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疑似体験で新たな学び「バーチャルクラスルーム360~VCR360」を紹介

オンライン授業導入後の教育現場では、学習成果向上のためVRテクノロジーを活用した教育システムが注目されています。「バーチャルクラス360」はタブレットを活用し、VR空間での授業や学校行事の疑似体験が可能。「見る授業」だけでは補えない能動的な学びに貢献します。

「バーチャルクラスルーム360~VCR360」とは?

 

「株式会社SUN Reality(サンリアリティ)」が開発・運営する「バーチャルクラスルーム360」(以下VCR360)は、360°の静止画や動画で創られた仮想空間内で、さまざまな疑似体験ができる新たな学びのツールです。

「VCR360」のポイント

  • シンプルな操作で、簡単にバーチャル空間を利用した授業やイベントが実施できます。
  • 生徒募集活動(部活動紹介・授業体験)、体験型学習、各種イベントなど幅広いシーンで利用可能。
  • 360°静止画・動画の仮想空間(VR)内では、音声通話などを利用し教員と生徒が双方向で、リアルタイムにコミュニケーションを図れます。

「VCR360」の利用方法

生徒側(参加者)

スマートフォンやタブレットで簡単に、場所を選ばず授業やイベントに参加可能です。

【生徒側フロー】

1.事前に専用アプリをダウンロードしておく。

2.アプリに登録し、アプリ上で授業 (イベント)などを予約する。

3.開始時間に合わせアプリで入室し、授業に参加する。

教員側

PCを利用し配信します。コンテンツは、各学校の課題や目的に合わせ、動画や静止画を組み合わせて作成可能です。

【教員側のフロー】

1.実際の現場を事前に360°動画などで撮影。編集ソフトなどで簡易に編集・保存する。

2.配信する開催日程をプラットフォームに設定。

3.配信時間に、PCでガイド役として授業(イベント)をスタートする。

「VCR360」開発までの経緯

今回の取材ではサンリアリティ様より、この「VCR360」の開発までの経緯をうかがいました。

はじまりはJTBの「バーチャル修学旅行360」

2020年新型コロナウィルスの流行により、子供たちの学校生活が一変。オンライン授業が本格導入され、同時に修学旅行などさまざまな行事を今までのように行うのは、ほぼ不可能となりました。

その状況下で(株)JTB様「バーチャル修学旅行360」の企画から運営サポートまでを受託。2021年3月末段階で9000名以上の生徒が参加し、満足度95%を超える素晴らしい結果となったそうです。この企画が「VCR360」開発のきっかけとなりました。

YouTube:JTB/バーチャル修学旅行360京都・奈良編PV

「バーチャル修学旅行360」開催を通しての気づき

●日々試行錯誤を繰り返している先生方や、修学旅行や学校行事など体験できない子供たちを身近で見て「新たな学びの形」のサポートツールの必要性を実感。

●VRテクノロジーの活用が、生徒たちの学びの姿勢、学習効果向上に役立つと再確認。

  • VR空間での疑似体験を通して「いつか実際に行ってみたい!」とリアルでも興味、関心を示してくれたこと。
  • 空間内での双方向コミュニケーションが、主体的な学び(アクティブラーニング)を促進。より深い学びに繋がったこと。

VCR360は、喪失した学習機会をテクノロジーで取り戻し学習成果の提供に向けて、開発されました。

「VCR360」のできること

VCR360は、各学校の目的に合わせて幅広く活用可能です。

1.【生徒の主体性や学習意欲を高める探究型学習】

VCR360を活用すると、新たな視点から物事を見られたり、現場に行ったような臨場感の中、双方コミュニケーションを取りながら、考えたり調べたりできます。そのため生徒たちが「面白い!」と感じ、課題に取り組んでいけます。

  • 自ら映像を制作、編集
  • プレゼンテーションを考える
  • バーチャル空間を活かしたプレゼンテーションの実施
  • フィードバックを受ける

上記のような学びの循環やスパイラルで、探求する本来の楽しさが生徒たちに伝わりやすくなります。本やインターネットで情報収集する「調べ学習」では得られないような、学習意欲の向上や主体性のある学びへと繋がります。

2.【全国どこからでも可能な体験型学習】

中高生が「自分は何に興味があるのか」見つけるきっかけとしても、VCR360を活用できます。職業体験や農業体験、科学実験、工場見学など生徒の興味関心に沿った体験型学習がリモートで実施可能です。

VRテクノロジーは、世界各国の企業でも研修に利用され、年々その技術力も向上しています。

3.【新しい時代のハイブリッド型学校行事】

VRテクノロジーを活用したイベントは、生徒たち自身が映像コンテンツのクリエーターとなり、自分たちのメッセージやアイディアを詰め込んだ作品を発表することができます。そして生徒たちの熱気が伝わってくるかのような「リアルに近い体験」を視聴者に届けられるのです。新しい時代のイベントづくり、学校行事が行えます。

4.【より“繋がり”を感じられる国際交流】

VCR360の「360°動画+空間内リアルタイム音声通話システム」を利用するとリアルに近いコミュニケーションが可能となり、高い学習効果が期待できます。

これまでも日本と海外をオンラインで繋ぎ、生徒たちが交流する機会はありましたが、このVRテクノロジーの活用でより繋がりが感じられ「彼らが住んでいる国に行ってみたい! 直接会って話してみたい!」と海外に興味を持つきっかけにもなります。

5.【ただ「行く」だけではない、学びの深い修学旅行】

コロナ禍のバーチャル修学旅行も需要はありましたが、アフターコロナにおいても事前・事後学習にVCR360が役立ちます。活用方法はさまざまですが、事前学習で訪問先を前もって知れば、実際にやってみたいことや行ってみたい場所が明確になります。そのため旅行計画を生徒たちで作成するなど、主体性重視の修学旅行が実施可能です。

VRテクノロジーの活用で修学旅行の価値が高められ、改めて深い学びの機会となります。

今後追加予定のサービス

VCR360の利便性をより向上させるためにさまざまな教育コンテンツが必要と考え、現在動画・静止画コンテンツ共有サイト「バーチャルライブラリー360」の製作が進行中。授業科目や目的に応じて検索し、速やかに活用したいコンテンツが入手可能となります。

SDGs関連/ 修学旅行先/ 地理、歴史/ 地域の魅力/ 株式会社JTBの用意した映像コンテンツなど

またGIGAスクール構想実現のため、授業実施の「プラットフォーム」、授業に利用する「教育コンテンツライブラリー」という両輪をしっかりまわすため、下記の内容を強化し事業をすすめていらっしゃるとのこと。

  • 学校の先生目線に立ったサービスとサポート設計
  • デジタル教科書を出版している出版会社との連携
  • TV番組作りの実績があり、こだわりのストーリー、映像を手掛ける映像製作会社との連携

まとめ

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