新しいiOSが登場すると、すぐにアップデートして試してみたくなるもの。でも、「家にWi-Fiがないからできない……」と諦めていませんか?実は、PC/MacのiTunesでもアップデートできるのです。
iOSのアップデート方法としてメジャーなのは、iPhoneやiPadをWi-Fiに接続してアップデートを行う「Wi-Fi方式(OTA)」です。
しかし、この方法では、自宅などにWi-Fi環境が設置されていないと、アップデート作業を行うことが難しくなってしまいます。
また、デバイスのストレージ容量が少なくなっていると、アプリを一時的に削除するなど、何らかの対策が必要です。
こうした欠点を解消する方法として、Appleではもう1つのアップデート方法を用意しています。
それが、PC/MacのiTunesを使った方法。
PC/Macがテザリング以外でインターネットに接続していればOKなので、自宅は有線LANしかない……という方でも大丈夫。
今回は、その方法をご紹介しましょう。
この記事の目次
注意事項
紹介しているのはWindows版の操作方法です
今回ご紹介する方法は、Windows版iTunesを使った方法です。
Mac版では若干操作方法が異なる場合があるので、適宜読み替えて頂くようにお願いします。
iTunesのアップデートにより操作方法が変わることがあります
iTunesのアップデートが行われると、iOSアップデートの操作方法が変わる場合があります。
その際は、Appleへお問い合わせください。
PCがインターネットに接続されている必要があります
使用するPCにiTunesがインストールされ、インターネットに接続されている必要があります。
また、アップデート作業を行うiPhoneやiPadでテザリングしている間は、iOSのアップデート作業は行えないので注意してください。
PC側のストレージにある程度の空き容量が必要となります。
バックアップ作成やiOSのダウンロードを行うため、PC側のストレージ(SSDやHDD)にある程度の空き容量が必要となります。
これが不足していると作業を行えないので、心配な方は事前にPC内部を整理しておくようにしましょう。
Lightningケーブルが必要となります
iOSのアップデート時は、PCとiPhoneをLightningケーブルで接続しておく必要があります。
iTunesのWi-Fi同期機能は利用できないので、注意してください。
また、接続中はPCからiPhoneへ給電されるので、ノートPCを使う方はPC側のバッテリー残量に注意しましょう。(ACアダプターで電源に接続してから作業を行うのがお勧めです。)
PC/MacでiTunesを利用する方法
PC/MacのiTunesを最新版にする
PC/MacのiTunesは、基本的には最新のものを利用しましょう。
iOSやiPhone/iPadの世代によっては、古いiTunesではアップデート作業ができないことがあります。
新しいiTunesがあるかどうかの確認方法
Windows版
- iTunesを起動する
- メニューバーの「ヘルプ」をクリック
- 「更新プログラムの確認」をクリック
- 新しいバージョンのiTunesがあると、その旨が表示されるので、あとは画面の指示に従ってインストール作業を行う。
Mac版
- 「MacAppStore」を開く
- 画面上部のアイコンから「アップデート」をクリック
- アップデートがあるか確認が行われるので、暫く待つ。
- 新しいiTunesがある場合、一覧にiTunesが追加されるので、右横の「アップデート」ボタンをクリック。
- 追加操作の必要があれば表示が出てくるので、画面の指示に従って操作していく。
念のため、事前にiTunesでバックアップを作成する
アップデート作業を行う前に、念のためiPhoneのバックアップを作成しておきましょう。
バックアップを作成しておけば、もしもの時にそこからデータを復旧することが出来ます。
iTunesでのiPhoneバックアップ方法
- PCでiTunesを起動させ、iPhoneをLightningケーブルで接続します。
- windows版ではメニューバーの「コントロール」の下辺りにiPhoneのマークが出ますので、それをクリック。
- 画面中段「バックアップ」の項目内にある、「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れる。
- このパスワードを忘れるとデータを復旧できなくなるので、必ず忘れないように気をつけてください。
- 同じ項目ないの「今すぐバックアップ」をクリックしてバックアップを開始する。
iOSアップデートを行う
バックアップの作成が終わり、準備が完了したら、いよいよiOSのアップデート作業に挑みましょう。
iTunesを使ったiOSアップデートの手順
- iTunesをインストールしたPCもしくはMacを用意する
- iPhoneやiPadをLightningケーブルでそのPC/Macに接続する
- iTunesを起動させる
- iTunesの画面左上に小さく「iPhone(もしくはiPad)のマーク」が表示されるので、それをクリック。
- 左側のメニューから「概要」を選択する
- 画面右側の「アップデートを確認」を選択する
- PC/Macの状況によっては、単に「アップデート」と表示されていることもあります。
- 「ダウンロードしてアップデート」が選択肢として表示された場合、それを選択する。
- あとは画面の指示に従い進めていく
アップデート作業はどのくらいの時間が掛かるの?
iTunesを使ったアップデート作業を行う場合、気になるのがその所要時間。
筆者がiOS10.0.2からiOS10.1にアップデート作業を行ったときは、事前のバックアップ作業も含め、大体40分程で終えることができました。
ただし、この時間はみなさんがお持ちのPCのスペックやインターネット環境、Appleのサーバーの混み具合等によって大きな差が出てきます。
万が一不具合が発生した際の対応も考えると、アップデート時には1~2時間程度は見積もっておいた方が良いでしょう。
PC/MacとiTunesを用意するメリット
他にも、普段からiTunesをインストールしたPCやMacを用意しておくことは、大きなメリットがあります。
それが、iPhoneが文鎮化した時に対処できる可能性があること。
iPhoneやiPadは、稀にアップデート作業を行った際にフリーズしてしまうことがあります。俗に言う、「文鎮化」というものです。
全く操作を受け付けなくなり、まるで「文鎮くらいしか使い途がない」ような状態になってしまうので、「文鎮化」という訳です。
この文鎮化が発生した際、軽度なものであればiTunesにiPhoneを接続して、リカバリーを掛けることで回復する場合があります。(文鎮化するユーザーが多いと、Appleが「iTunesに接続してください」とアナウンスすることも珍しくありません。)
しかし、「PCは使わないから……」とiPhoneやiPad単独で運用していると、この解決方法は使えません。
そうなると待っているのは、修理窓口への持ち込みという非常に面倒くさいパターン。
仕事で使っていたり、プライベートでも毎日たくさんの人と連絡を取り合っているような方の場合、これは非常に痛い問題です。
普段は使わないとしても、もしもの時のために安価なPC買って、iTunesを入れておくというのは、1つのリスク回避策とも言えるでしょう。
まとめ:不便なようで実は楽ちん
というわけで、今回はPC/MacのiTunesを使ったiOSのアップデート方法について解説しました。
「PCとケーブルで繋がないといけないとか、面倒くさい」と感じるかもしれませんが、慣れてしまうと、実はどうってことはありません。
Wi-Fi経由のアップデートでも、今回ご紹介したiTunes経由のアップデートでも、作業中にiPhoneを使うことが出来ないというのは、全く同じことです。
今までこの方法を使ったことがなかったという方は、次のアップデートの際、いざという時に備えて、ちょっと試してみても良いかもしれませんね。
それでは、快適なiPhoneライフを♪
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