ここでは、なぜ中華性スマホに危険性があるとされるのか、どんな点が危険性があると懸念されているのかを説明します。
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中華スマホに危険性ないとする人々の主張
米国をはじめ中華性スマホの危険性を指摘する声が高まる中、日本で中華性スマホを使うことについてはそれほど危険性はないと考える人も一定数いるようです。
その根拠は、日本でスマホを発売するには、総務省が実施する技適マークの審査に合格する必要があることにあります。OPPOももちろん技適マーク適合品です。技適マークは電波法に定められている技術基準に適合することを示すものです。
さらには、中国と中華スマホが敵視されているともいえる現在の社会情勢からは、わざわざ後述する個人情報抜き取りなどの仕組みを導入するはずがないと考えているのです。
こうしたことから、日本では中華スマホに危険性はないと考えているのです。
個人情報を抜き取っていた過去
バイドゥ(百度)製の文字入力アプリであるSimejiでは、文字変換に関してユーザーはデータ転送しないように設定していたにもかかわらず、勝手にサーバーにデータを送信していた事がありました。こうしたユーザーに無断でデータを中国本土に送信する事例はゲームソフトなどにもあり、スマホにも疑惑が広がったのです。
拭えない個人情報流出のリスク
2020年トランプ元アメリカ大統領はTikTokに米国からの撤退を迫まりました。その理由は、中国では国家情報法により、個人情報が中国政府に提供されるリスクがあることでした。また、米国は、HUAWEIの通信機器では、アップデートやパッチの適用の際に、無断で通信内容を中国本土に送信する悪意のあるコードが埋め込まれている恐れがあるとの見方をしています。
中国製品では実際に製品の利用者に無断で個人情報を抜き取って中国本土の自社サーバーに送信していた事例があります。しかも、米国政府は、こうしたことに中国政府が関与しているのではないとの疑念も持っているのです。
メーカーサイドはこうした事実を否定したり、バグによる誤送信と説明したりしていますが、個人情報を意図的に抜き取られるリスクを考えざるをえません。
危険性の有無はユーザーの判断
OPPOなどの中華スマホの品質向上はめざましく、かつ価格が安いことから利便性は高いスマホとなっています。しかし、依然として個人情報の流出のリスクなどの危険性は残ったままです。
今後もいろんな機種が販売されていくことでしょう。OPPOはソニーと共同開発した部品搭載の機種を販売したりもしています。
中華スマホを使うかは、危険性をどう判断するかによりますが、日本では、HUAWEIスマホの扱い以降、特に大きな動きはありません。危険性の有無および中華スマホを利用するかに関しては個々の判断にまかされています。
中国の国防動員法による個人情報の流出の懸念
中国では、2017年7月に国防動員法という法律が制定されています。この法律は中国の国内企業に適用されるのみならず、中国に進出している企業や、自国で中国人が勤務している企業にまでも適用されるというものです。当然、OPPOも対象になります。
個人情報を中国政府の意図で流出する可能性があることから、世界各国からその危険性が問題視されています。
中国政府による有事の判断により中国のあらゆる組織のヒト・カネ・モノが強制徴用
国防動員法という法律の内容は、中国政府が有事と判断した場合は、中国のすべての組織に関連するヒト・モノ・カネを中国政府が徴用できること、また、戦時統制下におかれることというものです。そして、中国には国家情報法という法律があり、中国政府の指示により国家の情報活動に協力する義務があるとしており、個人情報が中国政府に渡す義務があるのです。
有事の定義はあいまいで中国政府の判断で何とでもなるため、いつでも個人情報を中国政府に入手されてしまうリスクが懸念されるのです。