GarageBandはAppleデバイスで無料で使える、高機能の音楽制作・編集ソフトです。
基本的にはMacやiPhone(iPad)などAppleデバイスでしか利用できませんが、Windowsマシンで使う方法もあります。
この記事では、Windowsマシンで使えるおすすめの無料DAWソフトも紹介します。
目次
GarageBandやDAWについて
GarageBand(ガレージバンド・ガレッジバンドとも)はDAWソフトです。
DAWは「Digital Audio Workstation」(デジタル・オーディオ・ワークステーション)の略称で、音楽制作や音声編集ソフトの総称です。
ちなみにDAWと似た言葉で「DTM」(Desktop Music:デスクトップミュージック)もありますが、こちらはパソコンを使用した音楽制作全般を指す言葉です。
GarageBand(通称「ガレバン」)はAppleデバイス専用のDAWアプリで、MacやiPadなどのユーザーに人気があります。
GarageBandにできること
GarageBandは無料ソフトですが、実にいろいろな機能が搭載されています。
音楽制作・編集、複数トラックの録音だけでなく、ループやサンプルを使った打ち込みを使った曲作りも可能です。
他のDAWソフトも同様の機能がありますが、高機能なソフトは有料である場合が多いですが、GarageBandは無料です。
Appleユーザーなら、まずはGarageBandから使ってみるのがおすすめです。
GaragebandのWindows版は存在しない!
「GarageBand」はAppleデバイス専用のソフトです。
Windowsマシンでの使用は基本的に不可であり、「Windows版のGarageBand」というのは存在しません。
GarageBandはMacやiPhone(iPad)で使うために特化されています。
WindowsマシンでGarageBandを使う(特殊な)方法
「GarageBandはWindowsでは使えない」と書きましたが、実は使える方法があります。
「VMware」というソフトを使った「仮想サーバー」を駆使すれば可能です。(注意点あり)
「仮想サーバー」とは、物理サーバーを仮想化技術を用いて複数の仮想マシンに分割し、それぞれを独立したサーバーとして利用する仕組みです。
これにより、1台の物理サーバー上で複数のOS(オペレーティングシステム)を同時に動かすことが可能になります。
WindowsマシンにGaragebandをインストールする方法
「VMware」の仮想サーバーを利用して、GarageBandを使う方法を紹介します。(利用は自己責任で行ってください)
以下はVMwareを利用して、 WindowsマシンにmacOSをインストールする手順です。
- VMware公式サイトから「VMware」をダウンロード
- (https://my.vmware.com/jp/web/vmware/downloads/info/slug/desktop_end_user_computing/vmware_workstation_player/15_0)などから
- 実行ファイル(.exe)を起動
- 「VMware」をインストール→PCを再起動
- ダウンロードでunlocker-masterをダウンロード
- win-install.cmdを右クリックで展開
- 「管理者として実行」でプロンプトが起動
- 自動的に完了
- gettools.exeも「管理者として実行」をクリック
- macOSを用意する
- macOSをVMwareの仮想サーバーにインストール
以上の要領でVMwareの仮想サーバー上にインストールすれば、WindowsマシンでmacOSが使えるようになり、GarageBandも使えるようになります。
VMwareを使う際の注意点
VMwareを使う場合、いくつかの注意点があります。
何よりも、VMwareを使ってmacOSやGarageBandなどのソフトをインストールするのは、法的にグレーな部分があることを覚えておきましょう。
技術的には可能であり、直ちに違法ということはありませんが、ライセンスなどのクリアすべき問題があることは確かです。
また、上記の方法でインストールしても不具合が起こる可能性もあり、故障した場合でも保証の対象外となります。
仮想サーバー上にmacOSをインストールするには時間がかかり、またPCの空き容量も必要です。
仮想サーバーを立ち上げるには専門知識も必要で、万人に推奨はできない方法です。
おすすめのWindows版無料DAWソフト3選
Windowsマシンでは無理にGarageBandを使おうとせず、Windows用のDAWソフトを利用するのがおすすめです。
ここでは、Windowsで使える、おすすめの無料DAWソフトを3つ紹介します。
①Studio One Prime
「Studio One Prime」は無料で使える高機能のDAWソフトです。
PreSouns社が提供しているプロ用DTMソフト「Studio One」の無料版という位置付けです。
無料版とはいえ機能は充実していて、以下のような特徴があります。
- マルチトラック録音
- 無制限のオーディオ/MIDIトラック
- 基本的なVSTプラグインに対応
- 1GB以上のループとサンプル
- 基本的なエフェクトと楽器プラグイン
- 自動遅延補正
基本的な編集などはドラッグ&ドロップがメインで、直感的な操作が可能です。
またStudio One Primeには日本語マニュアルがあるので、分からないことを調べるときにも翻訳ソフトを使うなどの不便がありません。
②Cakewalk by BandLab
「Cakewalk by BandLab」もWindows用のおすすめDAWソフトです。
「Cakewalk」には長い歴史があります。元々は「Cakewalk SOMAR」として有料で販売されていたソフトですが、BandLabに買収された後に無料化されました。
プロ仕様ながら、完全無料で利用可能なWindows専用のDAWソフトです。
以下のような特徴があります。
- 無制限のオーディオ/MIDIトラック
- 高品質な内蔵プラグインとエフェクトが無料で使える
- VSTプラグインにも対応
元々有料ソフトだったこともあり、機能は大変充実しています。
直感的なインターフェースも使いやすく、多くのユーザーに人気のある音楽編集ソフトです。
③REAPER
REAPERは、Cockos社が開発した高機能なDAWソフトです。
REAPERは基本的に有料ソフトですが、60日間の無料版があります。
現行版は有料ですが、「v0.999」という無料で使えるバージョンが存在し、現在でも利用可能です(OSのバージョンなどによっては使用不可な場合もあるようです)
「REAPER」の主な特徴は以下の通りです。
- 動作が高速
- Windows、macOS、Linuxに対応
- 低価格(個人利用は割引価格あり)
- カスタマイズ可能なインターフェース
- 無制限のトラック数
- 多様なプラグイン対応(VST、AU、JS)
REAPERも古くから使われている音楽ソフトで、今でも根強い人気があります。
日本語化パッチがあったり、現在もアップデートが更新されていたり、活発なユーザーコミュニティがあったりすることも人気の理由です。
まとめ
GarageBandは高機能で使いやすい、無料のDAWソフトです。Windows版はありませんが使う方法もあります。
ただし、仮想サーバーを使ってWindowsマシンでGarageBandをインストールする方法は問題もあるため、あまりおすすめできません。
WindowsマシンでDTMをするには、専用のDAWソフトを使った方が問題もなく、使いやすいです。
「Studio One Prime」や「Cakewalk by BandLab」など、Windowsで使える無料のDAWソフトにも優秀なものがあります。