最近、PC本体に触ってみたら以前より熱くなっているような気がする、CPU温度を確認してみたい。こんな経験があるかもしれません。本記事では、Windows10搭載PCでCPU温度確認を行う方法をご紹介します。フリーソフトも紹介しますので参考にしてみてください。
目次
CPU温度確認をWindows10で行うには?
Windows10搭載のPCで、CPU温度を確認するにはどうしたら良いのでしょうか?
- Windows10にプリインストールされているツールを使う
- フリーソフトを使う
など、さまざまな方法があります。
代表的な確認方法として、順番に操作手順など解説していきます。
【CPU温度の確認法】①パフォーマンスモニター
Windows10には、パフォーマンスモニターというコンピュータ管理用のツールがプレインストーㇽされています。パフォーマンスモニターは、PCの各種性能値をリアルタイムで表示するツールで、CPU温度もこのパフォーマンスモニターで確認することができます。
パフォーマンスモニターを開く手順は以下のとおりです。
Windowsマークを右クリック→「コンピュータの管理」→「コンピュータの管理(ローカル)」→「システムツール」→「パフォーマンス」→「モニターツール」→「パフォーマンスモニター」でモニタ画面を表示させることができます。
パフォーマンスモニターを開いただけでは、CPU温度は表示されません。CPU温度を確認するには、表示項目の追加が必要です。手順は以下のとおりです。
パフォーマンスモニターのプロパティを選択→データータブを選択→追加を選択→「Theral Zone Information」→「Temperature」→「追加」→OK。
これで追加されます。CPU温度の表記はケルビン表記です。グラフの範囲は300~380として、表示された数値から273を引くと摂氏でCPU温度が確認できます。
なお、使用しているPCのマザーボードの仕様などによっては、パフォーマンスモニターがCPU温度が確認できない場合もあります。上記の手順でCPU温度が確認できない場合は、フリーソフトを使う方法を試してみてください。
【CPU温度の確認法】②フリーソフト「CoreTemp」
CoreTempはCPU温度の確認を中心としたシンプルなモニタリング用のフリーソフトです。CPU温度をコアごとに確認できます。
表示項目は、コアごとのCPU温度のほか、周波数・定格電圧(VID)・熱設計電力(TDP)なども見ることができます。さらには、CPUのモデルナンバーやアーキテクチャ、ソケット形式、製造プロセスやリビジョンといったCPU構造に関するデータも表示されます。CPU温度やCPU負荷の更新はリアルタイムです。
CoreTempをダウンロード・インストールする手順は以下のとおりです。
公式サイトを開く→DOWNROADアイコンを選択→ダウンロードされたexeをダブルクリック→セットアップが開始されるので指示に従う
使い方は、ディスクトップに作成されるアイコンをクリックするだけです。Temperatures Redingsの項目として、コアごとに、CPU温度の現在値・最大値・最小値が表示されます。
【CPU温度の確認法】③フリーソフト「HWMonitor」
HWMonitorはCPUID社製のフリーソフトで、CPU内のさまざまなハードウェアコンポーネントに関してリアルタイムで状態を表示してくれます。CPUのほか、マザーボードやハードディスクなどについても各種センサー値に対応している便利ソフトです。
CPUに関しては、CPU温度のほか、電圧や消費電力、クロック数や利用率なども見ることができます。
HWMonitorの公式サイトからダウンロード・インストールする手順は以下のとおりです。
公式サイトを開く→SETUP・ENGLISHを選択→DOWNROAD NOW!を選択→ダウンロードされたexeをダブルクリック
使い方は、ディスクトップに作成されるアイコンをクリックするだけです。画面にはCPUコンポーネントのツリーが表示されます。
CPUのTemperaturesの項目を見れば、CPU温度の現在値・最大値・最小値を確認できます。
【CPU温度の確認法】④コマンドプロンプト
CPU温度を確認するには、コマンドプロンプトまたはPowerShellかコマンドを投入する方法も使えます。投入するコマンドは以下のとおりです。
wmic /namespace:\\root\wmi PATH MSAcpi_ThermalZoneTemperature get CurrentTemperature
画面にCPU温度は数値で表示されますが、表示された値のままでは摂氏温度はわかりません。以下の式で変換してください。
変換式:(表示された値)/10-273
なお、Winodws10のバージョン21H1では、コマンドラインツールのWMICは非推奨となっています。Windows PowerShell for WMI を使用するのが無難です。
また、使用しているPCのマザーボードの仕様などによっては、WMIがCPU温度の計測&表示に対応しておらず、CPU温度が確認できない場合もあります。上記の手順でCPU温度が確認できない場合は、フリーソフトを使う方法を試してみてください。
CPUが高温になると故障する可能性があり危険
CPU温度が高い状態が続くのは、PCの故障につながる危険な兆候です。PCが稼働中はCPUはどうしても熱を持ち、フルパワーで動いているときは手では触れないほど発熱します。しかし、この発熱はCPUおよびPCの部品が故障する原因となります。
以下では、CPUが高温になることが及ぼす悪影響について説明します。
【CPU温度の悪影響】①故障率の増加
CPU温度が高い状態が続くと、熱に弱いCPUは故障する可能性が高まります。さらには、CPU周辺のPC部品やマザーボードなどの温度も高くなってしまい、劣化を早めてそれらの寿命を縮めることにつながります。
この結果、CPUやPC部品が故障する可能性が高まってしまいます。一般的には、温度を10℃下げると故障率が半減するといわれています。ただし、保冷材などで急激に冷やすのは、PC内部に結露を招く恐れがあるのでやめましょう。