DeepLは、さまざまな言語に対応している高性能のAI翻訳ツールです。
ブラウザやアプリで使うこともできますが、ブラウザ拡張機能を使うことで、より便利になります。
本記事では、DeepLの基本機能や拡張機能の使い方をわかりやすく説明します。
DeepLをより便利に活用したいとお考えの方は、ぜひ本記事をお役立てください。
目次
DeepL拡張機能とは
DeepL(ディープエル)は、26言語に対応しているAI翻訳ツールです。(日本語を含めて。2025年2月現在)
通常は、サイト内のフォームに翻訳したいテキストを入力して使うのが一般的ですが、拡張機能を使えばブラウザ上で使うこともできます。
表示されている英語などのテキストを、Webサイト上でそのまま翻訳しながら読んだり、書きながら翻訳したりできるようになります。他にも、数回クリックするだけで、書いた文章を改善するオプションもあります。
DeepLのブラウザ拡張機能は、Google Chrome、Microsoft EdgeまたはFirefoxなどで使えます。
Appleの標準ブラウザであるSafariでは、現在のところ使えません。また、スマートフォンではDeepL拡張機能は使えません。(アプリとサイトのみ)
DeepL拡張機能の3つの使い道
DeepLの拡張機能には、主に3つの使い道があります。
- ページを読みながら翻訳
- 書きながらリアルタイム翻訳
- ラインティングサポート(改善文の提案)
① ページを読みながら翻訳
DeepLの拡張機能の1つ目は、Webサイトを読みながら翻訳する機能です。
通常の使い方はDeepLのサイトで、フォームにテキストを入力して翻訳しますが、英語のサイトなどを読むときには少し不便です。
DeepL拡張機能を使えば、Webページ上の特定の文章や段落を選択して翻訳できます。英語のニュースサイトなどを閲覧する際に便利な機能です。
ただし、「ページ全体を翻訳」はDeepL PRO版のみの機能となります。
②書きながらリアルタイムに翻訳
DeepLの拡張機能は、読むだけではありません。書きながらリアルタイムで翻訳してくれる機能が便利です。
「書きながら翻訳」は、DeepLのサイト上でも使える機能ですが、拡張機能によってより便利になります。
さまざまなテキスト入力場面で、DeepLによる翻訳機能が使える機能です。たとえば、メールやSNSの投稿フォームなどに入力した文章を、瞬時に指定した言語に翻訳できます。
③ ライティングサポート(改善文の提案)
もう1つのDeepLの拡張機能が、ライティングサポート「DeepL Write」です。
英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語での文章作成を支援してくれる機能で、書いた文法をチェックしてくれたり、自然な表現を提案してくれたりします。
明らかな文法ミスだけでなく、「間違ってはいないけど、修正するともっと良くなる可能性」 のある書き方を提案してくれるため、文章力トレーニングにも役立ちます。
無料版とDeepL Proの大きな違いは、翻訳できる文字数の違いです。 無料版では、1回につき翻訳できる文字数は1,500文字までです。
DeepL Proでは、どのプランでも文字数制限はありません。 文字数以外に、登録できる用語・用語集の数も異なります。
DeepL拡張機能の使い方
ここからはDeepLの拡張機能の導入と使い方です。
Google Chromeでの導入手順と、各機能の使い方(読みながら翻訳、書きながら翻訳)の手順を解説します。
DeepL拡張機能の導入手順(Google Chrome)
DeepL拡張機能が使えるブラウザはGoogle Chromeの他、Microsoft Edge、Firefox、Braveなどです。
ここではGoogle Chromeに導入する手順を紹介します。
- Chromeウェブストアにアクセス
- DeepL翻訳の拡張機能ページを開く
- 「Chromeに追加」ボタンをクリック
- 確認ダイアログが表示されるので、「拡張機能を追加」を選択
- インストールが完了すると、ブラウザの右上にDeepLのアイコンが表示される
- アイコンをクリックし、初期設定を行います
- 「読む」と「書く」機能それぞれで翻訳したい言語を選択
他のブラウザでの導入も基本的な手順は同様です。
読みながら翻訳の使い方
続いてDeepL拡張機能を実際に使う(読みながら翻訳)手順は、以下のとおりです。
- ページ上の特定の文章や段落を選択
- 選択した部分の近くに表示されるDeepLアイコンをクリック
- ポップアップで翻訳結果が表示される
他の言語への翻訳や音声再生、コピーなどの機能も利用できます。
書きながら翻訳の使い方
DeepL拡張機能で書きながら翻訳する手順は以下のとおりです。
- メールやSNSの投稿フォームなどで文章を入力
- 入力欄の近くにあるDeepLアイコンをクリック
- 入力した文章が指定した言語に翻訳されます
DeepLアイコンをクリックすると、入力した文章が指定した言語に瞬時に翻訳されます。
例えば、日本語で書いたメールを英語に翻訳して送信できます。
その他のDeepL拡張方法の使い方
DeepL拡張機能は、さまざまな使い方ができます。
- 英語のサイトを日本語に翻訳しながら読む
- 日本語で書いたメールを英語に翻訳して送信する
- TwitterやFacebookの投稿を外国語で読む(書く)
DeepL拡張機能を使うことで、わざわざ翻訳サイトまで行かなくても、そのまま翻訳して使うことができるため便利です。
DeepL拡張機能の料金は?
DeepL拡張機能の料金は以下のとおりです。
プラン | 無料プラン | Starter | Advanced | Ultimate |
---|---|---|---|---|
月額料金 | 0円 | 1,150円/月 | 3,750円/月 | 7,500円/月 |
お試し期間 | - | 30日間 | 30日間 | - |
ファイル翻訳 | 3ファイル | 5ファイル | 20ファイル | 100ファイル |
その他 | 1500字/回まで | 100万文字/1カ月あたり | テキスト文字入力数に上限なし 2,000用語登録可 | テキスト文字入力数に上限なし2,000用語登録可 |
無料プランで翻訳できるのは最大1500字までとなっています。
ちょっとした文章や会話文なら十分に利用できますが、それ以上使いたい場合は、有料プランへの加入を検討しましょう。
DeepL拡張機能のメリット・デメリット
ここでは、DeepL拡張機能のメリット・デメリットを説明します。
メリット①翻訳が適切
何と言っても、翻訳精度の高さがDeepL拡張機能のメリットです。
Google翻訳などと比べると、自然な表現で翻訳してくれ、また、日本語として意味の不明な結果は大幅に削減されることが期待できます。
メリット②インターフェースが豊富
DeepLはWebブラウザ・デスクトップやモバイル用のアプリ・他ソフトで利用するためのAPIとさまざまなインターフェースが用意されているのもメリット。
そして、Chrome・Edge・Firefoxといった主要なブラウザではDeepL拡張機能を使うことができるので便利です。
メリット③便利な機能が搭載
DeepL拡張機能では、単に文章を入力して翻訳するのみならず、アプリ版では、撮影した写真からのリアルタイム翻訳やインスタントスピーチ翻訳も利用できるのがメリット。
また、アプリ版では、操作面でも、ショートカットキー・単語の置き換え・ドキュメント翻訳など便利機能が使用可能です。
メリット④追加で便利機能が使える
有料版のDeepLProのメリットとしては、月間の翻訳文字数無制限・追加のデータセキュリティの利用・翻訳リクエストの優先実行などの追加のサービスも受けられます。
メリット⑤独自機能が付随
DeepL拡張機能では、翻訳に便利な独自機能を搭載しているのもメリット。
たとえば、翻訳結果の形式選択や用語集で指定した単語やフレーズを使った翻訳が可能です。
デメリット①言語対応が少ない
Google翻訳やMicrosoftBing翻訳では世界各国100か国以上の言語を対象に翻訳サービスを展開しています。
それに比べると、DeepL拡張機能の対象は26言語と少ないのがデメリットといえます。
しかし、欧米やロシア、中韓といった主要な言語には対応しているので、実際問題として困る場面は少ないでしょう。
デメリット②無料版だと制限
無料版では、最大文字数1500字以内です。
ただし、無料アカウントを作成すれば、最大5000字まで拡張可能です。
また、ファイル全体の翻訳は月に3本までに制限されています。
デバイス別のDeepL拡張機能の導入方法
ここでは、Google Chrome以外でDeepL拡張が使えるブラウザについて紹介します。
DeepL拡張機能は、パソコンのWebブラウザでのみ利用できる機能です。
PCユーザーの場合は、DeepL公式サイトにアクセスすることでDeepLの画面を開くことができます。
Google Chrome以外でDeepL拡張機能が使えるブラウザ
Google Chrome以外でDeepL拡張機能が使えるブラウザは以下の通りです。
- Microsoft Edge
- Firefox
- Braveなど
Appleの標準ブラウザであるSafariでは、DeepL拡張は使えません。
スマートフォンではアプリを使う
スマートフォンのブラウザには拡張機能がついていません。スマートフォンでDeepLを使う方法は、アプリのみです。
こちらはPCほどには多様な使い方はできませんが、通常の翻訳機能(読み書き)はブラウザ版と変わりなく使えます。
iPhoneにDeepLアプリをインストールする手順は以下のとおりです。
- App Storeを開く
- 検索バーで「DeepL」と入力
- 公式のDeepLアプリを選択
- 「入手」または「インストール」ボタンをタップ
- Apple IDでの認証が必要な場合は、パスワードまたは生体認証を行う
- アプリのダウンロードとインストールが完了するまで待つ
- インストール後、アプリを開き、初期設定を行う
DeepLアプリを起動し、入力フォームに文を入力するかコピーすると、指定した言語に翻訳されます。
音声入力したテキストの翻訳も可能です。スマホでのキーボード入力が面倒な方はぜひ試してみてください。
こんな使い方もできる!DeepL拡張機能の使い道を紹介
以下ではDeepL拡張機能の便利な使い方を紹介します。
- 英語の動画を翻訳する
- 英語のプロンプト作成
- Webページを翻訳しながら読む
活用方法①英語の動画を翻訳
DeepL拡張機能活用方法その1は、音声入力が可能なので、それを利用して英語の動画のナレーションなどを日本語に翻訳できることです。
準備として、翻訳したい言語をWindowsなどに設定の「時刻と言語」からインストールしておくことが必要です。
ただし、マイクマークの付いた言語のみを対象に追加してください。
音声入力による翻訳の方法は以下のとおり。
- 翻訳対象の動画の再生を開始
- DeepLアプリの入力エリアをクリック
- Windows音声入力をWindows+Hで呼び出し
- マイクアイコンを選択
- 翻訳の開始
活用方法②プロンプトを作成
DeepL拡張機能活用方法その2は、英語でのプロンプトの作成です。
最近はAIを使ったさまざまなツールが利用できるようになりましたが、そうしたツールへの指示(プロンプト)は日本語でもよいのですが、英語の方が正確に意図が伝わりやすい場合もあります。
そんな時は、日本語で作成したプロンプトをDEEPL拡張機能を使って英語に翻訳したうえで、プロンプトとして活用してみるとよいでしょう。
活用方法③Webページ等を翻訳
DeepL拡張機能活用方法その3は、Webページの翻訳機能です。
これまで、WEBを検索して情報を収集する場合、英語を読むのが面倒で英語のサイトを敬遠していたことはありませんか。
DeepL拡張機能があれば、簡単に日本語に翻訳でき、しかもGoogole翻訳より分かりやすい日本語に翻訳してくれます。
気になる箇所を選択して「CTRL+C+C」キー同時押しで簡単な方法で呼び出せますので活用してみてください。
まとめ
本記事では、Google翻訳より自然な日本語に翻訳してくれると評判のDeepL拡張機能について説明してきました。
これまでは英語に苦手意識があって海外のWEBサイトは避けていた方も、本記事を参考にDeepL拡張機能を使って、アクセスする範囲を広げてみてください。