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『VCRUNTIME140.dllが見つからない』エラーの対処法

VCRUNTIME140.dllに、ファイル自体の破損やOSといったシステムファイルとの互換性に問題があるとアプリケーションのエラー原因となります。復旧方法を説明しますので、順を追って対応すれば復旧可能です。落ち着いて対応してください。

VCRUNTIME140.dllとは?

VCRUNTIME140.dllとは、一体なんなのでしょうか?VCRUNTIME140.dllとは?プログラムを動作させるためのファイルとなります。

そのため、VCRUNTIME140.dllに起因するアプリケーションエラーが発生することがあります。VCRUNTIME140.dllは、ファイルタイプからもわかるようにDLLファイルです。

DLLはDynamic Link Libraryの略称であり、複数のWindowsアプリケーションから同時に実行することができるWindowsアプリケーションのための共通部品のようなものです。

アプリケーションの実行モジュール本体とDLLに分割することで、アプリケーションの作成を容易にするとともに、実行モジュールのサイズやメモリの使用量を削減できるというメリットがあります。

DLLファイルの一種であるVCRUNTIME140.dllがどういう機能を持つファイルなのか、順番に説明していきます。

DLLファイルは各種プログラムを作動させるためのファイル

VCRUNTIME140.dllは、Microsoft社の開発用言語であるMicrosoft Visual C++で作成されたアプリケーションに必要なランタイムライブラリに含まれるDLLファイルです。

Microsoft Visual C++を使ってアプリケーションを作成するには、各種のウインドウなどの画面を作成したり、ネットワークやウェブを制御したりと、単にロジック作成にとどまることなく、いろんなコードの開発やテストが必要なため、Visual Studioという統合開発環境を使って開発されます。

Visual Studioでは、アプリケーションの開発だけではなく、アプリケーションのインストーラを作成することができ、インストーラにはアプリケーションの実行モジュールと合わせて必要なランタイムライブラリを含めることもできるのです。

VCRUNTIME140.dllは「Visual C++ RUNTIME」のバージョン140にちなんでいます。したがって、Visual C++のバージョンは、Visual C++ 2015で、Visual Studioのバージョンは、Visual Studio 2015です。

VCRUNTIME140.dllエラーの対処手順

VCRUNTIME140.dllに起因するアプリケーションエラーが発生した場合の対処方法には、エラーとなった原因に対応していろんな方法があります。

それぞれの対処法について、以下で詳しく説明します。

エラー発生前の最新の復元ポイントに復元

VCRUNTIME140.dllが原因に関係していると思われるWindowsのアプリケーションプログラムにエラーが発生した場合、アプリケーションプログラム自体の不具合なのか、アプリケーションプログラムの実行モジュールファイルやDLLファイルの破損なのか、あるいは、Windowsの設定を含めたシステム環境の問題なのかなど、原因はいろいろ考えられ、原因を特定するのにはかなりの手間と時間を要する場合がほとんどです。

そのため、もし、こまめに復元ポイントやバックアップを取得している場合は、エラーが発生する直前の復元ポイントやバックアップイメージを使って、エラー発生前の状態に戻すことが有効です。

なお、復元ポイントやバックアップの古すぎる場合は、大事なデータが無くなったり、多くのアプリケーションプログラムの再インストールが必要になるなど、額効果の場合もありますので、慎重に検討して実施しましょう。

Visual C++2015ランタイムライブラリの再インストール

Microsoft Visual C++ 2015アプリケーションを動かすにはランタイムライブラリをインストールする必要があり、VCRUNTIME140.dllはそれに含まれるDLLファイルです。

したがって、Microsoft Visual C++ 2015向けのランタイムライブラリの再インストールによりエラーを解消することが可能です。

手順は以下のとおりです。

Microsoft Visual C++ランタイムのアンインストール

まずは、Microsoft Visual C++ 2015のランタイムがすでにインストール済みであるかを、設定のアプリと機能の一覧で確認します。

Microsoft Visual C++ 2015-2019 Redistributableといった名前が表示されていればインストール済です。

この場合は、これらを削除します。なお、32ビット版と64ビット版があります。

Microsoft Visual C++ランタイムのダウンロード

以下のサイトからダウンロードします。

Visual Studio 2015 の Visual C++ 再頒布可能パッケージ

なお、32ビット版と64ビット版のインストーラーがありますので両方ともダウンロードしておくとよいでしょう。

Microsoft Visual C++の再インストール

前の手順で得られたexeファイルを実行すれば、Microsoft Visual C++2015向けのランタイムの再インストールが開始されます。

VCRUNTIME140.dllを再登録する

もし、Visual C++ 2015向けのランタイムライブラリが所定のフォルダーに正常にインストールされており、各ランタイムライブラリファイルやアプリケーションの実行モジュールファイルにも異常がないにもかかわらず、VCRUNTIME140.dllに起因するエラーが表示される場合は、いる場合は、VCRUNTIME140.dllのみを再登録することでエラーが解消される可能性があります。

VCRUNTIME140.dllのみを再登録するには、コマンドプロンプト画面を管理者権限で開いて、PASSWORD32コマンドを使って再登録します。

使用するコマンドは、「PASSWORD32 /u VCRUNTIME140.dll」です。

システムファイルチェッカーツールの実行

VCRUNTIME140.dllに起因するエラーが表示されるのは、VCRUNTIME140.dll自体に問題がある場合のみならず、Windowsのシステムファイルに起因する異常による可能性もあります。

こうしたシステムファイルの異常を修復するには、Windowsに備え付けのシステムファイルチェッカーを使うのも有力な方法です。

システムファイルチェッカーを使うには、PoweShell画面を管理者権限で開き、sfcコマンドを使います。

使用するコマンドは、「sfc /scannow」です。

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