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「DNSアドレスが見つかりませんでした」の原因と対処法を徹底解説

「DNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示されて、ネットにアクセスできない場合、ネットワーク初心者の方は、どう直せばよいのか戸惑ってしまうことでしょう。今回は、「DNSアドレスが見つかりませんでした」の原因と対処法をご紹介します。

DNSとは?接続したいサイトのドメインをIPに変換する仕組み

DNSとは、ネットワークの利用をわかりやすくするために作られた仕組みです。接続したいサイトのIPアドレスを入力しなくとも、そのサイトのドメインからIPアドレスを割り出してくれるのです。

というのも、IPアドレスは単なる数値の羅列のため、人間には使いづらいもの。それを、人間が覚えやすい文字列であるドメインで代替できるようにしています。

Webサイトにアクセスする際には、Webサイトを指定するURLから、ドメイン部分を切り出して、DNSサーバーにIPアドレスへの変換(名前解決とも呼びます)を依頼しているのです。

「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが突然表示される原因

「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」と突然エラーが表示される原因は、さまざまなものが考えられます。「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」とエラーが表示される状況に応じて、原因を絞り込んでいく必要があるでしょう。

「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」の原因を、順番に紹介していきます。

サイトが存在するのにエラーメッセージが表示される原因

アクセスしたいサイトはあるのに、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示されることがあります。その原因としては、以下のようなものが考えられます。

  • 接続したいサイトのドメインが間違っている
  • 接続したいサイトのドメインが変更されてしまっている
  • 接続したいサイトのドメインが無効となっている

最初の入力ミスは自分のせいですが、残りの2つはサイト側の問題です。問題の指摘が可能なら連絡して、問題が解消するのを待つしかありません。

ネットワークやパソコン環境などに起因する原因

使用しているパソコンやネットワークなど、Webサイトのアクセス環境に問題が生じていることが原因で、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示されることがあります。具体的な不具合の例としては以下のようなものが考えられます。

  • DNSサーバーに障害が生じている
  • DNSキャッシュに問題がある
  • ネットワークが不安定
  • LAN子機の電源が消えている
  • ルーターの不具合

問題の発生場所も、パソコンやスマホ、ネットワーク機器、ケーブルなど多岐に綿rますので、焦らずに順番にチェックすることが肝心です。

「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示された場合の対処法

「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示された場合の対処法は、原因に応じてさまざまなものがあります。以下で順番にご紹介します。

【対処法1】ネットワーク接続の確認

「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示された場合は、まずは、ネットワークが接続できているかを確認して見てください。

有線接続の場合は、危機に電源は入っているか、ケーブルはきちんと刺さっているかを確認しましょう。

無線接続の場合は、Wi-Fi環境が悪いと、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示されることがあります。利用中のWi-Fiに問題がないかをチェックしましょう。

【対処法2】ページの再読み込み

エラーとなったページを再読み込みすることで、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーを解消できる場合があります。

同じページを何回か読み込んでいると、DNSのエラーが解消されることがあります。

ただし、Ctrl + F5キーを同時に押下するスーパーリロードをしてください。スーパーリロードでないと、キャッシュを利用してサイトにアクセスしないことがあるからです。

【対処法3】別タブで読み込みを確認(Chrome)

次の「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示された場合の対処法は別タブで読み込みを確認する方法です。

Google Chromeでは、キャッシュをタブごとで管理しています。そのため、エラーが生じているタブとは別のタブで読み込むことにより、キャッシュに関係なくページにアクセスして表示してくれるのです。

なお、別タブを開く際に、Google Chromeの複製機能を使用しないように注意しましょう。

【対処法4】別ブラウザで読み込みを確認

ブラウザの一時的な不具合で、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示される場合があります。

この場合は、別ブラウザで、見たいWebサイトを開いて見ましょう。

ブラウザとしては、MACであればSafari、WinodwsであればEdgeが標準ですが、Google chromeやFirefoxなどに切り替えて、接続できるかどうかを確認してみましょう。

【対処法5】パソコン/スマホの再起動

PCやスマホの一時的な問題が原因で、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示される場合があります。

この場合は、PCやスマホを再起動することによって、エラーが解消する可能性があります。

なお、PCやスマホにハードやOSの不具合が生じている場合は、エラーが再発する可能性があり得ます。何度も再発するようであれば、別の対処法を適用することになります。

【対処法6】モデム・ルーターの再起動

モデムやルーターに一時的な問題が発生していることが原因で、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示される場合があります。このときの対処法はモデムやルーターの再起動をすることです。

手順は以下のとおりです。なお、PCやスマホはそのままでも問題ないことが多いのですが、電源を切っておく方が安全です。

PC・スマホの電源を切る→モデム・ルータの電源を抜く→30~60秒待機→モデム・ルータの電源を入れる→PC・スマホの電源を入れる

念のため、LANケーブルがきちんと接続されているかも確認しましょう。

無線ルーターがある場合

無線ルーターや無線LAN中継器がある場合は、無線ルーターや無線LAN中継器も電源をOFFにして、しばらく放置します。

なお、無線ルーターを光回線のモデムやゲートウェイルーターに接続している場合は、無線ルーターを立ち上げる際には、あらかじめ、モデムやゲートウェイルーターを起動しておくのが手順となっています。

【対処法7】無線接続でエラーなら有線接続に切り替え

Wi-Fiなどの無線設定が不安定なことが原因で、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示される場合があります。この場合は、無線接続を止めて有線接続に切り替えてしまいましょう。

Wi-Fiでは、遮蔽物や無線ルーターまでの距離などによっては、接続が不安定になってしまうことがあります。その場合は、有線LANが利用可能であれば、無線ではなく有線に切り替えてしまいましょう。

有線接続の場合は、いったん接続が確認できれば、後は、ネットワーク環境に影響されずに安定してネットサーフィンが楽しめます。

【対処法8】ネットワーク接続のリセット

「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示された場合、他の方法を試しても回復しない場合は、ネットワーク回線自体をリセットしてしまいましょう。

スマホのWifiを再起動する手順

iPhoneのWi-Fiを再起動する手順は以下のとおりです。

メイン画面で下から上方向にスワイプ→コールセンターを表示→Wi-Fiアイコンをオフ→Wi-Fiアイコンをオン

AndroidスマホのWi-Fiを再起動する手順は以下のとおりです。

設定アプリを選択→Wi-Fiを選択→Wi-FiをONからOFFに変更→Wi-FiをOFFからONに変更

機内モードの切り替えでも良い

スマホの場合は、Wi-Fiのオンオフを自分で行う代わりに、機内モードのオンオフでも同じ効果を得られます。

手順としては、単純に、機内モードをオン→機内モードをオフとなります。

Windows10のネット回線を再起動する手順

Windows10でネットワーク接続を再起動する手順は以下のとおりです。再起動といっても、該当のネットワークアダプターの有効・無効の切り替えなのです。

Windowsアイコンを選択→ネットワークと共有センターを選択→アダプターの設定の変更を選択ネットワーク接続を選択→無効にするを選択→有効にするを選択

【対処法9】IPv6の無効化(Windows 10)

IPアドレスには、IPv4とIPv6の2つのアドレス体系があり、最近は、IPv6もよく使われています。IPv6を使用中に「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示された場合は、IPv6を無効化してIPv4に戻すことでエラーが解消する可能性があります。

Windows10のIPv6の無効化手順

Windows10でのIPv6無効化の手順は以下のとおりです。

Windowsアイコンを選択→「ネットワークと共有センター」を選択→使用環境に応じて「Wifi」か「ローカルエリア接続」を選択→「プロパティ」を選択→「この接続は次の項目を使用します」を選択→「インターネット プロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6)」をクリック→「インターネット プロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6)」のチェックをオフ→「OK」をクリック

【対処法10】DNSキャッシュのリセット(Google Chrome)

Google Chromeを使っていて「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示された場合には、DNSキャッシュをクリアすることで、エラーが解消する場合があります。

手順は以下のとおりです

Google Chromeを開く→URL欄に「chrome://net-internals/#dns」と入力→「Clear host cache」を選択

【対処法11】USBセレクティブサスペンドの無効化(Windows10)

Windows10でUSBセレクティブサスペンドを有効にしていることが原因で、「サーバーのDNSアドレスが見つかりませんでした」エラーが表示される場合があります。この場合の対処法はUSBセレクティブサスペンドを無効にすることです。

パソコンにUSB接続で無線LAN子機を挿している場合、無線LAN子機をしばらく使っていないと、USBセレクティブサスペンドにより、電源がオフされてしまいます。このため、エラーとなることがあるのです。

USBセレクティブサスペンドを無効にする手順は以下のとおりです。

Windowsアイコンを選択→電源オプションを選択→「電源の追加設定」を選択→「プラン設定の変更」選択→「詳細な電源設定の変更」を選択→「USB設定」を選択→「USBのセレクティブサスペンドの設定」を選択→「無効」を選択する→「OK」を選択する

最近注目のパブリックDNS「安全で高速」は本当?

一般的には、DNSは契約しているプロバイダーが指定のDNSサーバーを使用します。しかし、最近、パブリックDNSが安全で高速と注目されています。

以下では、パブリックDNSについて、特徴や安全性を説明します。

パブリックDNSは誰でも使えるオープンなDNSサーバー

光回線やWi-Fiなどを利用する場合は、一般的には、契約しているプロバイダがDNSサーバーを用意しています。そして、回線利用時は、プロバイダー指定のDNSサーバーを使用します。

一方、プロバイダーが用意しているDNSサーバーでは、以下のようなデメリットが懸念されます。

  • 障害の多発
  • 通信障害の頻発
  • 通信速度の低下などの問題
  • 名前解決などの処理速度が遅い

これらの問題を解決するものとして注目されているのがパブリックDNSです。

パブリックDNSは、プロバイダーとの契約を必要としないインターネット上に設置されたDNSサーバーです。プロバイダーに依存しないので、プロバーダー提供のDNSに問題が発生したり、速度低下は起きても影響されません。

また、有害サイトのフィルタリングなどセキュリティ面での安全性に配慮したものもあります。さらには、フリーWi-FiのDNSを使わないことで安全性を高めることができるのもメリットです。

一方、DNSサーバーとして利用するには、自分で設定する手間がかかるのがデメリットです。

「Google Public DNS」とは

パブリックDNSとして有名なのが、2009年に公開された「Google Public DNS」。Googleが提供する無料のDNSサーバーで、手軽に使うことができます。

「Google Public DNS」の設定手順(MAC)

「Google Public DNS」の設定手順(MAC)は以下のとおりです。

Appleアイコンを選択→「システム環境設定」を選択→「ネットワーク」を選択→インターフェースを選択→「詳細」を選択→「DNS」を選択→有線DNSサーバに8.8.8.8をセット→代替DNSサーバーに8.8.4.4をセット→「OK」を選択

「Google Public DNS」の設定手順(Windows)

「Google Public DNS」の設定手順(Windows)は以下のとおりです。

Windowsアイコンを選択→「設定」を選択→「ネットワークとインターネット」を選択→「アダプターのオプションを変更する」でアイコンを選択→「プロパティ」を選択→「インターネットプロトコルv4(TCP/Ipv4)」を選択→「プロパティ」を選択→「次のDNSサーバーのアドレスを使う」をチェック→有線DNSサーバに8.8.8.8をセット→代替DNSサーバーに8.8.4.4をセット→「OK」を選択

「パブリックDNS=安全」は本当?デメリットに注意

「パブリックDNS」にはメリットもありますが、当然のことながら、自分で設定する手間が必要ということ以外にもデメリットがあります。

まず、パブリックDNSはさまざまなものが提供されていますが、必ずしも、すべてのパブリックDNSで安全性やセキュリティが確保されているわけではないことです。なかには、通信ログを勝手に作成したり、接続制限を課しているものもあるのです。

パブリックDNSを使用する場合は、信頼のおけるものを選択する必要があります。人気があり、信頼のおけるパブリックDNSとしては、以下のものがあります。

  • GooglePublicDNS
  • Cloudflare
  • Quad9

プロバイダー提供のDNSと同じように、パブリックDNSでも速度低下が発生する場合があります。その場合は、プロバイダーのDNSやほかのパブリックDNSに切り替えて様子を見るのがよいでしょう。

コンビニや駅などで普及しているフリーWi-Fiをそのまま使用するのが不安であれば、上記のようなパブリックDNSを使えば安心です。

お気に入りのパブリックDNSを見つけておいて、プロバイダー提供のDNSと上手に使い分けてみてください。

まとめ

今回は「DNSアドレスが見つかりませんでした」というエラー表示された場合の対処方法を説明してきました。

「DNSアドレスが見つかりませんでした」というエラーの原因はさまざまです。エラーが発生しても、焦らずに、本記事を参考に、順番に対処法を試してみて、エラーを解消してください。