「カフェ・ゼロ~眠れる野獣~」は、ミステリ―アドベンチャーゲームです。2011年から続く「カフェ・ゼロシリーズ」の2作目。根強いファンも多くプレイヤーが驚くストーリー展開が魅力です。感情のない主人公が、徐々に人間らしく成長する過程も描かれています。
アプリの概要
「ROSEVERTE」が開発・提供する「カフェ・ゼロ~眠れる野獣~」は、ミステリ―アドベンチャーゲームです。現在AppStoreとPlayストア、Amazon AppStore、Steam(WIN/MAC対応)で販売中。日本語PC版のみパッケージ版があり、こちらはステラワースで販売しています。
この「カフェ・ゼロ~眠れる野獣~」は
- 3か国語対応(翻訳中の言語がもう一つあります)
- 主人公を含めてフルボイス(ボイスは日本語のみ)
- OPムービーと主題歌もついています。
- 楽曲はカナダのSeycaraオーケストラに依頼したオリジナルBGMを採用。
- アプリ内課金で完全版を購入すれば、買い切り型なので最後まで遊べます。
- 追加コンテンツや広告表示はありません。
シリーズ化された作品で、共通点はすでに死んでしまった主人公の魂が、不思議なカフェにたどり着き死の直前七日間をやり直すというところです。その設定以外、登場人物やストーリー展開は前作とは別なものになります。
ストーリーとゲームの流れ
登場人物
- 「コーリス」:何に対しても無関心で、感情のない主人公の女の子。呪われていると噂の貴族の別荘で働き、行方不明の叔母「ソフィー」の情報を探っていました。すでに死んでいます。
- 「ノワール」:不思議なカフェ「カフェ・ゼロ」のウエイターで面倒くさがり屋の青年。現実の世界では狼に姿を変えています。
- 「イータン・アッシュフォード」、「ナータン・アッシュフォード」:別荘に住む双子の貴族の少年
- 「バークレー」:別荘に住む中年執事
ストーリー
物語は、すでに死んでしまった主人公「コーリス」が、不思議なカフェ「カフェ・ゼロ」を訪れたところから幕を開けます。
コーリスは、自分が死んだと聞かされても驚かず、それを受け入れ流れに身を任せるという態度。ウエイター「ノワール」はカフェの決まりを守りとりあえず彼女を死の七日前に送ることにします。
死の七日前は、コーリスが貴族の別荘のメイドとして働き始めた日でした。
呪われたと噂された貴族の別荘には、双子の少年「イータン・アッシュフォード」と「ナータン・アッシュフォード」、そして中年の執事の「バークレー」が住んでいて…。
人間のありとあらゆる面が描かれ「善人にもクズの面がある」という、少し考えさせられるような内容が織り込まれています。
ゲームの流れ
- コーリスの行動は、生前と同じではなく双子のイータンとナータンのどちらに近づくか、プレイヤーが選択します。
- その選択でコーリスはプレイヤーと一緒に人間の多面性を理解し、さまざまな感情を覚え「お人形」から「人間」に成長していきます。
- ノワールは、コーリスが感情をより早く理解するため、別荘で働くきっかけとなった叔母ソフィーについて毎晩夢を見せます。
- プレイヤーは、叔母ソフィーが主人公のもう1つの物語(過去編)が楽しめます。
- コーリスは夢を通じ、自分の死と過去の出来事のつながりを知ります。
- イータンとナータン、それぞれに2つのルートがあり、すべてクリアすると「真相ルート」が展開。
- 真相ルートで、やっとすべての真実が明らかになります。
「カフェ・ゼロシリーズ」ゲームのおすすめポイント
この「カフェ・ゼロシリーズ」に登場する不思議なカフェの客は、様々な世界から来たという設定です。そのため前作の設定は現代、本作品は古いヨーロッパ風の設定です。各時代にミステリーがあり、それがどうつながるのか、ぜひプレイヤーに楽しんでいただきたいそうです。
また作品ごとにユニークな特徴もあります。前作は「ルートによって主人公の見た目が変化する」というものでしたが、本作は感情のない主人公なので「ルートによって主人公が覚える感情が変化する」といった仕様になっています。そのためプレイヤーは物語を通じ、まるで人形のような主人公が、徐々に人間らしくなっていく過程が楽しめます。
「カフェ・ゼロシリーズ」ゲーム開発の経緯
2011年「ROSEVERTE」は、初の乙女ゲーム「デュプリシティ~嘘の先にあるもの~」日本語版をリリース。残念ながらその作品の売れ行きはあまり芳しくなかったそうです。
もともと少女漫画家志望だったゲーム開発者が、女性向けゲームや乙女ゲームを作りたいという一心で制作された作品。すぐに英語版リリースを検討しますが、長編のためリリースまで時間が必要でした。
そのため2、3ヶ月で制作できるショートストーリーのADVゲーム開発を思いつき、アイデアを模索し始めます。
- 恋愛にこだわらない
- 少女漫画のホラー、ミステリー作品をイメージ
- 「逆乙女ゲーム」への発想転換:攻略キャラが「全員クズ」という悲劇ゲーム
- 数回プレイしてやっと真実にたどり着く展開(昔読んだ少女漫画のように物語がループし、最後にやっと物語の真相にたどり着いた作品をイメージ)
前作「カフェ・ゼロ~溺れた人魚~」は、このようなアイデアを集結し完成しました。英語圏での販売を見据えて先に英語版をリリース。その結果プレイヤーを驚かせることに成功したのです。
2014年以前にも続編のアイデアは広がっていましたが、
- 前作の「全員クズ」から「クズも多めですが、善人もいます」と設定変更
- テーマの「悲劇」は継続
上記のような条件設定のもと、前作よりももっとびっくりさせるどんでん返し的な展開にするにはどうすればよいのか、かなり苦労があったとのこと。その間は幸せな乙女ゲームの制作をしながらアイデアをじっくり練り上げていたそうです。ご自身が満足できるミステリーに仕上げたいという思いもあり、本作の開発は2015年にスタートされました。長い期間を要してコンセプトから丁寧に作り上げられた作品です。
おすすめしたい方々
- ミステリーゲーム好きな方
- アドベンチャーゲーム好きな方
- 予想外の展開、どんでん返しの展開が好きな方
- ミステリー好きやゲームで驚かされたい方々
上記のような方々にゲームで遊んでいただき、物語を通じてびっくりさせたいとのこと。「ROSEVERTE」は恋愛重視のゲーム作品が多いのですが、本作が「恋愛ゲームではない」と理解のうえ、女性の主人公でたくさんのイケメンも登場しますので、乙女ゲームプレイヤーにもおすすめしたいそうです。