中国でLINEを使う方法は5つあります。その中でもおすすめの接続方法VPNについて使い方とおすすめアプリ、またVPN以外でLINEを利用する方法もお伝えします。
目次
中国ではLINEが使えない?!その理由とは?
中国に行くときに注意してほしいのが、2014年から続く中国政府によるネット規制です。
LINEを含めたTwitterやFacebookなど、海外製のネットサービスやSNSは、金盾(きんじゅん)と呼ばれるかなり強固なファイアウォールで弾かれてしまいます。
あの天下のGoogle様のサービス、グーグルマップやGmailも使えません。
中国では使えない代表的なサービス
- LINE
- Gmail
- GoogleMap
などなど・・・
なぜ中国がこの金盾というシステムを導入し、海外のサービスをブロックしているのでしょうか。
それは中国製のサービスを守るためです。
中国の人口は12億人程ですが、金盾によりこの12億人はほぼ全員中国のサービスを利用することになり、これは大きな利益を生みます。
海外のサービスを許してしまうと、ユーザーが海外サービスに流れてしまうため利益が薄くなってしまうのです。
中国のグレートファイアウォールとは
中国のグレートファイアウォール(Great Firewall of China/ GFW)は別名「金盾」The Golden Shield Projectと呼ばれるものです。
中国国内のインターネット通信情報を監視し、検問をかけています。
インターネットのニュースサイトやSNSなどで、中国政府に都合の悪い情報が流れないように、中国国内からブロックしているのです。
日本ではこうしたSNSの検問などはありえないので、海外に行ってもLINEなど問題なく利用できると思っている人が多いでしょう。
中国で利用できるアプリと使えないアプリ一覧
中国で利用できる
- Microsoft関連サービス
Outlook Bing OneDrive teams等 - Skype
(利用できる場合とできない場合がある - SMS
- Yahooメール
- Slack
- WebEX
- Zoom
中国で利用できない
- LINE
- X(旧Twitter)
- Googleサービス全般
- Amazon Japan
(利用できる場合とできない場合がある) - Dropbox
- Wikipedia
- YouTube
- Huluなどの動画サービス
- ニコニコ動画
- chatGPT
- チャットワーク
このように日本では当たり前のように利用できるサービスが、中国では利用できないません。
旅行等に行ってから「使えない!」と知る人も多いようです。
中国の主要アプリと日本の主要アプリの違い
中国では日本で当たり前のように利用できるアプリが利用できません。
LINEもそうですが、FacebookもInstagramも、X(旧Twitter)も利用できないのです。
チャットワークについては全く利用できないわけではありませんが、日本で利用するときのようにスムーズなやり取りができません。
中国で利用できるアプリでも、日本で使うときとは使い勝手が違うということを理解しておくといいでしょう。
中国では中国版LINEといわれるWeChatが主流
日本ではLINEを利用している人が多いのですが、中国ではWeChatというアプリが主流です。
中国の大手ITテンセントが提供しているサービスで、日本ではあまり知られていません。
しかし中国へ行く場合にはコミュニケーションツールとして利用したいSNSです。
日本でもアプリをダウンロード・登録可能なので、中国は行く前に活用できるようにしておくといいですね。
VPNが必要?VPNとは?
ネット規制や悪質なアクセスを回避するのに必須といわれるのがVPNです。
そもそも「VPNって何?」と思う方も多いでしょう。
「VPN=仮想プライベートネットワーク(Virtual private Network)」のことです。
簡単にいうと、ネットを介して安全にデータのやり取りをする為の「個人用トンネル」といえます。
元々は企業間で重要データを送受信する際に、安全×確実にやり取りをするために使われた通信方式です。
最近ではネット規制のかかる国(中国)で規制にかからずネットをする手段や、ネット安全対策として使う人が多くなっています。
規制が厳しい中国でLINEを使う方法
ではそんな規制が厳しい中国で、LINEを使う方法は存在するのでしょうか。
答えはYESです。
例えば以下のような方法が挙げられます。
- 国際ローミングを利用する
- VPNつきWi-Fiを利用する
- (外資系ビジネス)ホテルのフリーWi-Fiを使う
- 中国版LINEアプリwechatを使う(ただし相手もwechatである必要性がある。)
- 香港回線のSIMを使う
VPNとはインターネット上に仮想的な専用線を設けて、1対1の通信に制限し内容も暗号化する仕組みのことです。
これを応用して中国政府の金盾の規制を回避することができます。
特に違法性があるわけではないのでご安心ください。
VPNの本題に入る前に、せっかくなので上記で紹介したLINEを使う方法について、シーンごとにどんな使い分けをしたらいいのか、紹介しておきたいと思います。
VPN以外でLINEを利用する方法については、後で解説します。
中国へ留学に行く場合
留学の場合、旅行や出張に比べて長期の滞在となります。
そのため留学期間中は、簡単かつ、料金もあまりかからないwechat(ウィチャット)の利用がおすすめです。
特に留学先でのコミュニティは、中国版LINEのwechatで行われることが多いため、長期滞在なのであればそちらに馴染んだ方が積極的にコミュニティに関われます。
中国へ旅行に行く場合
旅行に行く場合は、VPN付きのポケットWi-Fiを利用することを強くおすすめします。
基本的に中国向けのポケットWi-Fiルーターは、金盾を回避することを想定してVPNが標準搭載されていることが多いです。
海外で利用するポケットWi-Fiの中でも、人気度の高いイモトのWi-Fiにも、このVPNは搭載されています。
利便性の面からも半年以上の長期滞在でない場合は、積極的にポケットWi-Fiを活用するといいでしょう。
中国へ出張に行く場合
数日程度の短期出張であれば、滞在するホテルにあるWi-Fiを利用することでLINEにつなげられるようになる可能性はあります。
ただし滞在先のホテルがあくまでもWi-FiにVPNを採用している場合であり、こんなWi-Fiを用意しているのは外資系のビジネスマンがよく滞在するようなホテルに限られます。
そのためお仕事で行かれる場合は、滞在先のホテルのWi-FiにVPNがついているか、しっかりチェックしておくようにしましょう。
数週間以上の長期出張や、滞在先のホテルがVPN付きのWi-Fiを用意していない場合は、旅行と同じようにVPN付きのポケットWi-Fiを借りて行く方が安心でしょう。