さて、今回は0120083060について見ていきましたが他のガス会社でも「電力自由化」の影響を受けています。
「電力自由化」とは大手電力会社が独占していた電力事業について、他の電力会社も参加を認めるという制度改正のことを指します。
ただこれは一気に行われたわけではなく段階的に行われており、2016年4月に全面的な「電力自由化」が完成しました。
電力の小売り事業は現在多様化しており、「電力自由化」の効果はてきめんだったといえるでしょう。
目次
電力自由化が始まった目的
ただ、我々利用者からすれば大手電力会社のほうが安定しているという点ではあまりメリットを感じられません。
しかし、電力自由化が始まった目的には我々利用者にも影響するものがあったのです。
企業の事業機会を拡大
まず単純に電力自由化が行われたことで、大手電力会社以外の事業者が参入することができるようになりました。
つまりこれから新規参入をしてくる事業者にとっては、新しいビジネスチャンスとなるわけです。
さらに、新規事業者が新しい電力を提供することで新しい顧客を取り入れることができるようになります。
電力の供給を安定
電力を供給する設備は、それぞれの県に1つずつ以上配置する必要があります。
しかし、それは厳しい現状がありました。
そのため電力自由化によって様々な事業者が参入し、それぞれの県に十分すぎるくらい電力を供給できる仕組みが完成したのです。
電力自由化が成立してからは、特定の地域に対して2社以上の電力会社が電気を提供できる環境が整備。
これによって、より安定した電力の供給ができるようになりました。
電気料金の抑制
電力自由化の最大のメリットですが、電気料金が安くなります。
電力自由化が行われるまでは大手電力会社計10社が電力供給を占めていたのですが、それだと価格のつり上げが起こってしまいます。
実際、今と比べると電力自由化が行われるまでは料金が高かったのです。
しかし利用者は大手電力会社から電気を貰うしかないので、その金額に納得がいってなくても利用せざるをえません。
これを危惧した政府が電力自由化を成立させ、価格競争を意図的に起こしたのです。
電力自由化による電力供給や電力が安くなる理由
さて、電気料金が抑制されるとお話しましたがそれは何故なのでしょうか。
電力自由化による電力供給や電力が安くなる理由にはいくつかありますので、1つ1つ解説していきます。
電力の供給方法は従来どおり
まず、電力契約自由化されている部分は「小売り」のみ。
つまり電力の供給に関しては
- 発電事業者
- 送配電事業者
が今まで通り担当しており、変更は1つもありません。
そのため電気の質が下がったり停電が増えたりすることはありません。
大規模な設備投資が不要
ここで新規参入する事業者が、新しく
- 発電事業者
- 送配電事業者
が持っている設備を立てなければならないかというとそうではありません。
すでに
- 発電事業者
- 送配電事業者
が持っている設備を利用することができますので、一気にコストをカットすることができます。
また、ガスや光回線などの電機以外のサービスと連携することで利益を残すことができるようにもなります。
2000年3月スタートした電力自由化の背景
ではここで、2000年3月スタートした電力自由化の背景について触れておきましょう。
年代別にまとめると以下の通りです。
年代 | 対象区分 | 内容 |
2000年3月 | 特別高圧 | 2,000kWを超える施設。大規模工場やデパート、オフィスビルなど |
2004年4月 | 高圧 | 500kW以上の施設。中小規模工場や中小ビルなど |
2005年4月 | 高圧 | 50kW~500kW未満の施設。小規模工場など |
2016年4月 | 低圧 | 家庭や商店、コンビニ、小規模事務所など |
引用:https://www.nuro.jp/article/denryoku-jiyuka/#20003
2016年4月にすべての電力自由化が完了しましたが、このプロジェクトは1990年代からスタートしていました。
1995年には電気事業法が改正され、以後急ピッチで改正が進められています。
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