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スクランブル放送とは何?世間で噂のNHKのスクランブル化は?

2023年4月22日

NHK受信料に関連してスクランブル放送とはという言葉を見かけます。また、NHKは現在受信料を払っていない人も見れますが、スクランブル化してはどうかという議論もあります。本記事では、スクランブル放送とはや仕組み、NHK受信料に関する最近のトピックを紹介します。

スクランブル放送とは?仕組みは?

旧NHK党の公約などでもよく目にするスクランブル放送とはどういう意味でしょうか。党名にもあるように、NHKとセットで語られることが多いのですが、具体的にどういうものか、その仕組みを理解している方は少ないのではないでしょうか。以下では、スクランブル放送とは・仕組みを説明します。

有料会員のみが視聴できる

スクランブル(scramble)には、「盗聴などを防止する目的で周波数を変える」という意味があります。つまり、スクランブル放送とは、テレビの一般放送とは異なり、特定の人しか見れない放送ということになります。

日本では、人工衛星を利用した放送が始まり、WOWOWやスカパーなどの有料放送が始まりました。これらの放送を見るには有料の会員になって、スクランブルを解除する必要があるのです。

スクランブル放送の仕組み

現在のテレビ放送はデジタル放送となっています。デジタル放送では、コンテンツを暗号化して電波として発信しており、受信するテレビ側では暗号化されたデータを復元してテレビで見れるようにする必要があります。

このための仕組みをCAS(conditional access system)といい、テレビを購入すると付いてくるB-CASカードもこの仕組みを担うものです。

CASには、B-CASのほか、CS放送のためのC-CASなどいくつかの種類があり、見たい番組を提供しているサービスに応じて用意することが必要です。

スクランブル放送のデメリットは?

有料のBS・CSチャネル、WOWOWなど、スクランブル放送を採用したサービスは多数提供されています。一方、NHKはスクランブル放送とは相いれないなど、スクランブル放送とはの評価はさまざまです。以下では、スクランブル放送のデメリットを説明します。

放送内容が似る

デメリットの1番目は番組の内容に関することです。スクランブル放送とは、有料放送なので人気のあるコンテンツが要求されます。人気のないあるいは視聴率の悪い番組では稼げなくなってしまいます。

一般のテレビ放送でも似た傾向はみられますが、コンテンツの質よりも人気優先で、似たような内容の番組ばかりとなってしまう可能性があります。

質が悪い放送になる危険がある

デメリットの2番目は番組の質に関することです。上記でも説明したように、スクランブル放送は有料コンテンツとして提供されますので、人気のない番組では収益が上がらず、それに伴い番組の制作費が削減され、番組の質が低下する結果となる可能性があります。

公共性がない

デメリットの3番目は放送自体の公共性に関することです。スクランブル放送とは、有料のため、料金を支払っていない人は見ることができません。つまり、テレビを見ているすべての人に情報を届けるという公共性は薄くなってしまうのです。

このため、災害時などの緊急時に使える公共性のあるメディアとは言い難い側面を持つことになるのです。

NHKのスクランブル化はするのか?NHKの受信料は?皆の反応は?

テレビを買うと受信料を支払うことが必要なNHKですが、世間では、見たい人のみがお金を払うスクランブル化してはどうかという議論があります。

スマホなどのITメディアの普及に伴い、テレビの公共メディアとしての地位も揺らぎつつある現在、NHKの公共性や受信料の支払いについてはさまざまな意見があります。

以下では、NHKのスクランブル化や受信料徴収に対する見解、それらへの皆の反応などを紹介します。

NHKのスクランブル化に対しての反応

テレビを見る場合、NHKと契約し受信料を支払うこととされています。これは、放送法で、NHKは公共放送として位置づけられ、国民負担で運営する組織とされているからです。

そして、NHKはスクランブル放送の導入に難色を示しています。その理由として以下のような点を挙げています。

・スクランブル化することで、だれにでも情報を提供するという公共性を担保できなくなる。

・スクランブル化することで、視聴率優先の番組構成となる恐れがあり、教育や福祉などを考慮した番組作りが限定される可能性がある。これは、視聴者の番組の選択肢を狭めることになる。

現在もB-CASでデータ自体はスクランブル化されています。しかし、受信料を支払っていない人も見れてしまい、サービスとしてはスクランブル放送の形態をとっていないというデメリットがあります。この点はNHKも認めていますが、上記の理由からスクランブル放送への移行に難色を示しています。

NHKの受信料

現在、NHKの振り込みの場合の受信料は、地上放送契約は月額1,275円、衛星放送契約は2,200円/月です。格安のスマホなどの通信量に比べても安いとは言えない金額となっており、デメリットです。

見ているかどうかによらず、アンテナを立てていると請求が来ます。2023年4月からは、未払いの割増金請求の制度が新設され、適用されると実に3倍請求されるのです。

10月から受信料が安くなる

2023年10月から、価格の改定があり、地上放送契約は月額1,100円、衛星放送契約は1,950円/月と約10%値下げされます。また、支払い方法で異なっていたものがこの金額に一本化されます。

なぜ、NHKの受信料を払う必要があるの?

すでに説明したように、日本では放送法により、テレビを設置するとNHKと受信契約を締結し、受信料を支払うことが義務づけられています。

NHK以外の民放しか見ない人でも、テレビを設置すれば支払い義務が生じてしまうのです。

受信料支払い率の統計

NHKの受信料支払い率は2018年の統計によれば、約80%となっており、20%の人はテレビを持っているにもかかわらず受信料を未納です。

受信料を支払っている80%の人の中には、NHKを見ないにもかかわらず、受信料とは法律で決められたモノだからという理由から支払っている方も多いはずです。こうした人から見れば、20%もただ見がある現状は不公平と感じるでしょう。

受信料に対する世間の反応

そもそも見もしないのに受信料を支払うのは納得できないという意見も世間にはあります。また、ネット配信が普及しつつある現在、世間ではコスパの面でも不満が上がっています。

Amazonプライム・Netflixなど、有料の動画配信サービスが人気となっており、見ることができるコンテンツの質よ量のめんからも、NHKの受信料が高いと感じる人も相当数いるようです。

受信料未払いは絶対NG

NHK受信料を支払わないとNHKから催促が来ます。これを無視していると、最悪差し押さえなどの法的処置を取られていますこともあります。

また、長期間無視していると、当然、滞納扱いの金額も増えてきますし、説明したように、3倍の金額が課せられるということにもなります。受信料未払いのデメリットは高まっています。

できる限り、受信料未払いは避けましょう。

受信料を免除できる人

NHK受信料は以下のような場合には支払う必要がありません。

  • チューナーレステレビのみを設置している
  • 生活保護を受けている
  • 奨学金受給対象の学生である

免除の可能性がある場合は、NHKふれあいセンターに連絡して、解約手続きを行いましょう。

まとめ

テレビを購入するだけで支払い義務が生じてしまうNHK受信料。このNHK受信料に関連してスクランブル放送が注目を集めています。スクランブル方法とは、お金を払った人だけがコンテンツの視聴が可能な仕組みのこと。

本記事では、スクランブル放送とはどういう仕組み・デメリット、NHK受信料にまつわる最近のトピックを解説してきました。参考にしてみてください。