Amazonで欲しいものリストを公開する人に対し「気持ち悪い」という声があるようです。この感情は主に「承認欲求」と呼ばれる心理状態と深く関連します。
欲しいものリストを公開する人とはどんな人物なのか、また贈る側・贈られる側それぞれの心理について解説します。
欲しいものリストから身バレする危険性も高いので、より安全に使える欲しいものリストの設定とその作成方法を紹介します。
目次
【ただの買い物リストではない?】Amazonの欲しいものリストの機能
Amazonの欲しい物リストとは、気に入った商品をリスト化しブックマークすることが主な機能ですが、それだけではありません。欲しいものリストをSNSなどに公開し、他人が買えるようにする機能もあるのです。
欲しいものリストの公開の主な使い方としては、遠方に住んでいる家族・友人に対して、欲しいと思うものをプレゼントとして購入する場合や、災害時の生活支援などで活用されることもよくあります。
そして昨今ではリアルな知人だけでなく、会ったこともない他人同士で欲しいものリストを公開するケースもよくあります。
その心理とは何か、またどんな人が見知らぬ人へ欲しいものリストを公開するのかを解説します。
【気持ち悪い?】Amazonの欲しいものリストを公開する心理とは
ネット上やSNS上で、欲しいものリストを公開してプレゼントをもらった人を『物乞いみたいで気持ち悪い』や『乞食』などの言葉で、気持ち悪いと感じる人が一部にいます。
プレゼントとは、贈った人と贈られた人のお互いの気持ちの問題なので、特に第三者が「気持ち悪い」と感じることは本来ないはずです。
しかし一定数のファンがいる人物が、欲しいものリストを公開している場合には、その意味合いが異なってきます。
俗にインフルエンサーと呼ばれる人が欲しいものリストを公開して、それを見たファンたちがリストの中から率先してプレゼントを買って贈るという使われ方が実際によくあります。
ではこのように「会うことのない」者同士で、欲しいものリストから何かを贈る・贈られる心理とは一体どのような感情なのでしょうか。
欲しいものリストは「承認欲求」を満たしたい気持ちの表れ?
欲しいものリストを公開する心理とは「承認欲求」の一部なのです。プレゼントを贈る側であるファンの方では『何か贈りたい』、『自分が買った物を相手が受け取って喜んで欲しい』という感情が湧きます。
また欲しいものリストを公開し、何かを贈られる側は『応援の気持ちの具体的な表れ』や『自分を認めてくれている』という実感が満たされます。
公開された欲しいものリストの中には、かなり思い切らないと買えないような、高額な商品が登録されているケースがよくあるようです。
その中からお金をかけてでも何かを贈られることで、「いいね!ボタン」やコメント以上に、さらに大きな承認欲求が充足されることになります。
贈るほうも相手に承認されたことで満足感を得たい感情がある?
そして贈る側の「ファン」たちのほうも、公開された欲しいものリストの中から何かを贈ることで、一気に距離が近くなったような満足感が得られるようです。
特にSNS上で欲しいものリストが公開された場合、誰かがプレゼントが贈った時点でリストからその商品が消えますので、すでに贈られたということがわかります。
つまりファンとしてはより高額なものをいち早くプレゼントすることで、その公開相手に対して「アピール」できる満足感が得られるのです。
贈られた側もその相手へ個別に「メッセージ」でお礼をするなど、バーチャルな世界の中でも親密な関係になったような感覚が生じます。
欲しいものリストを公開する行為とは、このように贈る側にとっても贈られる側にも、「承認欲求」を満たす行動の1つであると言えるものです。
欲しいものリストを公開する人とはどんな人?
では欲しいものリストをSNSなどに公開する人とは、どんな人物でしょう。例えばテレビのプライムタイムに出演してくるような芸能人では、そのようなことはまずありません。
また逆に、何も情報発信などしない一般人が欲しいものリストを公開していても、影響力はほとんどないでしょう。
ではいわゆる「インフルエンサー」と呼ばれる人物の中でも、欲しいものリストを公開することが多い人物の属性を探ってみます。
ユーチューバーやライブ配信者
SNSで欲しいものリストを公開し、実際に反響がありえる人物像としてまず挙げられるのは「ユーチューバー」でしょう。彼らは動画の再生回数から収入を得ることを生業としています。
本業としてユーチューバーを行う人の一部では、生活必需品などを欲しいものリストに登録し、支援を仰ぐ人がいます。
主に「投げ銭」によって収入を得ている「ライブ配信者」でも、同じような感覚から欲しいものリストでプレゼントを期待する人は多くいるようです。
コスプレイヤーやインディーズアイドル
次によく見かけるのは、若い女性の「コスプレイヤー」や、まだインディーズレベルの「自称アイドル」などです。
物乞い的な公開の仕方はしていなくても、例えば誕生日などのお祝いに「欲しいもの」を入れて待機するようなケースでよく使われるようです。
贈られる側は、より高額な商品をプレゼントしてくれたファンへダイレクトメッセージを送るなどの対応で差別化を計ることもあります。
ファンの側としては、少しでもよく思われたい一心でプレゼントをして承認欲求を満たす、という関係になるようです。
【指原莉乃が!?】Amazonの欲しいものリストを公開している男性に・・・
2022年に放送された指原莉乃とブラックマヨネーズ吉田敬・小杉竜一が司会を務めるAbemaTVの番組『指原莉乃&ブラマヨの恋するサイテー男総選挙』で指原莉乃が欲しいものリストを公開するサイテー男をバッサリ切り捨てる一面がありました。
そもそもの番組の趣旨は女性がしあわせな恋愛をするために、少し歪んだ恋愛観をもつ男性達から非道なエピソードを聞き出すという内容です。
この日のトークテーマは『僕の嫌いな女性の行動』で、ベーシストのITARUが最近、SNSにAmazonの欲しいものリストを公開してファンにプレゼントを貢いでもらっているが、それが『上から目線のプレゼント』で腹が立つとのことでした。
一体どこが上から目線のプレゼントかというと、ITARUは少額(1万円程)のプレゼントなのに、ファンから『ご褒美になにしてくれますか?』や『使っているところをSNSにアップして下さい』というメッセージが来る事を上から目線と感じるのだそうです。
その発言に指原莉乃は『まあ、(プレゼントは)見返りを求める事じゃないですもんね』とかばいながらも、『サイテー!それ(Amazonの欲しいものリストを公開)やってる人、超キライ!』や『ほんとうに底辺の人しかやっていないですよ』とバッサリ切り捨てました。
【家がバレる?】Amazonの欲しいものリストを公開する危険性
Amazonの欲しいものリストを使ってプレゼントを贈っても、システム上は都道府県までしか表示されません。ですからリストの公開主の家がバレるということは基本的にはありません。
しかし欲しいものリストの仕組みからではなく、配送段階で使われる「追跡」システムから、家の住所のかなり近くまでがバレる可能性があるのです。
それはどういうことなのか、詳しく解説していきます。
トラッキングIDから市町村レベルまでバレる可能性アリ!
配送業者の荷物の追跡の際に使われる番号として「トラッキングID」というものがあります。追跡ページからこの番号を辿ると、その荷物が現在どの辺りにあるのか、おおよそわかります。
それは送り先に最も近い「配送センター」までは、追跡できてしまうということです。つまり「市町村」レベルまで、配送の追跡をしていれば見当がつくのです。
しかしながら把握できるのは、配送センターまでで、その先までは表示はされません。それなのに、家まで特定されてストーカー被害に遭ったというケースが実際にあるのです。
それは一体、どのような方法で追跡されたのでしょうか。
SNS上の画像などとの照合で家までバレることも!?
まずトラッキングIDで、住んでいる市町村まで特定できてしまえば、周辺にある駅のいくつかはある程度の精度で絞れます。
これに加えて公開されたSNS上に、もしも近隣の何かの目印を写した画像などが投稿されていれば、最寄りの駅まで特定できるケースもあるというのです。
あるストーカーはSNSの画像から最寄りの駅を特定し、その駅でアイドルの女性を待ち伏せしたそうです。そしてその女性の後をつけて、家を特定するという事件を起こしました。
これは本当に気持ち悪い話と言えますが、Amazonの欲しいものリストのような機能を悪用しよう考える人は常に一定数は存在するので、用心して使用する必要があります。
Amazonの欲しいものリストで住所を特定されない方法
前項で、トラッキングIDから住所が特定される危険性についてお伝えしました。それでは、Amazonの欲しいものリストから住所を特定されないためにはどうすればいいのでしょうか。
欲しいものリストから住所を特定する行為こそ気持ち悪い、と感じてしまいますが、やはり対策するに越したことはありません。
以下に、欲しいものリストを作る場合の注意事項を紹介します。
①リストを公開しない
これは当たり前過ぎる話ですが、そもそも欲しいものリストは公開しない、ということが最も安全です。
Amazonで欲しいものリストを公開するということは、その他の一定の情報が揃ってしまえば、住所を特定されたりストーキングされたりする危険性があります。
危険性があるものは最初から利用しないということが、一番の自己防衛策であると言えます。