細を表示するウィンドウが開けます。このウィンドウ内では、そのプロセスの「メモリ」や「統計情報」などの細かな情報が確認できます。
また、ウィンドウ内にある「終了」ボタンをクリックして、そのプロセスを直接終了することも可能です。
【メモリ】タブで確認できる情報
- プロセス名
- メモリ
- メモリ圧縮
- スレッド
- ポート
- PID
- ユーザ
CPUと同様に、特定のプロセスをダブルクリックすると、ウィンドウが開き、そのプロセスの「メモリ」や「統計情報」などの細かな情報が確認できます。
また、ウィンドウ内にある「終了」ボタンをクリックして、そのプロセスを直接終了することもできます。
【エネルギー】タブで確認できる情報
- アプリケーション名
- エネルギー影響
- 平均エネルギー影響
- App Nap
- 非スリープ
- ユーザ
エネルギータブにおいても、特定のプロセスをダブルクリックすると、ウィンドウが開きます。そのプロセスの「メモリ」や「統計情報」などの細かな情報が確認でき、ウィンドウ内にある「終了」ボタンをクリックして、そのプロセスを直接終了することもできます。
【ディスク】
- 書き込みバイト数
- 読み込みバイト数
- 種類
- PID
- ユーザ
これらのプロセスもダブルクリックすると、ウィンドウが開き、そのプロセスの「メモリ」や「統計情報」などの細かな情報が確認できます。
また、ウィンドウ内にある「終了」ボタンをクリックして、そのプロセスを直接終了することも可能です。
【ネットワーク】タブで確認できる情報
- 送信バイト数
- 受信バイト数
- 送信パケット数
- 受信パケット数
- PID
- ユーザ
プロセスのダブルクリックで、ウィンドウが開き、そのプロセスの「メモリ」や「統計情報」などの細かな情報が確認できます。
ウィンドウ内にある「終了」ボタンをクリックして、そのプロセスを直接終了することもできます。
また、アクティビティモニタに表示されたプロセス・アプリケーションは、強制終了させることも可能です。強制終了する際は、対象のプロセス・アプリケーションを選択した状態で、ウィンドウの左上に配置された「×」ボタンをクリックしてください。
「ログイン項目」の起動方法
Windowsにおけるログイン項目の設定は、タスクマネージャーから行っていましたが、Macではシステム環境設定から行います。
ログイン項目を表示するには、まず画面上部のメニューバーから、Appleマークをクリックします。
次に、システム環境設定を選択し、「ユーザーとグループ」を開きましょう。
タブに「パスワード」と「ログイン項目」があるので、「ログイン項目」を選択しましょう。これがWindowsのスタートアップ項目にあたるものです。
ログイン項目では、システム起動時に自動的に起動するアプリケーションが、一覧で表示されています。起動させたくないアプリケーションがある場合は、そのアプリケーションを選択した状態で、左下の「−」ボタンをクリックしましょう。
また、「+」ボタンをクリックすれば、自動起動させるアプリケーションを追加することもできます。
特定のプロセスのCPUの使用率を制限する方法
特定のプロセスが重い処理を行っていると、そのプロセスにCPU使用率が占領されてしまい、他の作業が進められなくなってしまう。または、ファンが大きな音で高速回転し始めてしまう。などの、不都合が生じることがあります。
これを避けるには、CPUの使用率に制限を設けましょう。制限された作業は、通常時よりも処理速度は遅くなりますが、CPU使用率が一点に集中することを避けられるので、同時に他の作業を行うことが可能になります。
cpulimitをインストールする
「cpulimit」を使用すると、CPU使用率に制限をかけることができます。
「cpulimit」をインストールするには、まず「ターミナル」を起動します。
ターミナルは、デフォルトではアプリーケーションフォルダの、ユーティリティ内にあります。見つからない場合はSpotlight検索を使用しましょう。
ターミナルを起動したら、以下のコマンドを入力し「cpulimit」をインストールします。
[$ brew install cpulimit]
以上でインストールは完了です
cpulimitの使い方
「cpulimit」を使用するには、まず「アクティビティモニタ」を起動します。
アクティビティモニタの起動方法は前項目で解説していますので、そちらをご参照ください。
アクティビティモニタを起動したら、タブから「CPU」を選択します。
「CPU」タブ内の上部に表示された項目から、「PID」を選択してください。
制限したいプロセスの「PID」を確認しましょう。
アクティビティモニタの中での作業はここまでです。この情報は、ターミナルの中で使用しますので、「PID」に書かれた数値を他の場所にメモしておいてください。
次に、「ターミナル」を起動します。
先述の通り、ターミナルは、デフォルトではアプリーケーションフォルダの、ユーティリティ内にあります。見つからない場合はSpotlight検索を使用し起動してください。
ターミナルを起動したら、「PID」と「制限したい%値」を指定します。
「PID」と「制限したい%値」を指定するには以下のコマンドを入力しましょう。
[S cpulimit -p {PID} -l {制限したい%}
「{PID}の部分」には、アクティビティモニタの中で確認したプロセスの「PID」を入力します。「{制限したい%}の部分」には、そのプロセスに使用を許可する%を入力します。
例えば、「PID」が「12345」、プロセスのCPU使用率を80%に制限したい場合は以下のようになります。
[$ cpulimit -p 12345 -l 80]
%値の上限は、CPUのコア数によって変化します。例として、8コアのCPUを使用している場合では、%値の上限は800%になります。注意しましょう。
なお、基本的な作業であれば、80%程度を目安とした設定で、軽快に動作させることができます。
まとめ
本記事では、Windowsのタスクマネージャーにあたる、Macの機能の紹介。「アプリケーションの強制終了」「アクティビティモニタ」「ログイン項目」の使用方法・ショートカット。CPU使用率を制限する方法などを解説しました。
WindowsからMacに乗り換えた人は、タスクマネージャーがないことに初めは困惑するかもしれません。ただMacでは場所が分散されているだけで、それぞれの機能は存在しています。機能を知っていればWindowsと同様に使用できますので、使い方に慣れ、より快適にMacを使用していきましょう。