お役立ち(情報)

Windows Modules Installer Workerが重い!停止してよい?

Windows Modules Installer WorkerがCPUやディスクアクセスを占有して、パソコンが使い物にならないほど重い・動かないという報告があります。

本記事では、その原因や対処法を詳しく解説しますので参考にしてください。

Windows Modules Installer Workerが原因?PCの動きが重いとき

なぜか重い・PCがカクカクするのでCPU使用率を見てみたら、CPUに高い負荷がかかった状態となっていることがあります。
チェックしてみると、Windows Modules Installer Workerというプロセスが動きっぱなしになっており、ハードディスクの使用率も占有状態です。

本記事では、Windows Modules Installer Workerとは何か、またWindows Modules Installer Workerによってパソコンの動きが重い時の扱い方について説明します。

PCの動きが重くなったときに確認したいこと

いきなりパソコンの動きが重くなったときには、まずHDDのアクセスランプを確認してください。
アプリなど起動していない状態なのに、HDDのアクセスランプが点灯し続けていないでしょうか。

アクセスランプが常に点灯し続けているのは、何らかのバックグラウンドアプリがHDDに対し「アクセスし続けている」状態です。
そのためにパソコンの動きが重くなっている可能性があります。

何がHDDにアクセスし続けているのか、特定するためには「タスクマネージャー」をチェックしてみましょう。
タスクマネージャーは「Ctrl+Alt+Delete」で出すことができます。

Windows Modules Installer Workerとは

Windows Modules Installer Workerは、Windowsのアップデートが完了した後に、不要なファイルの削除など「後処理」をするシステムです。
システムにトラブルがないよう、安定的な稼働のために働く重要なアプリともいえます。

ただし、このWindows Modules Installer Workerが働いている間は、CPU使用率が格段に高くなり、ラグが起きてしまうこともあるのです。

タスクマネージャでは「TiWorker」という名で表示されます。

動き始めるとCPUやハードディスクアクセスを占有し、重くなることもしばしばあります。そのため、エントリークラスのPCではほかのプログラムの動作を阻害してしまい、結果PCの動きが鈍くなったり画面がなかなか更新されない状況が続くのです。

Windows Modules Installer Workerの停止は「NG!」

Windowsの最新版がリリースされたら、最新バージョンにアップデートする必要があります。
最近はWindowsの脆弱性を狙った悪意のあるウィルスやハッキングなどが多数で回っており、パソコンのセキュリティを確保するうえでも最新版への更新が必須です。

つまり、Windows UpdateとWindows Modules Installer Workerはセットになっているため、必ず動作させてアップデートを完了させる必要があります。
ここで停止したり、サービスを削除してしまうと、Windows Updateが正しく完了しないことになり、セキュリティ面はもちろんのこと、最悪Windowsの動作がおかしくなる可能性もあります。

PCが重くなったり、必要なプログラムが動かないのは困りますが、停止したりサービスを削除したりしないようにしてください。

Windows Modules Installer Workerが原因でPCが重い場合の対処法

Windows Updateは正常に完了させたいけれど、Windows Modules Installer Workerが重くてPCが使えない状況になるのは困ります。

Windows Modules Installer Workerが重い時の対処法を解説します。

①Windows Update Blockerの使用

Windows Updateが起動すれば、ユーザーが勝手に起動・停止することはできません。

Windows Update Blockerというフリーソフトを使えば、Windows Updateを手動で起動停止できるようになります。

Windows Modules Installer Workerに邪魔されたくない時間帯に、Windows Updateを動かさないように操作できるソフトです。

Windows Update Blockerとは?

Windows Update Blockerは、Windows Updateの起動停止を手動で行うことができます。

ソフトをインストールすれば使えるので、レジストリを操作するなどの専門的な知識がなくても大丈夫です。

Windows Update Blockerのインストール方法

Windows Update Blockerのインストール手順は以下のとおりです。

  1. Windows Update Blockerをダウンロード
  2. ダウンロードしたファイルを解凍する
  3. Wub.exeを実行する

これでインストールは完了です。

小見出し:Windows Updateを停止、再開する方法

Windows Update BlockerでWindows Updateを停止する手順は以下のとおりです。

  1. Windows Update Blockeを起動
  2. サービスを無効にするを選択
  3. 今すぐ適用を選択

Windows Update BlockerでWindows Updateを再開する手順は以下のとおりです。

  1. Windows Update Blockeを起動
  2. サービスを有効にするを選択
  3. 今すぐ適用を選択

Windows Update Blockerを使う際の注意点

Windows UpdateをしないとWindowsは最新の状態にはならず、セキュリティなどに不安を抱えてしまうことになります。

Windows Update BlockerでWindows Updateを停止した場合は、必ず再開してください。
基本的には、Windowsは毎月バージョンアップ版が配布されますので、それに合わせて動かしましょう。

②SoftwareDistributionフォルダーの削除

Windows Updateでは、SoftwareDistributionフォルダーに格納されている情報を使用し、Windows Modules Installer Workerがクリーンアップします。

このフォルダーに破損したファイルなどがあるとWindows Modules Installer Workerの処理時間が長くなる可能性があります。

以下の手順で、SoftwareDistributionフォルダーを削除しておきましょう。
ただし、管理者権限が必要です。

  1. サービス一覧を開く
  2. Windows Updateサービスを一時停止・停止する
  3. 「c:Winows」フォルダーを開く
  4. 「SoftwareDistribution」フォルダで右クリックして削除を選択
  5. サービス一覧を開く
  6. Windows Updateサービスを開始

③TiWorkerプロセスの優先度を変更

Windows Modules Installer Workerはサービス名で、タスクマネージャではTiWorker.exeと表記されます。

タスクマネージャで、TiWorker.exeの優先度を下げることで、他のタスクを実行しやすくすることが可能です。

またWindows Modules Installer Workerが動いて時間がかかっている場合は、逆にTiWorker.exeの優先度を上げて処理スピードを上げ、完了を早めるという手段もあります。

④Windowsアップデートの時間を指定

Windows Updateが完了するにはパソコンの再起動が必要な場合がありますが、パソコンを動かしている時、勝手に再起動されては困ります。

Windows10の場合、パソコンを仕事などで使っている時間帯には、Windows Updateによってシステムが再起動しないようにすることが可能です。
パソコンを利用しているアクティブ時間帯を設定し、Windows updateをしないようにします。

手順は以下のとおりです。

  1. スタートメニューから設定を選択
  2. 更新とセキュリティを選択
  3. Winodws Updateを選択
  4. アクティブ時間の変更を選択
  5. 時間帯を設定

⑤ネット回線の切断

Windows Updateは、インターネットから必要なプログラムやデータをダウンロードするなどネットワークを使用しながら実行されます。

ネットワークを切断することで、一時的に、Windows Modules Installer WorkerのCPU使用率などを下げることができる場合があります。
一時的なものなので、ネットワークに再接続すると再びCPU使用率が上がるかもしれません。

⑥最新版にアップデート

Winodwsのバージョンが古い場合は最新版にアップデートしましょう。

Windows Modules Installer WorkerやWindowsアップデート関連の不具合などによるパソコンの占有状態を解消できる場合があります。

⑦不要なデータの削除

パソコンを長く使っていると、不要なデータがどんどんたまっていきます。
これは、ユーザーが作成更新したデータのみならず、Winodwsやアプリケーションが使用するデータについても当てはまります。

こうした古いデータが蓄積してしまうことが、Windows Modules Installer Workerに悪影響を与える可能性があるのです。

ディスククリーンアップを行い、定期的に不要なデータを削除しておくとよいでしょう。

Windows Modules Installer Workerの停止方法

原則、Windows Modules Installer Workerを停止することはおすすめできません。

しかし、どうしても急ぎでパソコン作業を終えなければならないときなどは、一時的にWindows Modules Installer Workerを停止しましょう。

作業を終えたら停止を解除します。

次はWindows Modules Installer Workerを一時的に停止する方法、停止を解除する方法を解説します。

【停止方法】①サービスを停止

Windowsの管理ツールを使って、Windows Modules Installer Workerサービスを停止することができます。

手順は以下のとおりです。

  1. Windowsのスタートボタン選択
  2. Windows管理ツールを選択
  3. サービスを選択
  4. Windows Modules Installerのダブルクリック
  5. サービス状態で停止を選択
  6. サービス状態の表示が停止に変更されたことを確認
  7. OKを選択

【停止方法】②「タスクの終了」を行う

一日中動作して、Windows Modules Installer Workerが終了せず、PCが重い状態が解消しない場合、Windows Modules Installer Workerを強制終了することも考えましょう。

手順は以下のとおりです。

  1. Ctrlキー+Shiftキー+Escを同時に押してタスクマネージャを表示する
  2. Windows Modules Installer Workerで右クリック
  3. タスクの終了を選択

なお強制終了するとWindowsOSが壊れるなどのリスクがあるため、どうしてもやむを得ない時には自己責任で行ってください。

Windows Modules Installer Workerの停止に失敗した場合の復旧方法

Windows Modules Installer Workerを停止に失敗し、Windowsが不安定になったり、起動しないといったトラブルが起こることがあります。

不具合やトラブルを復旧するための対処法を、順番に紹介します。

復旧対象のパソコンで復旧する方法

Windows Modules Installer Workerを停止した影響で、Windowsが起動できても動作が不安定になった場合の対処法です。

この方法は「システムの復元ポイント」を作成していることが条件となります。

Windowsでシステムの復元ポイントを作成している場合は、システムの復元により停止する以前の状態に戻せる可能性があります。

手順は以下のとおりです。

  1. タスクバーの検索窓に復元と入力して検索
  2. 復元ポイントの作成を選択
  3. システムのプロパティ画面でシステムの保護をクリック
  4. システムの復元ボタンを選択
  5. 次へをクリック
  6. 復元ポイントを選択
  7. 次へをクリック
  8. 完了を選択
  9. はいをクリック
  10. Windows再起動後に閉じるを選択

別のパソコンを使用する方法

Windowsが起動しないなどOSがクラッシュの状態になってしまったら、HDDに保存されたデータのバックアップを取りましょう。

PCに詳しい方は、PCのカバーを開けて内臓HDDを他のPCにUSB接続し、HDDのバックアップを取ってください。

HDDのバックアップが取れれば、セーフモードからの復旧やWIndowsのクリーンインストールをしてWindowsを正常に戻すことも可能になります。

データ復旧ソフトを使用する方法

Windowsが起動しなくてもPC本体や装置自体に問題がなければ、HDDのデータを取り出すことも可能です。

市販のデータ復旧ソフトの中には有料となりますが、Windowsが起動しないPCからデータを取り出せるソフトがあります。
CDから起動しデータ復旧ソフトによって、外付けHDDなどにデータを移行するものです。

人気のデータ復旧ソフトを以下に紹介します。

ファイナルデータ

パソコンや記憶メディアなどの復元を行います。
パソコンが起動しないときや、保存しているファイルが開かない、消してしまったデータを復元したいときなどにおすすめです。

ファイナルデータで修復可能なデータは、間違って消してしまったデータ、OSのトラブルによってパソコンが立ち上がらない、フォーマットといった「論理障害」によるものです。
落雷でショートしてしまった場合や、水没した、劣化が原因などについては対応不可です。

操作は非常に簡単で、画面にガイドが表示されるため、それに沿って項目を選択していけば完了します。

ファイナルデータ

Wondershare「Recoverit」

35件以上の特許を持った専門的な復元専門ソフトが、Wondershare「Recoverit」です。

SDカード・USBメモリ・ドライブ・ハードディスク、またゴミ箱などからデータを復元してくれます。

「shift+Del」によって削除した場合にも復元可能です。

このソフトの場合、突然停電した場合やウイルスによるデータについても復元できるのが魅力です。
ドキュメント、写真、ビデオ、オーディオ、資料など対応ファイル形式も幅広く安心です。

CDなどで起動用のディスクを作成、パソコンをこのソフトで起動して実行するタイプのソフトとなっています。(無料版で100MBまでは復元可能)

Wondershare「Recoverit」

EaseUS Data Recovery Wizard

EaseUS Data Recovery Wizardは、99.7%の復旧率を誇るデータ復旧フリーソフトです。

外付けHDDや内臓ディスクの復元のほか、パーティションの復元も可能となっています。
またこちらのソフトは、業界初といわれる「無料でNAS復元」ができます。

RAIDアレイの再構築も必要なく、NASに接続できればすぐに無料でデータが復元できるのです。
パソコンに不慣れな方でも安心して利用できるソフトといえます。

無料でダウンロードし、ディスクをスキャンし、リカバリーという3つのステップで完了です。

EaseUS Data Recovery Wizard

業者に頼む方法

WinodwsをインストールしているHDDを自分で復旧しようとして書き換えを行った場合、失敗すると大事なデータまで壊してしまうリスクがあります。

データ復旧事業者に依頼するという方法もありますが、事業者の数が多く価格もさまざまです。

しかも、HDDはいったん復旧作業を行うと使えなくなることもあります。

そのため、安心して任せられる業者を選ぶことが重要です。

まとめ

Winodws Updateの後処理を行うWindows Modules Installer Workerが動作中に、パソコンが重くなるトラブルの解消法などを解説しました。

いくつかの方法がありますが、Windows Modules Installer Workerはパソコンにとって重要な作業を行っています。
急ぎの仕事がなければ極力強制停止は避けるようにしましょう。