生成AIにはまだまだ問題点が多く存在します。
ChatGPTが登場してまだ1年半程度なので、仕方ありませんが、商用利用するには仕方ないではすませることができません。
この記事では、生成AIの問題点やメリット、おすすめのサービスを紹介します。
生成AIを利用する上で理解しておきたい問題点
ChatGPTの登場から、生成AIが今まで以上に注目を浴びています。
ただ、実際に利用する上ではまだまだ問題点が山積みです。
まずは、生成AIを利用する上で理解しておくべき問題点を紹介します。
間違った情報を生成する
生成AIが間違った情報を生成することがあります。
個人で少し触れてみたい程度なら、間違った情報を生成しても問題はありませんが、ビジネスなど正しい情報を必要とする場面ではファクトチェックが必要です。
「現在の生成AIは完全な回答をするものではない」だという問題点があると念頭に置いて利用するようにしましょう。
情報の根拠が不明
生成AIの情報には根拠も不明です。
生成AIは常に学習をしていますが、根拠のない情報を回答に生成してしまう場合が0ではありません。
情報の根拠を明確にするには、技術的な進歩が必要ですが、すぐに解決できる問題点ではありません。
ビジネスなどで利用する場合、情報の真偽とともにどのような生成した情報の根拠もチェックする必要があります。
最新の情報に対応できていない
生成AIが生成できる情報は最新ではないのも問題点の1つです。
生成AIの代表格であるChatGPT(無料版)では、2022年1月までの情報を基にしています。
有料版のChatGPT Plusでも2023年4月までの情報を基にしているので、1年近く誤差が生じています。
不定期で情報のアップデートは行われていますが、生成AIの問題点だということを理解しておきましょう。
言語によって差が生じる
生成AIは、質問する言語によって回答の正当性に誤差が生じます。
日本語で質問するよりも英語で質問した方が精度が高いと言われています。
言語による精度の違いも、問題点として理解しておきましょう。
同じ質問でも違う回答される
生成AIに同じ質問をしても、違う回答が返ってくることがあるのも問題点の1つです。
精度の問題点ともつながりますが、まったく同じ質問をニュアンスだけでなく内容も違う場合があります。
真偽や根拠の問題点で人間のチェックが必要であることに触れましたが、ビジネスなどで利用する場合は必ずファクトチェックを怠らないようにしましょう。
個人情報も学習される
生成AIは、個人情報も学習されてしまうという問題点もあります。
個人情報を含めて質問してしまうと、AIが学習して他の誰かが質問した時に回答してしまう可能性があります。
今の時点では生成AIがどれくらいの情報なのかを判断できないので、利用する場合は個人だと特定できてしまうような情報は打ち込まないようにしましょう。
生成したコンテンツの権利について
生成AIが生成したコンテンツの権利については大きな問題点として議論されています。
厳密には、すべての著作物は作成した人に権利が与えられます。
ただ、生成AIが生成したコンテンツについては、著作権の所在が不明です。
生成AIが誕生して間もないので法律が追いついていませんが、必ずしも自分に著作権があるとは思わないほうが確実です。
知らずに権利侵害をしてしまう
生成AIが生成したコンテンツを自分が作成したかのようにしていると、知らない間に著作権侵害をしてしまうという問題点もあります。
先述したとおり、すべての著作物には著作権が与えられます。
他の人が権利を持っているロゴやイラストなどを基に生成AIがコンテンツを作成し、ファクトチェックをせずにビジネスで使用してしまうと権利侵害で訴えられる可能性が0ではありません。
また、あまり知られていないかもしれませんが、SNSで投稿した写真を他人が勝手に使うことは法律的にはNGです。
著作権侵害は、親告罪といって、権利を持っている人が訴えを起こさない限りトラブルになることはありませんが、商用利用する場合は権利関係も必ずチェックしましょう。
生成AIを利用するメリット
生成AIには多くの問題点もありますが、利用することで得られるメリットもあります。
作業効率を上げることができる
生成AIは、今まで人間が行ってきた作業を任せて作業効率を上げることができます。
人が手作業していた作業を機械化したのと同様で、生成AIに作業を投げられれば、その分人間でしかできない作業に時間を充てることができます。
慣れるまでは人間が行った方が早いということもあり得ますが、今後精度が上がることで確実に作業効率を上げられる時代が来ることでしょう。
クリエイティブな作業も任せられる
生成AIは、クリエイティブな作業も可能です。
生成AIには、テキスト系・画像系・音楽系・動画系などさまざまな分野で活用できます。
「人の仕事のほとんどがAIに変わる」なんて言われていますが、クリエイティブな面でも人が仕事をしなくても回る時代がやってくるかもしれません。
アイデア出しに利用できる
生成AIは、アイデアで困った時に利用することで自分が持っていないアイデアを出してくれることがあります。
人と人がやり取りをして新たなアイデアが生まれることがありますが、今後は相手が生成AIでできてしまうので時間をかけることなく新たなアイデアに触れられる可能性があります。
おすすめの生成AI【テキスト】
では、おすすめのテキスト系生成AIを3つ紹介します。
ChatGPT(OpenAI)
テキスト系の生成AIと言えば一番有名な「ChatGPT」がおすすめです。
ウェブ版はもちろん、アプリ版もリリースされています。
無料版はGPT3.5ですが、有料版に加入すればGPT4.0を利用できます。
とりあえず悩んだらChatGPTから使ってみてください。
※ChatGPT Plusについてはこちらの記事をご覧ください
Bard(Google)
BardはGoogleが開発したテキスト系の生成AIです。
BardはChatGPTでは有料版でしか利用できないGPT4.0を無料で使えます。
ウェブから簡単にアクセスでき、アプリをインストールする必要のないので、使いたいと思った時にすぐに使えるのもおすすめポイントです。
Bing AIチャット(Microsoft)
Microsoftが開発したBing AIチャットもテキスト系の生成AIとしておすすめです。
Bing AIチャットもGPT4.0を無料で使えるので、アプリで使いたい方はBing AIチャットとBooble Bardを使い分けしましょう。
おすすめの生成AI【画像】
おすすめの画像系生成AIも紹介します。
※画像系のおすすめ生成AIについてはこちらの記事、選び方についてはこちらの記事で紹介しています。
MyEdit
Cyber Linkが開発した「MyEdit」は画像だけでなく、音声も生成できるソフトです。
MyEditで作成した画像は商用利用ができるので、ビジネスなどで使いたい人にもおすすめです。
AIボイスチェンジャーや音声データの修正などを行いたい方は、有料版へのアップデートも可能です。
Fotor
「Fotor」はAI機能を備えたウェブの画像生成サービスです。
Foterの特徴は、テキストベースから画像の生成をできる点です。
クラウドストレージとして利用できる有料プランも用意されているので、さまざまなデバイスで画像生成を行いたい方はFotorを使ってみてください。
Canva
ウェブの画像生成サービス「Canva」にもAI機能が備わっています。
Fotorのようにテキストから画像の生成が可能です。
使い方も非常にシンプルなので、まずはCanvaから使ってみるのもおすすめです。
まとめ
生成AIの問題点やメリット、おすすめのサービスの紹介をしてきました。
生成AIは登場してまもないため、まだまだ問題点も多く、すぐに取り入れるにはリスクが伴います。
ただ、何年かしたら、生成AIとの共存はほご確実と言っても過言ではありません。
今のうちから生成AIに触れて、おけば実際に仕事の現場で使うことになったときに焦ることはありません。
興味がある方はぜひさまざまな生成AIに触れてみてください。