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伊るの読み方は?伊れない病はSCP-161-JPの中で紹介アリ

ここまで架空の動詞「伊る」について、説明しましたが、そもそも架空の存在を取り扱っているSCP財団とはどのような団体なのでしょうか。また、SCP-161-JPには「161」とありますが、その他の数字のSCPも存在するのでしょうか。

自然法則に反するオブジェクトを取り扱う架空の組織

SCP財団とは、地球上に存在する異常な物品や存在、現象(オブジェクト)を取り扱っている架空上の団体です。SCP財団の起源は海外ですが、現在は日本版のSCP財団も存在していて、日本のSCP財団が収容するオブジェクトには「JP」という文字が記載されています。SCP財団には確保(Secure)、収容(Contain)、保護(Protect)の3つの使命があり、それぞれがSCPという名前の頭文字となっています。異常存在は人間の手に余るものであり、危険組織や個人の手に入ってしまうことを懸念し「確保」します。そして、異常存在の影響が世の中に出回ることを防ぐのが「収容」です。また、異常存在は収容・抹消時にどのような危険が生じるか予測がつかないため、「保護」をして存在に対する理解を深めるという活動をします。

オブジェクトクラス

SCP財団はその異常存在(オブジェクト)に対して収容難易度の指標である「オブジェクトクラス」を付けています。代表的なオブジェクトクラスは安全なものからNeutralized・Safe・Euclid・Keter・Thaumielの5種類です。オブジェクトクラスはオブジェクトの危険度で決定すると勘違いされがちですが、実際には捕獲の難易度・長期的な収容の難易度・オブジェクトの影響の発生条件などの総合的評価で決定します。例えば、オブジェクト自体が意思や自我を持っていれば、通常はEuclid以上のオブジェクトクラス。収容は比較的簡単にできるが、何度も脱出されるオブジェクトはKeter扱いになります。また、Safeに判別されているから安全ということではなく、こちらからオブジェクトへ接触すると危害が加わる可能性もゼロではありません。SCP-161-JP「伊れない病」も一見するとSafeやEuclidと判断されそうですが、今後「生きる」や「食べる」といった動作に対して症状が出る可能性や、発症原因不明による制御の不安定さによりKeterと認定されています。比較として視認できるオブジェクトを紹介すると、有名なKeterのSCPであるSCP-682-JPは、塩酸で満たされた耐酸性の板金に収容するといった万全の態勢で収容されています。

SCP-161-JPに似ているSCPオブジェクト

SCP-161-JP以外にも多くのSCPが存在します。そしてSCP-161-JPのように言語に関するオブジェクトや人間の記憶や感情を操作するようなオブジェクトはSCP財団の中でも多いです。今回は数多くのオブジェクトの中から、SCP-984-JP、SCP-1561、SCP-216-JPの3つを紹介します。

SCP-984-JP

SCP-984-JP「@抜き言葉のすすめ」はオブジェクトクラスSafeのオブジェクトです。SCP-984-JPは本の形をしていて、表紙と背表紙に「@抜き言葉のすすめ」と表記されています。内容を全て読んでしまうと、あ段9行目の日本語表現が不可能になります。あ段9行目、つまり平仮名の「ら」や片仮名の「ラ」が認識できなくなるということです。このことから、SCP-984-JPに表記されている文字は「ら抜き言葉のすすめ」と想定されますね。ら抜き言葉とは本来、「食べられる」のような表現を「食べれる」といったように誤表現してしまう、現代ならではの間違いです。しかし、SCP-984-JPの影響を受けてしまうと、ラーメンやディズニーランドのような言葉でも「ァメン」や「ディズニーァンド」のように発音してしまいます。また、記述されている「ら」や「ラ」は空白として認識されます。しかしSCP-984-JPの影響を受けた人間に対し50音の書かれたシートを見せ、50音と呼ぶのにもかかわらず「よ」と「り」の間に空白がある不自然さを問うと、その人は違和感を覚えます。SCP-161-JPと似たようなオブジェクトですが、全ての書籍と類似品が収容済みということからオブジェクトクラスSafeに認定されています。

SCP-1561

SCP-1651「暴君の託け」はオブジェクトクラスが存在せず、王から賜った格付け「Glorious」とされています。SCP-1651は王冠の形をしていて、陛下のSCP-MDLXIという別名が付いたオブジェクトです。この王冠を農民に被せると、王冠の装飾が見える範囲の人間の、王冠所持者に対する態度が変化します。影響を受けた人間はその役割を一般的なものから「騎士」や「農民」、「王宮学者」などに変化。冠を被った人間は風格や発言がすべて王のようになり、王国の統治への努力をし、役目を終えるか死亡したタイミングで効力が失われます。SCPの起源である海外のオブジェクトのため、設定が日本だと馴染まない点がありますね。また、SCP-1561の影響による人類の危険性などが明記されていないことも日本のSCP財団との相違点です。

SCP-216-JP

SCP-216-JP「タブーなんてない」はオブジェクトクラスSafeのオブジェクトです。20〇〇年に民間企業が出版したパンフレットが正体で、その内容は自己啓発系のものとされています。SCP-216-JPの記事の冒頭を読んでしまうとオブジェクトの影響が発生します。影響を受けた人間は、その後の生涯にわたり「やってはいけない」と感じたことをやってみたい衝動に駆られてしまいます。例えば、会社の上司を痛い目に合わせたいと冗談で思っていても、本気で行動に移してしまう状態です。新しく趣味を始めたいといったような些細な動機は無視できますが、殺意や悪意が具現化してしまうと大変ですね。考えられる危険性からKeterクラスに識別されそうですが、現状パンフレットが出回る前にすべて回収しているので、オブジェクトクラスはSafeとされています。しかし、SCP収容プロトコル内の職員に犠牲者が存在しており、その内容は死亡や重症などの無残な結果になっています。

まとめ

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