ChatGPTがテキスト生成系の生成AIとして誕生して以来、さまざまなコンテンツを生成AIで作成できるようになりました。
この記事では、動画を作成できる生成AIサービスや、生成AIで動画を作成するメリット、動画を生成する上での注意点を解説します。
目次
動画を作成できる生成AIサービス
早速、動画を作成できる生成AIサービスを8つ紹介します。
- Runway
- Pika
- Pictory.AI
- FlexClip
- PixVerse
- View
- Dream Machine
- Canva
動画だけでなく、静止画なども生成できるものもあるので、それぞれのサービスの特徴を理解して利用するものを選択しましょう。
Runway
「Runway」は最大25秒の動画をテキストのプロンプトから作成できる生成AIです。
無料でも利用はできますが、作成できる動画の時間が25秒と短いため、SNSなどにアップロードするための動画なら有料プランへの加入がおすすめ。
プラン | 月額料金 | 生成できる動画の時間 |
Free | 無料 | 25秒 |
Standard | 12ドル | 125秒 |
Pro | 28ドル | 450秒 |
Ultimate | 76ドル | 無制限 |
Pika
「Pika」はアニメーション系の動画を作成できる生成AIです。
実写動画の作成も可能ですが、3Dのアニメーションを得意としているため、そういった動画を作成したい方におすすめ。
プラン | 月額料金 | 生成できる動画の時間 |
基本 | 無料 | 75秒(250クレジット) |
標準 | 10ドル | 210秒(700クレジット) |
無制限 | 35ドル | 600秒(2,000クレジット) |
プロ | 70ドル | 無制限 |
Pictory.AI
「Pictory.AI」は非常にシンプルなUIで知識や技術がなくても簡単に動画を作成できる生成AIです。
SEO対策をした動画の作成も可能で、AI字幕やAI音声の添付も可能。
Web会議を録画してハイライトを作成する機能もあるので、オンライン会議の議事録代わりにも利用できます。
プラン | 月額料金 | 生成できる動画の本数 |
Freer | 無料 | 3本 |
Starter | 25ドル | 30本 |
Professional | 49ドル | 60本 |
Team | 119ドル | 90本 |
FlexClip
「FlexClip」は、SNS・ビジネスなど幅広い用途に利用できる生成AIです。
YouTubeでもAI音声のまとめ動画が人気ですが、FlexClip内にAI音声をつける機能もついています。
プラン | 月額料金 | 生成できる動画の本数 |
無料 | 無料 | なし |
プラス | 15.99ドル | 200回 |
ビジネス | 23.99ドル | 500回 |
PixVerse
「PixVerse」は4つのスタイル(現実・アニメ・3Dアニメ・CG)から好みの動画を作成できる生成AIです。
商用利用は禁止されているので、動画配信のための利用には不向き。
プラン | 月額料金 | 毎月の更新クレジット |
ベーシック | 無料 | 15クレジット |
標準 | 5ドル | 50クレジット |
無制限 | 30ドル | 無制限 |
View
「View」はAIが脚本と動画の作成を一度で行なってくれる生成AIです。
AI音声分析もしてくれるので、自分で撮った動画のテロップを自動で挿入することも可能です。
商用利用も可能なので、動画で収益を稼ぎたいかたにもおすすめ。
プラン | 月額料金 | 生成できる動画の時間 |
Free | 無料 | 3,000字/回 |
Light | 1,090円 | 10,000字/回 |
Standard | 1,990円 | 10,000字/回 |
Business | 4,490円 | 10,000字/回 |
Dream Machine
「Dream Machine」は国や地域などの制限されることなく利用できる生成AIです。
非常に動画のクオリティが高いことが特徴で、クリエイターやマーケターからも注目を浴びています。
プラン | 月額料金 | 生成できる動画の回数 |
無料 | 無料 | 3回 |
スタンダード | 29.99ドル | 120回 |
プロ | 99.99ドル | 400回 |
プレミアム | 499.99ドル | 2,000回 |
Canva
「Canva」はブラウザやスマホアプリで使えるデザインツールです。
手動でのデザインだけでなく、生成AIとを使った動画や静止画の作成も可能。
有料プランに加入すれば、動画以外のツールも利用できるので、1つのツールで複数の作業をしたい方におすすめ。
プラン | 月額料金 |
無料 | 無料 |
プロ | 1,180円 |
チーム | 1,500円/人 |
エンタープライズ | カスタム |
動画生成AIで作成するメリット
では、生成AIを使って動画を作成するメリットを3つ紹介します。
知識や技術がなくても動画を作成できる
動画編集の知識や技術がなくても動画の作成ができるのが、生成AIを使う最大のメリットです。
現在は、TikTokやYouTubeショートなどショート動画が人気です。
SNSを使って発信できる時代ですが、動画を面白く編集できないと見てもらえない時代とも言えます。
動画編集ができないから投稿ができない方や、企業や団体で動画編集の知識がないから発信できない場合にも動画の生成AIを使えば解決。
商用利用の可否などさまざまな部分で確認は必須ですが、知識や技術を身につけるよりはタイパ・コスパ共に高いと考えられます。
動画編集にかけるコストや時間を省ける
動画系の生成AIを導入することで、動画編集にかけるコストや時間を省くことができるのもメリットです。
動画の編集には知識や技術だけでなく、膨大な時間も必要です。
編集を生成AIに任せられればその分他のことに時間を使えます。
動画編集の時間を少しでも短縮したいと考えている方は導入してみてもいいかもしれません。
動画の品質を担保できる
動画の生成AIは、非常に質の高い動画を生成できます。
すべての動画が高品質というわけでにはいきませんが、今後はどんどん作成される動画の品質も上がっていくことが予想できます。
今後はAIを使った動画編集が一般的になることは予想できるので、選考的に導入することでさまざまなリターンを得られる可能性もあります。
動画系生成AIで作成する際に注意するポイント
では、動画系の生成AIを利用する上で注意するポイントを紹介します。
動画に限らず、生成AIはまだまだ発展途上です。
それらのことは理解して利用する必要があります。
著作権侵害していないかチェックする
生成AIに動画の作成を丸投げしてしまうと、知らない間に著作権侵害をしてしまうリスクが生じます。
生成AIは、ネット上にある情報から学んでいるため、著作権侵害したものをそのまま動画に反映させてしまっているかもしれません。
生成AIが著作権侵害をしても、アップロードした人に罰則が課せられます。
違法アップロードで課せられる罰則は、1,000万円以下の罰金、または、10年以下の懲役、または、その両方です。
さらに、その権利を持っている方から損害賠償請求されるかもしれません。
生成AIが作った動画でも、著作権侵害のチェックは必ずするようにしましょう。
商用利用の可否をチェックする
生成AIの中には、商用利用をNGにしているサービスも多くあります。
商用利用とは、簡単に言えばその動画を使って収益を上げようとしているかどうかです。
YouTubeなどの動画配信サービスへの投稿も商用利用と言えます。
動画を生成AIで作成できるようになったことで、今まで以上に動画投稿のハードルが下がりましたが、商用利用を禁止するサービスを使って収益を上げるとアカウント停止などになるかもしれないので注意しましょう。
プロンプトの入力に工夫が必要
動画の生成AIを使って独自性の高い動画を作るには、プロンプトの入力に工夫が必要です。
プロンプトとは、生成AIに指示を出すためのテキストで、一般的なプロンプトだけを入力しただけでは面白みにかける動画になってしまいます。
面白いと思ってもらえる動画を作りたいなら、プロンプトの入力も回数が必要です。
動画投稿に力を入れるなら、無料版では足りなくなる可能性が高いので、コストを払ってでも有料プランへの加入も検討しましょう。
動画のファクトチェックが必要
生成AIが作成した動画には、著作権侵害だけでなく、真偽を確認するファクトチェックも重要です。
SNSで動画を使った投稿が増えていますが、ディープフェイクなどの偽動画も数多く投稿されており、社会問題になっています。
逆を言えば、誰かを貶めたいなら、生成AIを使ってディープフェイク動画を投稿できてしまいます。
ただ、匿名で投稿した動画であっても、開示請求などによって投稿主を調べられる時代です。
嘘になるような動画の投稿は絶対にやめましょう。
まとめ
この記事では以下のことを紹介してきました。
- おすすめの動画生成AIサービス
- 動画編集に生成AIを導入するメリット
- 動画に生成AIを導入する際に注意するポイント
もうすでに生成AIが世の中に浸透しつつあります。
今後は、動画を作る技術はAIに任せつつ、人がその人の色を出す時代に突入しています。
生成AIの導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。