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Googleフォトは怖い?「勝手に共有」を防ぐために気をつけること

Googleフォトは家族や友人と写真などを共有できる便利なサービスですが、絶対に安全というわけではありません。

中にはクラウドサービスでプライベートを共有することが「怖い」と感じる人もいます。

この記事では、Googleフォトのセキュリティや操作ミスによる「誤共有」の危険性、また安全に使うために気を付けることなどを紹介します。

目次

Googleフォトが怖いと言われる理由

Googleフォトは基本的には安全なサービスです。

しかし、使い方によっては「怖い」と感じることや、トラブルが発生する可能性もあります。

ここではGoogleフォトが怖いといわれる、主な理由を紹介します。

写真や動画が勝手に共有される可能性

よくいわれるのが、Googleフォトにアップロードした写真や動画が勝手に共有されるのではないか、という不安です。

しかし、ほとんどの場合は操作や設定のミスといった「誤まって共有」することによって起こったトラブルです。

外部からのハッキングなどは不可抗力ですが、大きなデータ流出事故は、Googleフォトでは今のところ起きていません。

操作ミス以外で、勝手に写真が共有されてしまうリスクは低いといえます。(ゼロではありません)

アカウント乗っ取りやハッキングのリスク

操作ミスをしなくても、自分の写真や動画が勝手に共有されてしまう可能性に「ハッキング」があります。

悪意のあるユーザーからデータを盗まれることは誰にでもあり得ることであり、セキュリティへの注意は非常に重要です。

ただし、ハッキングのリスクはGoogleフォトに限らず、ほぼ全てのWebサービスにおいて起こり得ます。

サービスを正しく使うことで、リスクは最小限に抑えられるでしょう。

Googleフォトに写真を保存する際の注意点

誤った操作や設定ミスによる「本来は共有したくない相手に共有されてしまうこと」を防ぐには、正しい知識が必要です。

ここでは、Googleフォトで写真や動画を共有する際の注意点を紹介します。

位置情報がオンになっていると共有時にバレる

スマートフォンのカメラで撮影した写真には「位置情報」が記録されています。

GPS機能を使って撮影場所の緯度・経度情報が自動的に写真データと共に記録される仕組みで、「ジオタグ」や「Exif情報」と呼ばれる情報です。

写真に記録された位置情報データから、自宅などの場所を特定されるおそれがあります。

これを防ぐには、Googleフォトの設定で「位置情報オプション」をオフにしておきましょう。(詳しい手順は以下で解説)

「性的」と判断される恐れのある写真はアップしない

Googleフォトのアルバムに、ヌードなどの性的な(またはそれを連想させる)画像や動画を保存すると、アカウントが凍結されてしまうことがあります。

意図しないケースでも、子どもが(プールや海で)裸になっている写真が「性的」と判断されてしまうことがあります。

ただし、これは「子どものプール写真をアップすると絶対に凍結される」ということではなく、中にはそういったケースがあるという程度です。

子どものプール写真をあげても何も起こらないケースも多数あります。AIが判定しているために間違いも起こることを理解しておきましょう。

いずれにしても性的、またはポルノを疑われる写真は、共有アルバムにはアップロードしないほうが無難です。

Googleフォトを安全に使うために気をつけること

Googleフォトが怖いといわれる主な原因は、誤共有位置情報の流出、アカウント凍結などです。

これらの危険を回避するために、Googleフォトを使う際に気をつけることを紹介します。

Googleアカウントの2段階認証をする

まずはGoogleアカウントの管理を徹底します。

第三者からの不正ログインや乗っ取りを防ぐためにも、2段階認証は必ず設定しましょう。

これによってリスクを大幅に軽減できますし、万が一アカウントが乗っ取られたときにも即時に通知が来るので被害を最小限に抑えることができます。

GoogleアカウントはGメールやドライブなど、フォト以外のサービスとも紐づいているので、十分注意して管理しましょう。

パスワードを定期的に変更する

Googleアカウントのパスワードを定期的に変更することも、怖いと思わずにGoogleフォトを適切に利用するためのポイントです。

アカウントが乗っ取られにくくなるので、定期的に変更しましょう。

他人とデバイスやアカウントを共有しない

スマートフォンやタブレットを家族で共有して使っている人もいます。

しかし、セキュリティの観点からみるとおすすめできません。

デバイスを共有している他の人が、間違って自分の写真や動画をアップロードしてしまう可能性があるからです。

同じデバイス内でアカウントを使い分ける方法もありますが、自動ログイン機能によって思わぬトラブルに発展する可能性もあります。

他人とデバイスやアカウントは共有しないようにしましょう。

見られたくない写真は、そもそもアルバムにしない

そもそも、他人に見られたら困るような写真や動画は、共有できる場所にアップロードしないことです。

共有アルバムに入れた写真は、許可されたアカウントが全員閲覧可能になります。

共有相手の管理だけで足りるなら問題ありませんが、他人に見られたくない写真や動画は、クラウド上にはアップしない方が確実です。

共有されているか確認する方法

Googleフォトでアルバムが共有されているか確認するには、主に以下の2つの方法があります。

  1. 共有アイコンをタップして一覧を見る
  2. アルバム共有先のアイコンで確認

スマートフォンで共有アルバムを開くと、最初の画像の下に「そのアルバムを共有しているアカウントのアイコン」が一覧で表示されます。(丸にイニシャルや名前の漢字など)

誰と共有しているのか、アルバムごとに分かります。

位置情報をオフにする

位置情報を共有したくない場合は、以下のいずれかの方法で行います。

  1. カメラ自体の位置情報をオフにする
  2. Googleフォトの位置情報オプションをオフにする

Google フォトで写真の共有位置情報をオフにするには、次の手順に従います。

Google フォトで写真の共有位置情報をオフにする

Googleフォトを開く→上部にあるプロフィールアイコンをタップ→「フォトの設定」→プライバシー→位置情報オプションの順にタップ

 

また、写真撮影時にデバイスによる位置情報を記録しない場合は、以下の手順で設定します。

カメラアプリの位置情報をオフにする

設定アプリ→プライバシーとセキュリティ→位置情報サービス→一覧から「カメラ」を選択→「しない」にチェック

モバイルデータ通信利用での共有はやめる

モバイルデータ通信利用にGoogleフォトをバックアップするのは控えましょう。

モバイルデータ通信は通信量を多く消費するだけでなく、写真を撮った際にリアルタイムに写真が意図せず共有され、個人情報が漏洩する怖い事態になる可能性があります。

同期・バックアップの設定をオフにする

Googleフォトの同期・バックアップをオフにすることで、位置情報などが漏れる可能性が低くなります。

その理由は、モバイルデータ通信やWi-Fiに関係なく、リアルタイムにGoogleフォトに保存された写真や動画を共有やアップデートされなくなるからです。

(1)Googleフォトの右上のアイコンをタップし、設定画面へ

(2)バックアップがオフになっていることを確認する。

バックアップがオンになっていれば、オフにしましょう。

共同編集とコメント評価をオフにする

Googleフォトの規約を見ると、アカウントが無効となる可能性があるものとして、児童虐待・いじめ・脅迫などの違法行為に関連した写真や動画があります。

こうした写真や動画をアップロード、または共有した場合、ポリシー違反となってアカウントが無効になることもあります。

自分が規約に反するものをアップしないことは当然として、メンバーとの共有アルバムにデータを投稿した場合でもアカウントが失効してしまう可能性があるので注意が必要です。

アルバムについては共同編集とコメント・評価をオフにしておくことをおすすめします。アルバムの右上のオプションから、共同編集とコメント評価をオフにしましょう。

Googleプログラムポリシー

写真やアルバムを共有するときに気をつけること

Googleフォトのアルバム共有は、メールで送信するなどの方法に比べると圧倒的に手間のかからない便利な方法です。

しかし、共有が簡単であるがゆえに発生するトラブルもあります。

ここではアルバム共有時の注意点を紹介します。

共有する相手を間違えない

Googleフォトで写真やビデオをシェアするときに気をつけたいのが誤共有、つまり相手を間違えてシェアしてしまう人為的ミスです。

Googleのアカウントアイコンが一文字(SやKなど)だと、同じイニシャルの相手を間違えて共有してしまう可能性があります。

他人アカウントの表示名はこちらでは変えられないため、紛らわしい相手がいる場合は慎重に共有しましょう。

アルバム共有リンク(URL)をむやみに発行しない

Googleフォトの共有方法の一つに、アルバムURLの発行があります。発行した共有用URLをメールやLINEなどで送ればアルバムに招待(共有と同じ意味)できます。

この方法は簡単に複数人とアルバムが共有できますが、URLを知っている人なら誰でもアクセス可能になる問題があります。

URLが広がると、(見られたくない)他人にまで、アクセスされる可能性があります。

共有アルバムのURL発行は、慎重に行うべきです。

Googleフォトを削除するときの注意点

Googleフォトは、不用意な共有を避けたりバックアップ容量を確保したりするために、定期的に不要な写真や動画を消去していくことがおすすめです。

そこで、Googleフォトの削除と注意点を解説します。

Googleフォトで写真を削除すると端末側も削除

基本的に端末とGoogleフォトは連動しているので、Googleフォトで写真を削除すると端末に保存された写真も削除されます。

iPhone

Googleフォトの写真や動画をiPhoneで削除するときは写真を選択し、ゴミ箱アイコンをタップすると、ゴミ箱に移動という青いボタンを押せば削除できます。

Android

Androidの場合も、写真や動画を選択し、ゴミ箱アイコンをタップすると、「Googleアカウント及び同期しているデバイスから写真を削除しますか?」という文章が出現します。「ゴミ箱に移動」をタップすれば削除できます。

iPhoneやAndroidに関係なく、バックアップと同期がオンになっている場合、削除した写真や動画はゴミ箱に60日間保存されたあと、完全に削除されます。

Googleフォトはオンラインストレージ

Googleフォトはオンラインストレージなので、基本的に同じGoogleアカウントを使用している全てのデバイスから削除されます。

しかし、操作方法によっては、クラウドのみを削除したり、端末のみを削除する方法があります。その操作方法を解説します。

Googleフォトで端末のみ写真を削除する方法

次は、Googleフォトのクラウド上にデータを残し、端末のみ写真を削除する方法を解説していきます。

端末のみのデータを削除したい場合、iPhoneとAndroidは操作方法が一緒です。端末から削除したい場合は、「元のファイルをデバイスから削除」をタップして、「デバイスから削除」という項目を選択してください。

Androidの場合、端末からのみ削除したい写真がある場合は「デバイスから削除」を選択することで写真を削除できます。

Googleフォト上のみ写真を削除する方法

iPhoneのiCloudなど、Googleフォトと別の写真保存アプリを利用している場合で、Googleフォトのアプリ内のみ写真を削除する方法があります。

SafariなどのブラウザやPCからGoogleフォトにアクセスし、写真や動画を削除することで、Googleフォトのクラウド内の写真は消えて端末(PC)に残るはずです。しかし、公式の方法ではないので、実行する時は自己責任で行いましょう。

他の写真クラウドサービスとの比較

クラウドで共有できる写真サービスはGoogleフォトだけではありません。

類似のサービスとしては、「iCloud写真」「Amazonフォト」などが人気です。

操作方法やアップロードできる容量は、サービスによって異なりますが、基本的な機能はGoogleフォトと変わりません。

セキュリティの強さやハッキングリスクも特筆すべき違いはないといえます。

Googleフォトの代わりにローカルストレージを使ってみる

Googleフォトが有料化となってから、Googleフォトの代替として、ローカルストレージを利用する人も多くなっています。

便利に使えていたGoogleフォトも、費用が掛かってしまうなら別のものを検討する方も多いでしょう。

これからGoogleフォトではなく、ローカルストレージをストレージサービスとして利用する場合、その使い方や注意点を理解しておく必要があります。

ローカルストレージをGoogleフォトのストレージ代替として利用する方法を知っておきましょう。

ローカルストレージの特徴

ローカルストレージというのはパソコンのハードディスク「HDD」や外部記憶装置「SSD」のことです。

内部ストレージと外部ストレージいずれもローカルストレージであり、インターネット経由でアクセスできる遠隔地のストレージは「リモートストレージ」といいます。

つまりローカルストレージはGoogleフォトのようにインターネットに接続していないと利用できないものではなく、自分が持っている端末で利用できるものです。

インターネットに接続しなくても利用できるのが大きなメリットです。

ローカルストレージに写真を保存する方法

ローカルストレージにスマホから写真を保存するのは簡単で、GoogleフォトやiCloudなどの写真ストレージサービスからそのまま端末に保存できます。スマホのカメラロールからそのまま保存することも可能です。

パソコンからローカルストレージに保存する場合は、スマホの写真をパソコンに転送するという形で行います。転送はUSBケーブルを直接接続すれば、すぐに写真を転送できますし、Wi-Fiを経由して転送することもできます。

いずれも面倒なことなく保存できますが、PCやスマホの容量がいっぱいになったら保存できなくなります。

デバイスの容量をよく確認の上、利用するようにしましょう。

ローカルストレージとクラウドストレージを連携してバックアップを!

ローカルストレージに保存した写真もそうですが、PCに関してもスマホに関しても、トラブルがあってから後悔しても仕方ありません。データを保全するために、バックアップを取っておく方が安心です。

ローカルストレージに保存してある写真をクラウドストレージと連携させ保存します。

Googleフォト、Amazonフォトなどにローカルストレージ内の写真を丸ごと保存してもいいですし、絶対になくしたくない写真だけ保存してもいいでしょう。

リモートストレージに写真を置くのは不安ということであれば、外付けのHDDやUSBメモリーを使ってもいいと思います。

またバックアップを利用すれば、自動的にバックアップを取ることもできます。

まとめ

Googleフォトをはじめとする写真や動画を共有するクラウドサービスは、使い方を間違えなければ大きな危険性はありません。

しかし、まったくノーリスクということはありません。

操作ミスによる誤共有してしまう可能性もありますし、ハッキングのリスクもゼロではありません。

他人に見られたらダメージがあるような写真や動画は、Googleフォトには保存しないことが重要です。

また、写真のバックアップはオフにしておくことで、自動的にアップロードされることを防げます。

正しく使って、快適に写真共有サービスを楽しみましょう。