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本当に安全?話題の暗号化メッセンジャーアプリSignalの危険性

Signalは、エンド・ツー・エンド暗号化を採用した高いセキュリティのアプリとして、ユーザー数を増やしています。反面、高セキュリティのため証拠の確保や法的トラブル時には弱いという危険性もあります。本記事を参考に、Signalをうまく使いこなしてください。

暗号化メッセンジャー『Signal』はセキュリティ性能の高い無料アプリ

代表的な無料の暗号化メッセンジャーアプリとしてユーザーが急増するなど、Signalが注目され、ユーザー数を増やしています。

Signalはメッセンジャーアプリであり、LINEやSkypeなどのメッセンジャーアプリと同じく、メッセージ、通話・ビデオ通話、グループ通話、画像の共有などの基本的な機能を有し、スタンプやGIFも利用可能です。

最近、LINE、Skypeなどのメッセンジャーアプリで乗っ取り被害などが報告されるようになっており、Signalはそのセキュリティの高さや情報の秘匿性が高く、セキュリティ的な危険性を減らすことのできるアプリとして注目されています。

Signalではエンド・ツー・エンドの暗号化メッセージのやり取りが特徴です。

Signalはアメリカの非営利団体が開発運営するアプリ

SignalはアメリカのSignal Technology Foundation という非営利団体が開発・運営を行うメッセンジャーアプリです。

オープンソースで開発されており、2014年7月にリリースされています。

欧米では最もメジャーな無料のメッセンジャーアプリであるWhatsAppが親会社であるFacebookとデータを共有するというアナウンスをしました。この時には、WhatappからSignalへ一時サーバーがダウンするほどの多数のユーザーが移行してきたことがわだいになりました。

また、著名なインフルエンサーのイーロンマスク氏や内部告発で有名な元CIAのエドワード・スノーデンがエンド・ツー・エンドの暗号化メッセンジャーであるSignalを推奨したことなどでも注目されています。

暗号化メッセンジャーSignalで出来ること

Signalでは、LINEなどのメッセンジャーアプリと同じく、Signalユーザー間でメッセージのやり取りが行えます。通話やビデオ通話を個人間あるいはグループで行なうこともできます。画像の共有、スタンプやGIFも利用可能です。

後ほど詳しく説明しますが、閲覧時間を区切ってメッセージをのせる消えるメッセージや、動画や写真を一度だけ公開する使い捨てメディアファイルといったSignal独特の機能も公開されています。

なお、これらの機能はすべて無料で利用できます。

アカウント登録時に必要な情報

Singalを使うにはアカウントの登録が必要です。アカウント登録に必要なデータは、電話番号と名前の2つのみです。また、名前は本名である必要はありません。

よって、他人の電話番号を借りることができれば、アカウントから個人情報が洩れる危険性は低く、本人を特定することを避けられます。このように、個人情報の保護の点では非常に優れているといえます。

Signalのセキュリティの特徴

Signalのセキュリティに関する特徴を以下に詳しく説明します。

安全性と脆弱性

Signalは電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation)が規定する7つの調査項目をもとに選んだ「最もセキュアなメッセンジャーリスト」で最高評価を獲得しています。

  • 調査項目には以下のような項目があります。
  • コンテンツは通信経路上で暗号化されているか。
  • 暗号がプロバイダに解読されないようになっているか。
  • 連絡先が正しいかを検証できるか。
  • 仮に鍵が盗まれた場合に過去のメッセージの安全性は保たれるか。

また、アメリカ合衆国上院で、上院議員の間で連絡をとるためのツールとしてSignalを使用することが公式に認められたことで話題となりました。

エンド・ツー・エンドの暗号化

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