農業は興味があっても、なんとなく参加ハードルが高いというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。今回紹介する「農mers」は、そのイメージを払拭する新しい農業の働き方を探せるアプリ。まずは農業体験からという方にもおすすめです。
アプリの概要
「株式会社マイナビ」が運営する「農mers」(https://noumers.jp/)は、「農家」と「農業をお手伝いしたい」「体験してみたい」という方々をつなぐマッチングアプリです。
「マイナビ」では、2017年より農業の総合サイト「マイナビ農業」(https://agri.mynavi.jp/)を運営。農業に興味をもってくれる人を増やすことを目的にサービスを展開しています。
農家の方は、慢性的な人材不足が悩み。一方農業に興味を持つ方も、始め方がわからなかったり、まずお試しで様子をみたいと思っていたり、それぞれに悩みを抱えているそうです。両者にはつながる機会が少なく、どうしてもギャップができてしまっていたのです。
「農mers」は、農業界初の完全無料で利用できるマッチングアプリです。「人手が欲しい農家」と「農業体験をしたい」「お手伝いをしたい」方々、この両者のギャップを埋めて結び付けるため、2019年9月に正式リリースされました。
開発のきっかけ
農林水産省の「2020年農林業センサス」によると日本の農業従事者は5年前と比べて9万6000人減。調査開始以来過去最大の減少率となっているそうです。またその平均年齢も67.8歳と高齢化が進んでいます。
さらには、現在の新型コロナウィルス感染拡大の影響で、外国人技能実習生が入国できないということも重なり、深刻な人材不足となっています。
「マイナビ」の担当者の方が、実際に農家の方に取材した結果としても「求人を出しても応募が来ない」「働く人が集まらない。しかし待つことしかできない」という声が多く上がっていたそうです。
では人材確保するため待ちの姿勢しかできなかった農家から、何かアプローチできる手段ができれば現状が変えられるのではないか、そのように思いを巡らせたそうです。そういったことがきっかけで「農mers」の開発をスタート。現在にいたります。
利用方法
「農mers」は、「農家」も「農業をやってみたい人」も双方が無料で利用できるスマホアプリです。
農家は、人手が欲しい案件を入力し、募集を開始します。
農業をやってみたいユーザーは、農業スキルや業務可能エリアなどの条件と自己紹介文を入力します。
登録ユーザーが興味のある案件を見つけたら、農家にコンタクトを取ります。
また農家も応募を待っているだけでなく、登録ユーザーを直接スカウトすることが可能です。農家側からも積極的なアプローチ手段としてご利用いただけます。
マッチングすると直接アプリ内のチャット形式のメッセージでやり取りができるようになります。勤務時間や条件をすり合わせて、お互い合意ができれば実際にお仕事をしてもらう、という流れです。
お仕事終了後には、双方が評価を入力するシステムです。 具体的な案件の内容は、「野菜の栽培・収穫・出荷」など農作業が中心です。中には「商品企画」や「ネット販売の立ち上げ、運営」などの募集もあるそうです。また作業期間も長期の案件から1日だけの急なお手伝いなど、幅広い案件があるようです。
おすすめしたい方々
「農mers」の現在の目標は、農業の人材不足解消だそうです。
先述の通り、人手不足の農家さんにご利用いただきたいのはもちろんですが、正社員を募集している農業法人などにもおすすめだそうです。また後継者を探している農家さんにもご利用いただければ、長期的には第三者による事業継承への展開も期待が持てるのではないでしょうか。
一方働かれる方に関しては、まず「農mers」を通して農業を体験し、農業にしかない楽しさを感じていただきたい、という思いがあるそうです。
農業や食に関心がある方、未経験の方や就農検討中の方々。また新型コロナウィルスの影響で収入源になった方、農業を副業として検討されている方などの第二の収入源を探すサービスとしてもご活用いただけます。
もちろん農業学校や家庭菜園など農業経験のある方には、ぜひご登録をお願いしたいそうです。
まとめ
今回は、農業に特化したマッチングアプリ「農mers」をご紹介しました。
農業の現場では、畑や農業のスキルを誰かに引き継いでもらいたいと考える高齢のため引退する農家さんもたくさん存在するそうです。しかし一方では就農を検討しているけれど農地がないという方も。
「農mers」では需要と供給が結びつくよう、マッチングの精度と利便性のさらなる向上を目指しています。農業の未来が明るく広がるため、より良いサービスに成長させていくそうです。詳しくは、下記のリンクをご確認ください。