フリマサイトや通販、また家族や知人との贈物のやりとりなど、荷物がいつ頃届くのか調べてみることもあります。
そんな時によく見かけるのが「作業店通過」という言葉です。
荷物の問い合わせシステムでよく見かける「作業店通過」とは、どういう状態をさすのでしょうか。
今回はヤマト運輸の「作業店通過」の意味と、荷物はどのような過程を経て届くのかなど解説します。
目次
作業店通過の意味と状態とは何か?!
上記が「クロネコヤマトの荷物お問い合わせシステム」のページです。
一度に10件の荷物の状況を追跡することが可能となっています。
12桁の問い合わせ番号を入力すると荷物の状況が表示され、日付の横に「作業店通過」と出てきました。
この状態のとき、その荷物はどこにあるのでしょうか。
作業店通過ページの下に、このように詳細が出てきました。
日付、時間の横に宮城ベース店という記載があります。
受付したセンターから、地域の荷物を集約するベース店に到着済みで、チェックを通過した状態です。
作業店というのは「配達担当センターへ仕分けるための作業店(ベース店)」のことで、「作業店通過」はこの作業店(ベース店)を通過したという状況を表しています。
荷物を仕分けるための作業店で仕分けされた荷物が、配達担当センターへ移動している状態ということですね。
複数の作業店を通過することもある
これはGoogle検索して表示される画面です。
お問い合わせ番号を入力して検索するとこのような表示が出てきます。
この例では発ベース店と着ベース店の間に、経由しているベース店があります。
このように配達が遠距離になると、複数の作業店を通過することがあるようです。
それ以外、関東エリア内の配達で、複数の作業店を通過するケースもあります。
荷物受取から作業店通過・完了までの流れ
ヤマト運輸の「荷物お問い合わせシステム」のページで配達状況を確認してみると、追跡情報に確認時点での荷物の状況が表示されています。
その流れを解説します。
①荷物受付
「荷物受付」の表示になっている場合、荷物はヤマト運輸の営業所や支店にある状態です。
営業所に荷物を持ち込み配送依頼をすると、その時点で「荷物受付」表示となります。
コンビニなどから荷物を発送した場合、その時点では「伝票番号未登録」状態なので、問い合わせ結果に反映されていません。
ヤマト運輸のドライバーがコンビニ等から荷物を集荷し、伝票番号がヤマト運輸に登録されれば、問い合わせ結果に状況が出てきます。
②発送
営業所や支店から荷物が送りだされると、問い合わせ結果の表示は「発送」に変わります。
荷物が営業所や支店を出て目的地に動き出した状態です。
ただ荷物がすぐに送り先の都道府県に向かうとは限りません。
営業所や支店を出た荷物は都道府県各支部にある拠点「発ベース店」にいったん集められ、そこから行先ごとに仕分けされてから、送り先の都道府県の拠点「着ベース店」に送られます。
先ほど説明したように、この発ベース店と着ベース店の間に、経由する別のベース店が出てくることもあります。
③作業店通過
荷物が各都道府県の配送拠点となっている「発ベース店」から「着ベース店」へ送られると、「作業店通過」の表示に変わります。
荷物によっては発ベース店と着ベース店の間に、経由ベース店が挟まることもあります。
上記の例の場合、発ベース店が宮城ベース店で、着ベース店が福岡ベース店です。
ベース店(作業店)の間を荷物が移動している段階が表示されています。
④配達店到着
着ベース店に到着した荷物が配達担当の営業所や支店に到着すると、表示が「作業店通過」から「配達店到着」に変わります。
配達店到着という表示になっている場合、荷物はすでに最寄りのヤマト運輸営業所や支店にある状態、もしくは送り先に向けて配送中です。
(配達中の場合、表示が「配達中」になる場合もあります)
⑤配達完了
荷物が送り先住所へ無事に届けられ、受け取り主からサインをもらうと、表示は「配達店到着」から「配達完了」に変わります。
現代では担当ドライバーが専用端末を操作し、荷物を届けたことをその場で連絡し、すぐに反映されるようになりました。
届け先が不在の場合、不在連絡票がポスト等に投函され、画面表示には「持ち帰り(ご不在)」と表示されます。
配達距離が遠いほど「作業店通過」状況が変わらない
配達距離が遠くなればなるほど、「作業店通過」から状態が動かなくなります。
送り先までの距離がそれほど遠くなければ、だいたい翌日配達されますが、配達距離が長くなるほど間に入る作業店が多くなったり、作業店から作業店までの時間が長くなったりします。
【本州】作業店通過から完了まで約1日
こちらの例で確認すると、発ベース店から着ベース店までの移動に中1日入っています。
発ベース店の宮城ベース店を出てから、経由ベース店となる厚木ゲートウェイベース店を通り、最後に着ベース店の広島ベース店に到着です。
発送から担当ドライバーが配達するまで2日かかっていますね。
このように配達距離や配達地域などにより、複数の作業店を通過すると本州内の移動で約1日かかるようです。
ただ近距離の作業店への移動などは、同日中に作業店への移動が完了することもあります。
【沖縄・離島】作業店通過から5日程度かかる
沖縄や離島の場合、悪天候や交通状況等の影響を強く受けます。
離島に荷物を届ける場合、飛行機や船などを利用することもあり、台風や強風、雪などによって荷物を移動できないこともあるのです。
テレビショッピングやインターネットショッピングでも、商品を購入する際、離島への配送には時間がかかりますとアナウンスされることがありますね。
荷物の配達状況が「作業店通過」となってからなかなか動かないと心配になりますが、沖縄や離島は「作業店通過」となってから5日程度様子を見た方がいいようです。
距離や状況によっては1週間程度かかるケースもあります。
「作業店通過」から状況が変わらない場合の対処法
「作業店通過」の表示のまま状況が変わらない場合はどうすればいいでしょうか。
大切な荷物がどこにあるのか、不安になってしまうこともあると思います。
原因はいくつか考えられますが、以下のように対処してください。
少し待ってみる
ヤマト運輸の「荷物お問い合わせシステム」には「お届け予定日時」が表示されています。
この日時は目安となりますが、天候や交通状況等により変動することもあります。
また遠方への荷物の場合は、都道府県をまたいで輸送するため、日数を要する場合もあるようです。
荷物の受付時間や発送時間によって荷物が移動し始めるのが翌日になることもあるため、本州内の移動であっても1日から2日程度待ってみましょう。
ヤマト運輸に連絡してみる
1日から2日待ってみても表示が変わらない時や、急ぎの荷物の場合、ヤマト運輸に直接連絡を取りましょう。
連絡先は荷物のお問い合わせシステムに表示されている担当店のほか、ヤマト運輸総合サービスセンターや各都道府県・地域のサービスセンターがありますので、そこに連絡してみてください。
問い合わせをする際には、送り状に記載されている「問い合わせ送り状番号」を用意してから電話しましょう。
沖縄や離島の場合、発送から到着まで1週間程度かかることもあります。
配送状況を調べる方法【ヤマト運輸公式サイト】
ヤマト運輸の公式サイトで配送状況を調べる方法です。
ヤマト運輸公式サイトの「荷物お問い合わせシステム」ページから、荷物の状況を確認します。
- 荷物お問い合わせシステムを開く
- 送り状番号入力画面が表示されたら調べたい荷物の送り状番号を1つ以上入力する
(最大10件を1度に確認できる) - お問い合わせ開始をクリップ・タップする
- 発送状態を確認できる
配送状況を調べる方法【ヤマト運輸公式アプリ】
スマートフォンにヤマト運輸の公式アプリを登録しておけば、アプリから簡単に荷物の状況を調べることが可能です。
ヤマト運輸公式アプリから荷物の配達状況を確認するには、以下のように行ってください。
- 公式アプリを開く
- に元お問い合わせ欄(固定)が表示される
- 空欄に送り状番号を入力
- 問い合わせるをタップ
- 荷物お問い合わせシステムに遷移するので荷物状況を確認する
配送状況を調べる方法【Google】
荷物の配送状況はGoogleの検索エンジンを利用して調べることも可能です。
- Googleの検索ボックスに送り状番号を入力して検索
- 国内主要宅配会社の追跡状況を確認できるリンクが表示される
- 表示された中から「ヤマト運輸の荷物」をクリック・タップ
- 荷物お問い合わせシステムの追跡画面につながるので荷物状況を確認する
複数の荷物を1度に確認することはできませんが、1つの荷物を追跡したい場合は最も早く確認できる方法です。
指定日時を過ぎても荷物が来ない原因とチェック方法
クロネコヤマトでは基本的に、指定された日時に荷物の配達が完了するはずです。
しかし稀ですが、指定日時を過ぎても荷物が送り主に到着しないことがあります。
その場合、以下のような原因が考えられます。
- 台風・自身・豪雨といった自然災害により遅れている
- 事故・渋滞・道路規制など突発的な道路事情により遅れている
- 集荷や配達が一時的に集中し遅れている
お届け先周辺の道路状況に影響がなくても、配送ルートに何らかの道路事情が影響している可能性があります。
その場合は遅延が発生することもあるのです。
この場合は追跡情報・センターの営業状況・遅延状況をチェックしましょう。
羽田クロノゲートベースとは?
ヤマト運輸は営業所に届いた荷物をベース店に集約し仕分けてから、送り先に発送するというシステムです。
お客様から預かった荷物を取扱店やコンビニで受け取り営業所に集められると、ベース店によって仕分けられ「センター」に運ばれます。
センターで再び仕分けされた荷物は、担当ドライバーがお届け先に配達します。
こうしたベース店の中で最も大きなベース店となっているのが、「羽田クロノゲートベース」です。
ヤマト運輸の複合施設である羽田クロノゲートベースは日本最大級で、365日・24時間稼働し続けるヤマト運輸の心臓のような施設となっています。
こちらは事前申し込みすれば見学も可能です。
ではここからは羽田クロノゲートベースを通過した例などを紹介していきます。
羽田クロノゲートベースを作業店通過した例を紹介
東京都から奈良県
荷物状況 | 日付 | 時刻 | 担当店名 |
発送 | 3/2 | 11:20 | 大井1丁目センター |
作業店通過 | 3/2 | 13:55 | 羽田クロノゲートベース |
配達完了 | 3/3 | 11:22 | 富雄元町センター |
東京都品川区の大井1丁目センターから発送した例です。
同日中に作業店である羽田クロノゲートベースを通過しました。
翌日には奈良市内の富雄元町センターに到着し、午前中に配達完了となっています。
北海道から静岡県
荷物状況 | 日付 | 時刻 | 担当店名 |
発送 | 8/19 | 14:20 | 札幌中央市場センター |
作業店通過 | 8/20 | 19:45 | 羽田クロノゲートベース |
配達完了 | 8/21 | 11:05 | 富士鷹岡センター |
北海道の札幌中央市場センターより発送した例です。
翌日の夜間に作業店である羽田クロノゲートベースを通過しました。
翌朝には静岡県富士市内の富士鷹岡センターに到着し、午前中に配達完了となっています。
岐阜県から神奈川県
荷物状況 | 日付 | 時刻 | 担当店名 |
発送 | 7/3 | 17:45 | 多治見駅前センター |
作業店通過 | 7/4 | 01:38 | 千葉ベース店 |
作業店通過 | 7/4 | 08:15 | 羽田クロノゲートベース |
配達完了 | 7/4 | 14:55 | 横浜上大岡センター |
岐阜県の多治見駅前センターから発送した例です。
翌日にあたる深夜、作業店である千葉ベース店・午前中に羽田クロノゲートベースを通過しています。
午後には神奈川県横浜市港南区の横浜大岡センターに到着、4時55分に配達完了となっています。
アメリカから千葉県
荷物状況 | 日付 | 時刻 | 担当店名 |
海外荷物受付 | 4/22 | 15:33 | 米国ヤマト運輸ロサンゼルス宅急便支店 |
海外発送 | 4/23 | 08:20 | 米国ヤマト運輸ロサンゼルス宅急便支店 |
国内到着 | 4/26 | 01:55 | YGL羽田クロノゲート支店 |
発送 | 4/26 | 07:55 | 国際宅急便サービスセンター(羽田) |
作業店通過 | 4/26 | 21:01 | 羽田クロノゲートベース |
作業店通過 | 4/27 | 01:32 | 船橋ベース店 |
配達完了 | 4/27 | 14:20 | 市川妙典駅南口センター |
米国ヤマト運輸ロサンゼルス支店より発送した例です。
3日後に羽田クロノゲート支店に到着しました。
国際宅急便センターを経て、作業店である羽田クロノゲートベース、翌日には船橋ベースを通過しています。
配達店に到着後、14時20分に配達完了となっています。
これらの例のように、データを見る限り「作業店通過」羽田クロノゲートベースの表示が出た翌日には、配達完了していることがわかります。
参考にしてください。