「Webページがクラッシュしました」というエラー表示について解説します。
本来このエラー表示が意味する事態は、それほど重大ではありません。
しかし、このエラーを装った「詐欺ポップアップ」もあるため、注意が必要です。
この記事では、「Webページがクラッシュしました」というエラーの(本来の)意味と、詐欺ポップアップの見分け方について解説します。
目次
「Webページがクラッシュしました」とは?
「Webページがクラッシュしました」は、主にAppleのブラウザ「Safari」で出現するエラー表示です。
クラッシュ(clash)とは「衝突」という意味で、この場合はブラウザが突然「異常終了」することを指します。
このエラーは前触れなく起こることが多いことが特徴です。
重大なエラーではない?
「Webページがクラッシュしました」などと表示されると、重大なことが起きてしまったと感じてしまう人も多いと思います。
しかし、それほど心配することはありません。多くの場合、単にリロード(再読み込み)すれば元に戻るケースも多く、文言の強さの割にはそれほど重大でないケースも多いのです。
ただし、データ入力中などにクラッシュした場合はデータが消えてしまうので、その場合は大変です。
また、このエラーを装った詐欺ポップアップもあるため注意しましょう。
Safariの「Webページがクラッシュしました」の表示から考えられる原因
Safariを使っている時に、「Webページがクラッシュしました」と表示されたときには、いくつかの原因が考えられます。
Safari自体の不具合以外にも、メモリ不足やOSのバージョンなどがあります。
①メモリ不足
「Webページがクラッシュしました」と表示される、よくあるケースがメモリ不足です。
パソコンやスマートフォンのメモリが不足していると、Webページを表示している途中でクラッシュする可能性があります。
この場合は、不要なアプリを終了したりデバイスを再起動したりすることで改善される場合があります。
②iOSのバージョンが古い
MacやiPhoneのiOSが古い場合にも「Webページがクラッシュしました」と表示されることがあります。
古いOS(オペレーション・システム)では表示しようとしているWebページに対応できない場合などが考えられます。
Safariのバージョンに対応可能なiOSのバージョンより古い場合は、iOSを最新バージョンにアップデートしましょう。
③サイト側の問題
端末(デバイス)の問題以外に、Webサイト側に問題や不具合があって「Webページがクラッシュしました」が表示されることもあります。
例えば、サイトへの書き込みが集中してページが混雑したためにアクセスできなかったり、一時的にページの読み込みがうまくできなかったりといった場合です。
また、JavaScriptを使ったサイトをSafariで表示しようとする場合にも、「Webページがクラッシュしました」が表示されたという報告があります。
④ネットワークの問題
使用しているiPhoneやiPadなどで使用しているネットワーク接続の状況に問題があり、その影響でSafariがうまく動作せず、「webページがクラッシュしました」が表示されてしまうということも考えられます。
⑤iPhone・iPadの寿命
メモリ不足が起こる原因として、iPhoneやiPadが古くなっている可能性も考えられます。
古い機種のスペックでは最新のアプリなどには対応できなくなり、それが影響でSafariがうまく動作せず、「Webページがクラッシュしました」となる場合です。
端末の寿命は主にバッテリーの劣化が顕著ですが、スペックの不足も問題の一つです。
エラーを装った詐欺ポップアップに注意!
「Webページがクラッシュしました」は正規のエラー表示ですが、これを装った「詐欺ポップアップ」が多数確認されています。
急に「クラッシュしました」というポップアップが表示されると、慌ててクリックしてしまいそうになります。
しかし、それでは相手の思うツボであり危険です。
詐欺ポップアップと本来のエラーメッセージは、表示形式の不自然さで見分けられることがほとんどです。
よく見れば(文字のフォントや大きさが通常とは違うなど)おかしい点に気づけます。慌ててクリックしないように気をつけましょう。
表示されるだけならウィルスは関係ない
単にポップアップウインドウに「webページがクラッシュしました」と表示されるだけであれば、閲覧しているサイトに詐欺的なポップアップウインドウが組み込まれているだけで、ウイルスへの感染などは心配する必要ありません。
念のため、Safariのセキュリティ設定を確認し、ポップアップブロックや詐欺 Web サイトの警告が有効になっているかを確認しましょう。
「webページがクラッシュしました」への対処法
ここから本来(詐欺ではない)のエラー表示について解説します。
Safariを使っていて「Webページがクラッシュしました」と表示された場合には、どうすればいいのでしょうか。
①リロード(再読み込み)
「Webページがクラッシュしました」と表示された場合は、リロード(サイトを再読み込みをすること)が有効です。
サイトを再読み込みするには、以下のような方法があります。
- Safarii画面でアドレスバーの端にある「更新ボタン」(円を描く矢印のようなマーク)をタップする
- 「F5」キーを押す(PC)
- ⌘+R同時押し(Macの場合)
②ネットワークにつながりやすい場所へ移動する
通信環境が不安定な場所でSafariを使っていると、ネットワークがつながりにくいことが原因で「webページがクラッシュしました」と表示されることがあります。
この場合は、ネットワークがつながりやすい場所へ移動してから、Safariを起動して使ってみましょう。
③強制再起動をする
使用しているiPhoneやiPadなどのデバイスの一時的な不具合により「webページがクラッシュしました」と表示されることがあります。
この場合は、デバイスを強制再起動することで不具合が解消することがあります。
デバイスを強制再起動するには、ホームボタンと電源ボタンを同時に長押しします。
④JavaScriptをOFFにする
JavaScriptを使っているサイトのブラウジングで、Safariに「Webページがクラッシュしました」と表示される場合があります。
この場合は、JavaScriptをOFFにすることでサイトを表示することができる場合があります。(以下の手順)
設定→Safari→詳細→JavaScriptをOFF
ただし、JavaScriptをOFFにしてしまうと、JavaScript対応の表示が正しく見れないこともあるので注意してください。
⑤Siriからの提案をオフにする
Safariのトップページに「Siriからの提案」としてサイトへのリンクが表示できます。これを非表示にすることで「webページがクラッシュしました」のエラーを解消できる可能性があります。
手順は以下のとおりです。
設定→Safari→Safariと検索→Siriからの提案をAppに表示をオフ
⑥Safariのデータを消去する
Safariiを使っていると、保全される履歴データやCookieが増えてきます。これらは、ストレージやメモリを圧迫するのみならず、「webページがクラッシュしました」と表示される誤動作の原因ともなり得ますので、クリアしてみましょう。
履歴の消去手順は、設定→Safari→履歴を消去の順にタップします。
Cookieのクリアは、設定→Safari→Cookieとデータのクリアをタップします。
また、Safariの保存データを削除するには、設定→Safari→詳細設定→ウェブサイトデータ→すべてのウェブサイトデータを削除をタップします。
⑦iOSの更新する
iOSのバージョンが古いことが原因で「webページがクラッシュしました」と表示される場合があります。
iOSは常に最新の状態にアップデートしておきましょう。ただし、古い機種のiPhone では最新バージョンのiOSには対応できない場合があります。
iOSのアップデートのリリースノートなどで対応しているかを確認してからアップデートしましょう。
⑧別のブラウザアプリを使用する
Safariで「webページがクラッシュしました」と表示されるエラーが解消できないのであれば、サードパーティ製のブラウザを使うのも手です。
iOSでは、ブラウザはWebKitと呼ばれるHTMLレンダリングエンジンを利用することとされています。そのため、iOSで動作するブラウザでの表示に違いはなく、操作性や他デバイスとの連携などに違いが出ます。
SafariiのWindows版は開発中止ですので、Winodws PCなどとの連携を意識する方向けには、Chromeなどがあります。
まとめ
この記事の内容をまとめます。
- 「Webページがクラッシュしました」は本来それほど重大なエラーではない
- メモリ不足や、OSのバージョンが古いなどが原因
- それよりも、同様のエラー表示を装った「詐欺ポップアップ」に注意
- 見分け方は、ウィンドウの形状やフォントの大きなどで判別できる
- 本当のエラーの場合はリロード(ページ再読込み)かOSアップデートなどで改善する
最近のバージョンのSafariでは、このエラー表示はほとんど確認されていません。
もし、見かけたら詐欺ポップアップやスパム広告の可能性が高いです。くれぐれも怪しいポップアップをクリックしないように注意しましょう。